表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が世界を救うまでの物語  作者: 椎尾光弥
異世界クスクルザ
6/56

α-006 艦内にて

 俺達は、寝泊まりする部屋として小さな相部屋をあてがわれた。明かりは、光る石を入れたランタンが1つだけ天井からぶら下がっている。旅をしている男女だから問題ないと思われたらしい。

 ふと、創造神の言葉を思い出す。


「そういえば、指輪の機能ってマップ以外に何があるんだ?」


「服装変化、加護の保存、念話、肉体の安定化の合わせて5つが解放されている機能です」


 服装変化は、指輪を付けた時から自動で発動してるな。念話もテレパシー的なやつだろう。あとは……


「加護の保存と肉体の安定化ってのは?」


 特に最後のが不穏な感じがする。


「加護の保存はこの後、実際に見せます。肉体の安定化は、体温の調節と、あなたの肉体がこの世界で崩壊しないようにする効果です」


「じゃあ、指輪が外れると俺は崩壊するってことか?」


 まぁ、指輪に触れないから外れることは無いと思うが。あと、砂漠なのに暑くも寒くも感じないのはそのせいか。


「ええ、全身がひび割れて塵になります。ただしそれは、あなたの肉体がこの世界に馴染んでいない段階での話です。あと1週間もすれば外れても問題ありません」


 全身がひび割れて塵になるって……サラッととんでもないこと言ってんなぁ!? 向こう1週間は何が何でも指輪を死守しよう。


「それで、加護の保存は?」


「その問いに答えるには、加護から説明しなきゃですね」


 曰く、加護とはこの世界の全ての生物が持っており、加護に対応した魔法か技を使えるとらしい。

 たとえば、シロは白の加護を持っているため、白色魔法とやらが使えるという。


 他には、金、銀、黒、赫、蒼、翠そして無色の加護があるらしい。ただし、黒と銀の加護は魔法が使えず、代わりに"巧手"という技が使えるらしい。


「なんとなくわかった。ちなみに俺はどんな魔法が使えるんだ?」


 氷原を進んでいたときも、炎とか出ないかな〜とか思ってたのだが、何も出なかった。異世界といったら魔法だし? やってみたいんだけどなぁ。


「そこが加護の保存に繋がってきます」


「?」


「いいですか? 無色の加護はその名の通り、何も色が無い。つまり、何もできないんです!」


 ナ、ナンダッテー!


「じゃあ、炎とか出さないの……?」


 マジかー

 思いっきりヘコむ俺に、シロが優しげに声をかける。


「言い方が悪かったですね。色がないということは、何色にも染まれるということです」


 その後の説明をまとめると、無色の加護持ちだけが使える"色彩変化"という魔法と、指輪が保存している色の加護の情報を合わせると"疑似:○色の加護"を使えるらしい。


「それで、この指輪に加護は保存されてるのか?」


 保存されてるなら魔法使えるんじゃね?


「ええ。白と金の加護が保存されていますね」


「どんな魔法が使えるんだ?」


「白は発生と消滅の魔法。金は再生と束縛の魔法が使えます」


 随分と大層な名前の魔法だな。白は攻撃、金は補助魔法ってところか?


「へぇ……なぁ、白色魔法、ちょっと見せてくれよ」


 そうリクエストすると、シロは少しだけ思案して、杖をどこからともなく出現させる。


「演算切替:ゼロ」


 嘆息しながらそう呟くと、部屋の明かりが消え、闇に包まれる。


「うぉ……何だ? いきなり消えたぞ?」


 シロから少し笑った気配がした。


「演算切替:イチ」


 その呟きと同時に光が戻る。


「おお、今のが?」


 思ったより大した事ないか? 明かりを消して付けただけじゃん。


 後でわかった事だが、これはかなり高度な魔法だった。ランタンの中に入っている石は"光石"といい、大気中の"魔素"と呼ばれるエネルギーを光に変換している。


 それは半永久的であり、もし瞬時に光を消すなら魔素を光石と部屋内から消し去り、部屋の外から入ってくる魔素を遮断しなくてはならない。


「ええ。石から魔力を消して戻しただけですが」


 繰り返しになるが、"消して戻しただけ"ではない。というか、通常の白色魔道士は演算切替ができない。そのため、自身の魔力を使うか大気中から無制限に魔素を吸収し、最終的に若くして死ぬことが多い。

 これができるのはシロと他数人だけだ。


「へぇ、じゃあ俺もそういうことができるようになるのか?」


「いえ、難しいですね。無色の加護で再現できるのは大まかな性質だけですので」


 聞く限り、無色の加護の適性があるからって選ばれる理由がわからん。金の加護でもいい気がする。それとも、能力付与は女神にしか出来ないのか? いや、でもシロも魔法陣にいたし……わがんね。


「そうか……いや、でも、練習すれば炎を出したりすることも出来るようになるのか?」


「ええ。……まぁ、その内に出来るようになりますよ」


 二人は話し、夜は更けていく。部屋は二人の声で満たされていく——


 やあ諸君!ノーティアだ!

 今回は……特に言うことが無いな。強いて言うならシロ様がお強いと言う事だけか。

 えー、次回は小戦闘会だな! 私は興味が無い!

 と言う事で「よければコメント、レビュー、Twitter(https://mobile.twitter.com/Siloillost)のフォローをお願いします!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ