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俺が世界を救うまでの物語  作者: 椎尾光弥
第一拠点 始まる物語
49/56

α-049 待ち伏せ

アンチコメ→作者が喜びます

プロコメ→作者の創作意欲が上がります

評価、ブクマ→作者が一番喜びます


ストーリーのアドバイス→無視です

文章のアドバイス→ありがたいです

「これ以上何も無さそうだし、帰るか」


 エンジンルームらしき部屋も一通り見回り、水晶マップも完成したようなので、帰還を提案する。


「そうですね。ライゴウさんの依頼の品も見つかりましたし。はい、どうぞ」


 そう言いつつ、シロが片手に持っているのは正八面体の石。表面には魔法陣がびっしりと書き込まれている。


「おお! 辱いでござる! ふむ……何やら面妖な力を感じるが、おそらくコレであろう!」


 どうやら、幻覚作用のある魔法陣らしく、ライゴウはソレを依頼の品だと信じ込んだようだ。ちょっと疑ったみたいだけど。


 あ、俺はそう言った類のモノはなぜか効かないらしい。理由はしらん。加護のせいか、はたまたノーティアの力によるものか。まぁ、デバフが1つ消えたぐらいに思っておこう。


 さて、上に登る手段だが……まぁ、身体能力が高いなら、ソレを使えば良いじゃない!


 という事で、開けた穴に向かってジャンプ。指を引っ掛け、身体を懸垂するように持ち上げる。


「よっと……うん、跳べば登れるな。いけそうか?」


 俺は下にいるライゴウとシロに声を掛ける。


「せいっ! っと……うむ、これくらいなら問題無いでござるな!」


 ライゴウはカタナで床を突き、その反動を用いる事で、難なく登ってきた。


 忍者みたい。あと、その黒いのは鞘なのね。床が斬れないかヒヤッとした。


「たまには、自らの身体を使うべきですよね。まぁ、面倒なのでやりませんが」



 シロは、音も無く杖を突く。転移で登ってきやがった。前文は必要だったのだろうか?


 あ、それと、ライゴウが面食らっていて面白かったです。パテラスよ、この反応を見習え。


「あっと……忘れるとこだった」


 1階層の探索時、武器庫の入り口で試した罠的な技。触れると、ボイドに飛ばされるという悪辣なモノだ。解除しとかないと。


 そう思い、武器庫の入り口に向かうと……



 ベチャ



 何か踏んだ。恐る恐る靴裏を見ると、べっとりとした赤黒い液体。死体のソレとは違う、もっと生っぽいヤツ。


 短剣を抜き、左手に障壁を出す。その光で床を照らすと、薄暗闇に浮き上がったのは、致死量以上の血液。


 どうやら、後続の冒険者か、はたまた盗賊が俺がかけた罠にかかったようだ。入り口に張ったはずの罠が消えている。


 武器庫を覗くが、影は無し。1人では無いだろうから、1階層の奥にいったか、外に出たか。どちらにせよ厄介だ。


「敵かどうかは分からんけど、誰か来たみたいだ」


 シロ達の元へ戻り、端的に伝える。それだけで警戒する2人は流石としか言いようが無いだろう。


「数、強さは如何程でござるか?」


 ライゴウがダンジョンの奥を見つつ、尋ねてくる。


「わからん。1人かもしれないし、集団かもしれない。武器とか、目的もさっぱり」


 ありがちなのは、俺達の成果を漁夫りに来たってパターンか。ライゴウか俺達の依頼主かもしれないな。


「……外に幾人かいますね。中にはいないように感じます」


 シロが目を瞑りながら言う。気配察知かな?


「じゃ、それを信じるとして……敵対なら攻撃。そうで無けりゃ話合いかな」


 文字通りの話合いだからね? こう、肉体的とか金属にメッセージを書き込んで伝えるとかじゃ無いから。


「では、拙者が先陣を切ろう。人と話すのは得意でござる」


 おお! 頼もしいな!


「じゃ、お言葉に甘えて」


「一応、物理障壁と魔法障壁をかけておきますね」


 シロが杖の持ち手をライゴウに向ける。すると、ぼんやりとライゴウの周りが発光する。


「素晴らしい練度の障壁でござるな……こんな障壁は、弟の師匠以来でござる」


 へぇ、弟がいるんだ。会ってみたいな……あわよくば仲間になってもらおう。


「お褒めいただきありがとうございます」


 シロが軽く頭を下げたのを横目に、ライゴウは梯子を登っいった。しばらくして聞こえる、ライゴウの声。


「やあやあ、どなたか存ぜぬ方々よ! 何か拙者に用でござるか!?」


 我々では無く拙者と言ったのは、ある種の作戦だろう。


 こちらの人数を伏せ、油断させる。逆に、敵がこちらを知っているなら出てこないか、"お前ら"みたいな複数形を使ってくれる。


 さて、結果は……


「よう、赤髪の兄ちゃん。俺達はテメェらの持ってるブツに用があんだよ。大人しく渡してくれりゃあ、命は補償するぜぇ?」


 バリッバリに後者。そして、目的は俺達の持っている物……恐らく古代反応炉核だろう。ロクな奴らじゃ無いことは分かった。


 ま、バレてるなら出て行ってもいいか。一応、登ってから伏せておこう。下からなら死角になるはずだ。


「敵はいかがですか?」


 シロは普通に転移。まぁ、しゃがんで転移したようだし、警戒はしているのか。


「数17、船1。ふぅむ、ただのサバイバーではござらぬ様子。お二人は拙者の氷鳥馬を確保してくれぬか? 船の近くで捕まっている故」


 あぁ、外に待たせたままだったか。人質ならぬ鳥馬質の救出ね。


「よっと、わかった。ライゴウ、依頼の品を渡すなよ?」


 俺は梯子を登りきり、姿勢を低くしながらライゴウに忠告しておく。


「心配無用でござる。では、10秒後に決行でお願いするでござる」

 

 

 はい、皆さんこんにちは。作者です。


 えーっと今回は……あれ、もう待ち伏せまで来たのか。じゃあ、特に言うことも無いですね。


 さてさて、第二章まであと10話。気張って行きましょう!

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