α-042 遺跡調査へ
アンチコメ→作者のレベルが上がります
プロコメ→作者の創作意欲が上がります
評価、ブクマ→作者が一番喜びます
ストーリーのアドバイス→無視です
文章のアドバイス→ありがたいです
「まぁ、その条件なら飲んでも良い」
あくまで、あくまで仕方なく引き受けた感を出す。がっついてはいけない。
「おお! かたじけないでござる! という訳で店主、よろしいな?」
そう言って、三度笠の男は、カウンターの初老の後を振り返る。
「えぇ、それは勿論。ただ、そちらの方がドッグタグを持っていた場合のみですよ」
初老の男は、柔らかな口調で注意する。そういえば、依頼書には推奨等級が記載されていた。俺達の依頼はアイアン級なので、安全・安心・簡単な依頼だ。
雪山に獣の肉を取りに行ったら、竜に襲われるって展開の等級だ。笑えねぇ。
「持っておられるよな?」
「コレか?」
俺は、首元からドッグタグを引き上げ、見せる。鈍灰色の板が、出どころ不明の光を反射する。
蝋燭とかランタンが見つからないが、まぁ、この世界の部屋はそんなもんだ。なぜか明るい。
「ほう、それが"どっぐたぐ"とやらか。なるほど、随分と小さい暗器だ。怒愚打具と書くのでござろうか?」
何その暗器。怒れる愚者を叩きのめしそう。
「……依頼書をいただけますか」
初老の男がドッグタグを確認したようで、俺と三度笠の男に呼びかける。若干、呆れた様子だ。
「おお! 依頼書を、という事は問題無いでござるか! では、お頼み申す!」
三度笠の男は、嬉々として依頼書を初老の男に渡す。
その後に俺も依頼書を渡し、手続きをしてもらう。
役割的には、登山届けみたいな感じかな?
「では、こちらが依頼主様からの支給品になります。あと、こちらが目的地までの地図になります。ご健闘をお祈りします。いってらっしゃいませ」
俺の依頼受注手続きが終わると、初老の男は淀みなくそう言い、手提げトランクと地図を渡してくる。支給品らしい。
「終わりましたか? 行きますよ」
出入り口付近に移動していたシロが、俺の手続きが終わったのを見越して声をかける。
「あいよ。えっと、目的地は南だな」
地図を見ると、キャンプから南へ10km程の場所が目的地らしい。トランクの中身は、向こうで確認すればいっか。
「では、杖に乗って行きましょうか。そちらは、足がありますか?」
シロが三度笠の男に尋ねる。杖は頑張れば3人乗れるだろうが、あれだけフレンドリーなヤツは苦手らしい。少しだけ嫌な顔をしたように見えた。
「拙者は氷鳥馬がある故、気になさるな。向こうで落ち合おうぞ」
三度笠の男はそう言って扉を開ける。氷鳥馬とやらは聞いた事がないが、まぁ、乗り物はあるようだ。
「あ、そういや自己紹介がまだだったな。俺はクラビス、こっちはシロ」
「シロです。よろしくお願いします」
アナライズして名前は知ってるが、名乗らないのもどうかと思うのでそうしておく。
「辱い、失念していた。拙者、ライゴウと申す。クラビス殿とシロ殿……ふむ、覚えたもうた」
三度笠の男———ライゴウは、笠を取って会釈する。
燃えるような赤い髪と目。左眼には眼帯。長髪は後ろで一纏め。腰には、黒い異形の太刀らしきものを下げている。
笠を取った瞬間にソレが見えたので、ただの三度笠ではないようだ。
「おぉ、凄え。刀か?」
「さよう。銘はコテツ。我が師より授けられた一振りに候」
コテツ……虎徹か? 切れ味が良さそうだ。というか、古代兵装だよな、アレ。機械感が拭えないというか、服装とだいぶミスマッチだが。
「へぇ。また、機会があればその師とやらについて聞きたいな。じゃ、依頼の地で」
こちらから話を振った手前申し訳ないが、なんとなーく話が展開しそうだったので、強引に切り上げる。
あ、アナライズしてみたけど銘以外は見れませんでした。
◇ ◇ ◇
さて、場面変わって目的地。氷原に突き出た、黒いドーム状の迷宮入り口前でライゴウを待っていた。
「……遅いな」
「私達が早すぎるんですよ。氷鳥馬……アイスバードなら、あと600数えるぐらいですかね」
あ、氷鳥馬ってアイスバードの事か。そういや、パテラスの乗ってたアイスバード、どうなったんだろ。
にしても、600秒……5分かぁ。この世界の住民って、頑なに分とか時とか使わないんだよな。共通してるのは、秒か日だったっけ。
「以外と長い時間だな」
「トランクの中身でも改めて見ては?」
「そうするか」
という訳で、手提げトランクを開封。中には、2つの水晶玉、投下光と書かれたペンライトっぽいものが4つ。
それと、説明書的な薄い冊子が1つ入っていた。
《記録の水晶:環境を記録し、親水晶に情報を発信する》
《地図の水晶:立体地図を自動作成し、親水晶に発信する》
《光棒:衝撃を与えると光る道具。主に穴の深さや下の様子を調べる際に用いられる》
アナライズした結果、それなりに役立つモノだと分かった。親水晶とやらがあるのは、盗難防止だろう。
「こっちの冊子は依頼の詳細ですね。といっても、書いてあるのは道具の説明と、遺跡内をくまなく探索してくれといった旨だけです」
シロが冊子をペラペラとめくり、まとめてくれる。
依頼内容も遺跡調査だったし、裏は無さそうだな。オートマッピングを代わりにやってくれって頼まれた感じだ。
「ま、特段たいしたモノじゃ無さそうだな。サクッと終わらせて、金貨をいただこう」
「そうですね。……ところで、入り口はどこでしょうかね」
…………見つけて無いな。注意書きとかも無いし。下? いや、このドームの上かな?
「あー、俺は上を見てくる。シロは、このドームの周りと氷の下を見て来てくれ」
「わかりました」
ということで、俺はジャンプ。ノーティアのお陰で筋力が上がったのか、思ったよりも高く飛んだ。
「っとと。危ねぇ、ヒヤッとした。玉ひゅんしたわ」
俺はドームの上に着地。2階ぐらいの高さだったけど、その1.5倍くらい高く飛べたので問題ナシ。
「……別の表現にしてくれませんか?」
シロが呆れた声音で言ってくる。
「えぇ? じゃあ、ヒウッてした。ヒウッて」
「……まぁ、良いです。入り口はありましたか?」
妥協したシロ。さて、俺は周囲を見渡す。と、ドームの中心にハッチ的なモノを見つける。
近寄って開けてみると……開けて、開け……………セイッ
ハッチがバキリと音を立てて開く。中々に厚いハッチだ。厚さ30cmはある。
「シロ〜、見つけたぞ〜」
ドームの縁に行き、下にいるシロに呼びかける。
シロは杖で氷を突き、こちらに転移してくる。
「上でしたか。随分と小さな入り口ですね」
入り口は50cm×50cmほどの四角い穴だった。いつだったか、元の世界のテレビで見た潜水艦のハッチみたいだ。
はい、皆さんこんにちは。作者です。
もうね、筆が進まないんですよ。
10はあったストックもどんどん減っていってます。
あぁ、水増しせずに第二章行けばよかった……
出す予定がなかった伏線もいれちゃったし、散々です。
では、よろしければ次回で。




