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俺が世界を救うまでの物語  作者: 椎尾光弥
第一拠点 始まる物語
38/56

α-038 ノーティア

アンチコメ→作者のレベルが上がります

プロコメ→作者の創作意欲が上がります

評価、ブクマ→作者が一番喜びます


ストーリーのアドバイス→無視です

文章のアドバイス→ありがたいです

「あら? 隣の方はどなたですか?」


 シロが、ロケットの家族写真の隣。要は蓋の部分に彫り込まれた女性について聞く。


 パテラスの三角帽子とよく似た帽子を被り、口元は笑みをたたえている。魔女、といった感想だ。


「あぁ、俺の1人目の師匠だ。エキスティンクションより前から、下手したらラグナロクの生き残りだとかなんとか言ってたなぁ」


 尊敬の眼差しを宇宙に向けながら、パテラスが懐かしむように言う。


『シロ、エキス何ちゃらって?』


『…………………私が答える事は出来ないです』


 すっごく嫌そうな声色ですねぇ。これは粘っても聞き出せないヤツっぽいな。


『じゃあ、ラグナロクは?』


『第二世界の崩壊と、それに伴う神々の戦の時代の事です』


 あ、すんなり教えてくれた。でも、何年前の話なんだか。


「じゃ、その帽子はその人から貰ったのか?」


 女性の歳の話は怖いからね! 無理矢理でも良いから話題を逸らさなくては。


「まぁ、そんなとこだ。俺には、重すぎる帽子だったがな」


 パテラスが帽子の縁を指でなぞる。


「……さて、昔話は終わりだ。子供は寝る時間だぞ」


「子供じゃねぇが?」


 気持ちはね。

 あとシロさん、ちょっと嬉しそうだけど実年齢幾つでしょうかね?


「俺から見りゃ、十二分にガキだ。人の過去を余計に散策してる内はな」


 ぐっ……何も言い返せねぇ。人生経験が足りねぇ。


「ぐぬぅ……はぁ、良い夢を」


「あぁ、良い夢を」


 そのまま、背を向けて帰ろうとして———ちょっと待った。


「そういや、何でイカサマのクジ引きなんてしたんだ?」


「チッ……やっぱバレてたか。理由は簡単、あの悪魔と娘と行動するのが憚れるからだ」


 あーね。


「特に、娘の方に敵視されてる気がするからなぁ。あっちの悪魔は色んな意味でヤバい」


 で、その結果。シロが遊んだおかげで、見事にバインディアと組になったと。哀れ、実に哀れだねぇ。


「ふっ……寝る前に面白い話が聞けた。じゃ、今度こそ良い夢を」


 鼻で笑って、おやすみの挨拶を送る。そのまま飛び降りて……後悔した。


 わぁ、この高さのこと忘れてたぁ。


 そのまま自由落下。目測でビル10階程から飛び降りた感じだ。腹の辺りがヒウッとする。


 すっごく既視感を感じる。多分、頭からだったらその既視感は確実なモノに変わるんだろうなぁ。幸いと言うか何というか、足から着地できそうだけど。


「ふぬぅっ……!!!」


 まぁ、そんな事を考えている内に着地したようで。身体能力が10倍じゃなかったら、即死だった。


「んぁ……あれ? 視界が……」


 どうやら、着地の衝撃が強かったらしい。脳震盪だろうか。耳鳴りと目眩がする。


 膝を突き、後から来る足の痛みに耐えられなくなる。

 地面が冷たい。全身から力が抜ける感じがする。


 意識が遠のく中、右手の親指にある指輪だけが見えて——


 ◇  ◇  ◇


 …………


 …………………


 …………………………


「っは、はぁ……」


 目が覚める。目の前に広がるのは白い天井。


 これは、あの言葉を言う他あるまいっ!


「知らない天井だ」


「天井は無いがな」


「っ!!! っつ〜〜〜」


 不意にした声に、脊髄反射で反応した結果、酷い頭痛が俺を襲う。


「誰だよ……」


 俺は、声の主に抗議しようと、声のした方向を向く。俗に、八つ当たりとも言うが。


 さて、そこにいたのは、銀の光。


 いや、本当に。ソレ以外に言い表せないんだ。光の球でも無いし、ましてや人型でもない。光。強いて言うならモヤだろうか。


「誰だとは失礼な。会うのは2回目。時間にして10年は共に過ごしたと言うのに……」


 銀の光は、やれやれと首を振る。光なのに、なぜかそういったジェスチャーは分かる。


「誰だよ」


「誰だとは失礼な。会うのは2回目。時間にして10年は共に過ごしたと言うのに……」


 あれ、BOTかな? 久しぶりとか言えばいいのかな?

 というか、俺は10年以上共に過ごした人はこの世界にいないのだが?


「あー、じゃあ、久しぶりだなっ!」


 まぁ、とりあえず乗ってみる。10年も一緒なら、軽くて良いだろ。


「敬語を使え敬語を」


 あんだとこの野郎っ! 大体この世界の翻訳では、敬語なんてほとんど無いだろうが!


「ふうっ……お、お久しぶりです!」


 憤りを抑えて挨拶。さて、光がしてきた返事がコチラ。


「気持ち悪いな。やっぱり敬語じゃなくて良いぞ」


 ぶった斬って良いかな。良いよね? 空間ごと切れるんだから、光も斬れるよね?


「せいっ」


 短剣を抜き、一応軽〜く振り下ろして斬る。ま、当てる気はなかった。相手が避けなかっただけで。


「ふむ、やはり威力が弱いな。ま、良い機会か」


 直撃したが、全く動じず。しかも威力について語り始める。確信した。アレには勝てない。即座に謝罪すべきだな。


 頭を下げようと光の方を見るが、既にいない。


 そして、こういうのは既視感がある。そう、転生した時の神様方の登場方法。つまり、


「おっと……気付きが良いな。勘はそのままか。いや、肉の記憶か?」


 背後。光は近くに来たせいか、人型に思える影をとる。


 コレ、神様的なヤツだな。敵意は感じないけど、警戒するに越した事は無い、か。


「それで、あんたは誰だ?」


「ふむ、本当に記憶が残っていないのか。まぁ、成功ではあるがいかんせん悲しいな……」


 聞いちゃいねぇな。独り言をずっと言ってる。


「あ・ん・た・は! だ・れ・だ!?」


 今度は大声で、ハッキリと聞く。流石に気付くだろう。


「そんな大声で聞かなくとも聞いているさ。私はギン改めノーティア。君に力を与えよう」

 

 はい、皆さんこんにちは。作者です。


 という訳でですね、今回ノーティアさんがいないのはそういう事ですね。


 なので次回予告もありません。では、また〜

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