α-047 知らなくて良い事
アンチコメ→作者のレベルが上がります
プロコメ→作者の創作意欲が上がります
評価、ブクマ→作者が一番喜びます
ストーリーのアドバイス→無視です
文章のアドバイス→ありがたいです
「そう言えば、この機械は何だったんだろうな」
ふと、シロが破壊した機械を手に取る。確か、古代の修理機械だったか。
「古代技術で作られた、ツチクレの類でしょうね。その、頭に見える部分が高く売れます」
マジか! 臨時収入ゲットだぜ!
「あ、ライゴウ、要るか?」
一応、確認はしないとね。後で揉めるのはゴメンだ。
「いや、要らぬ。下手をすればハカに当たって燃える故な」
すごくごもっともな理由だぁ! まぁ、そうだよね! 敵だったやつを、その危険な武器の近くにやりたく無いよね!
「んじゃ、有り難く貰っとくよ……っと!」
頭の部分を掴み、本体から引きちぎる。ブチブチという音と共に、幾本かのコードらしき物が千切れる。
まるで壊れたロボットのように、コードから火花を散らして———あれ? この世界で電化製品って見たこと無いな。
「なあ、シロ。これって……」
何気なく、シロにこの事を聞こうとする。が、俺の言葉は途中で消え去った。理由は、異常な重圧。それが殺気と気付くのに数秒かかるほど、濃密で純粋なモノだった。
『クラビス。この世界には知って良い事と、知ってはいけない事の2つがあります』
ゾッとするような、酷く冷たいシロの念話の声。
『あなたが今口にしようとした事は、その後者です。なので、ソレに関する質問は無しです。……良いですね?』
『良いけど……そこまで言われたら気になるのが人の性!』
確実にヤバいところに足を踏み入れた気がするが、気になるので仕方ない。ちょっとだけ、ちょっとだけだから。
『……………ソレをこの世界の言葉で表現するなら、"雷の力"であるとだけ言っておきます。それ以上は、ダメです』
意外と直球な表現なのね。まぁ、なんでダメなのか理由が分からないが……シロの最後の忠告には、俺を心配する念も混じってたからなぁ。
パテラスにも言われたし、手を引くとしよう。
「っ!! コレは……厄介なのが下にいそうでござるな」
念話を切ると同時に、ライゴウが身構えながら震えた声で言う。
……? あっ、あの殺気を勘違いしたのか。
「本当ですね。気を引き締めて進みましょうか」
おいこらシロ。なぜ平然とそんな事が言えるんだ。まぁ、面白そうだし黙っていよう!
◇ ◇ ◇
そんなこんかで探索を再開。次の部屋にはコックのボスがいたり、その奥で壊れた人型機械がいたりしたが割愛。
コックとか、中々に面白かったけど説明し難いからね。しょうがないね。
で、まぁ、1階層の探索をし終えたのだが……
「下への道、ありませんね」
梯子とかの、下への通路的なモノが無い。今は入ってきた梯子の下を探していたが、なんとなく面倒くさくなってきた。
「面倒だから穴開けるか?」
このダンジョンの床、切れそうだし。
「そうしましょう」「賛成でござる」
と、お2人の了承が得られたので、さっそく短剣を抜き放つ。目の前の床に、魔力で固めた刃を突き立て、丸く切り抜く。
抵抗無く、すんなりと刃が通る。この短剣も、後でアナライズしておこう。新しい情報が得られるかも知れないしね。
ガラン、と、床が抜け、下層の床にぶつかった音がする。
「? 何で音がしたんだ?」
このダンジョンの床は、吸音性が高い。シロが杖を突いても音がしなかったり、なんならライゴウがハカを叩きつけた時も音がしなかった。
……な〜んか、嫌な予感がする。
「投下光を落としますね」
そう言いつつ、シロが俺の背中のトランクから投下光こと光棒を取り出す。それを床に叩きつけて、下層へと落とす、と———
「うわぁ……」
光に照らし出されたのは、大量の古代機械。
四足歩行の動きも相まって、生理的嫌悪感が凄い。
「これは……骨が折れそうですね」
シロが若干引いた様子を見せる。虫がダメなのかな? シンパシーを感じる。
「ふぅむ。ところでお二方、アレらの部品は必要でござるか? 要らなければ拙者がまとめて吹き飛ばせるでござるが……」
ライゴウが顎を手でさすりつつ、軽い調子で聞いてくる。
マジか、凄え。
あぁでも、実際のところ、金になるだろうからなぁ……まぁ、要らないっちゃ要らないんだけど。
『シロ、アレ要るか?』
『あれだけ持ち帰っても、買い取ってもらえないかも知れませんし……あと2,3コあれば充分かと』
あぁ、なるほど。市場の需要と供給があるのか。ゲームみたいにいかないもんだ。
という事で、ライゴウの問いに答える。
「要らないから吹き飛ばしてくれ」
「同意です」
俺とシロの答えに苦笑しつつ、ライゴウは穴へと手のひらを向ける。
「ではでは……現世に蔓延る塵芥共よ! 拙者が師より承りし、地獄の炎を喰らうが良い!」
突然、ライゴウが厨二感満載の台詞を言い放つ。
『!? なんだ、いかれたか!?』
『そういうお年頃なのでは?』
酷ぇ。ライゴウのハートにダイレクトアタックしてるぞ。
いや、俺の感想も大概か。
「真火!!!」
と、念話を切った瞬間。ライゴウが技名らしきモノを叫び、その直後に穴の中から名状し難い色の光が溢れ出す。
たった1秒にも満たない時間であったが、これ以上に無い、美しく、暴力的で、畏怖の念を抱かずにはいられない。そんな、炎のような光だった。
「……しまったでござる」
そんな俺の心情に飛び込んでくる、不穏なワード。
次の瞬間、床が崩落した。
はい、皆さんこんにちは。作者です。
ノーティアさんに帰ってきていただかないと、もう話す事がありません。
今回は裏話も……あった。
えー、知らなくていい事のネタはやりたくなったので書いたモノです。後悔はしていません。
あ、予定ではα-060でサバイバーズキャンプ編が終わります。長い……




