α-053 また今度
アンチコメ→作者が喜びます
プロコメ→作者の創作意欲が上がります
評価、ブクマ→作者が一番喜びます
ストーリーのアドバイス→無視です
文章のアドバイス→ありがたいです
「…………………」
剣と会話し心を通わせろ、か。
「ふぁ……行きましたか。クラビス? どうかしましたか?」
シロは居眠りをしていたのか、欠伸をしながらこちらを覗き込む。
「あぁ……その———」
俺の言葉は他の声によってかき消される。
「いやぁ、疲れたでござる! ご両人も、少しは助けてくれたって良かったのでござるよ?」
血塗れのライゴウが、大声で笑いながら寄ってきた。
「悪かったな。だけど、あんな雑兵、アンタ1人で充分だろ?」
1番やばそうなのは、最初に焼け死んだしね。
「確かに充分でござるがなぁ……最後に残った青年は、中々に気骨のある武人であった故」
「最後の……あぁ、殴り合ってた奴か。強かったのか?」
「いや、馬鹿でござった。情熱を胸に繰り出す拳! 守りを捨てて飛び込む勇気! 今日を生きるに突っ走る馬鹿者!」
おっと、コイツは戦闘狂だったか。というか馬鹿て……
「良い出会いだったな」
「然り! っと……少し熱くなったでござる。まだまだ刀は振るえぬなぁ」
意外に、教えを守ってるのな。
「さぁ、帰りましょう。日が暮れますよ」
シロが杖に座りながら、こちらの会話にピリオドを打つ。
少し眠そうだ。昼間に元気にやりすぎたせいかも知れない。
「そうだな。じゃ、向こうのギルドで。虫に追われるなよ?」
「ハッハッハ! 不覚は取らぬよ!」
うん! 大丈夫だろう! 無理矢理そう思っておこう。
あと心配なのは船とその中身だけど……
『船はどうする?』
『小競り合いに巻き込まれても大丈夫なよう、結界を張っておいたので。夜中に回収に来ましょう』
あら、優秀。俺とアカ達が話している間、やけに静かだと思ってたけど……なるほど。そういう事か。
「じゃ、シロ。頼んだ」
俺は行きと同じように杖に腰掛け、シロに頼む。
「では、ライゴウさん。また後で」
シロは、返事を待たずに杖をキャンプへと向かわせた。
◇ ◇ ◇
「はい、確かに。これにて依頼達成です。こちらが報酬になります」
場所はサバイバーズギルドの中。初老の男から、少しばかり重たく、チャラリと音のする小袋を受け取る。中をあらためると、報酬の金貨が入っていた。
「どうも。さて、ライゴウを待たなきゃか」
行きと同じで、俺達はシロの杖で帰って来たからな。ライゴウを待たなきゃなんだよなぁ……
「待つ必要は無さそうですけどね」
シロの言葉と共に、ギルドの扉が開く。ライゴウだ。
俺は、依頼の報告にそれなりの時間を費やしたようだ。
まぁ、5分程か。
「やあ、待たせてすまぬでござる」
「いや、ちょうど今終わったところだ。気にすんな」
「気遣い、感謝でござる。店主! 依頼の品でござる!」
入り口付近から叫ぶライゴウ。う〜ん、陽の気が強い。
そう言えば、例のモノはギルド職員も騙せるのだろうか?
「……ふむ、確かに。では、こちらが報酬になります」
あ、騙せた。心なしか、シロがドヤってる。かわいい。
「辱い。ひぃふぅみぃ……うむ! 確かに!」
ライゴウは、受け取った小袋の中から金貨を1枚ずつ取り出して数える。ちゃんと10枚あったようだ。
……さて、恩を売りつけるとしますかね。
「あ、ライゴウ。お礼の事なんだが……」
「おお! そうでござった! 拙者は2枚で充分でござるから……6枚でござるな!」
それだと10-2=6なんですが……
いや、違うそうじゃない。断らなきゃならんのだった。
「ああ、違う違う。金はいらないんだ」
「ぬ? では何で払えばよろしいでござるか?」
「ライゴウ自身で」
「……拙者、男色の趣味は無いでござる」
しまった。言葉を間違えた。
「仲間になってくれって意味だよ! ちょっと訳ありでな、戦える仲間を集めてるんだよ」
「ふぅむ困った。拙者には今は払えぬモノ。拙者は未だ未熟者であり、やるべき事が残っている……やはり、金貨で払えぬでござるか?」
ぬぅ……意志のある言葉だ。コレは粘ってもダメそうだな。
「では、こうしましょう。私達は、ライゴウさん、あなたを待つ。あなたはやるべき事を成したら、私達に会いに来る」
と、シロの言。要は折衷案だ。俺達はライゴウの戦闘力が欲しい、ライゴウは礼として報酬を払いたい。
だが、この案には欠点がある。それは———
「良い案でござるが、どうやって会いに行けば良いのでござるか?」
そう、この世界に電話なんてモノは無い。いや、正確には近い物があるのだが、リジェネの上部しか使えない。もしくは、通信可能範囲が狭い。
さあ、どうするシロ。まぁ、何かしら案があるだろうが。
……あるよね?
「…………………」
「…………………」
「いや無いんかい!!」
思わず声に出してツッコミを入れてしまったわ! ええ〜どうすんの。諦めるか?
「待って下さい。良い案があります」
「大丈夫?」
「おそらくは」
まぁ、聞くだけ聞くかといった雰囲気を、ライゴウと2人で醸し出す。
「リジェネレーターの拠点には、基本的に古代遺跡が組み込まれています。第一拠点なら、黒い灯台ですね」
アルテナの迷宮がある塔のことか。あれ灯台だったんだ。
「ライゴウさんは、拠点に入ったらその遺跡にこの紙を貼って下さい」
そう言いつつ、シロが取り出したるは文字の書かれたお札。キョンシーの頭に貼ってあるヤツをイメージすると良い。
「これは何でござるか?」
「作った人と、貼った人にしか見えない紙です。これを貼ってあれば、その拠点にいる。なければ、いないと言う事になります」
受動的ですね。というか、そんなアイテムがあるんだ
「ほうほうなるほど。つまり、拙者が目的を果たしたならば、この紙にその旨を書き入れれば良いのでござるな」
「その通りです。理解が早いようで助かります」
「いや、拙者の故郷に似たような連絡方法を取る家があった故」
おっ忍者か? ライゴウって、見た感じ侍とかそんな和風な感じだし。なんならこの世界、暗殺者がシーカーズギルドにいる雰囲気だったし。
「あら、そうだったんですか。まぁ、とりあえずはその方法でお願いします」
にこやかに応えるシロ。これ知ってて言ってたヤツだな?
「相分かった。クラビス殿、それでよろしいでござるか?」
「ん、問題無い。じゃあ、なるべく早く頼んだ」
「ハッハッハッ! それはプラトナの導き次第でござる! では、これにて」
ライゴウは笑いながらギルドを去って行く。俺達は、その後ろ姿をしばし見ていた。
皆さんこんにちは、作者です。
やっとダンジョンが終わった……終わりましたぁ!
あと少しでノーティアさんと交代できる……!
さぁ、執筆だ! いやまぁ、ストックがあるから書けてるんですけども!




