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俺が世界を救うまでの物語  作者: 椎尾光弥
第一拠点 始まる物語
27/56

α-027 進め、進め、その先へ

アンチコメ→作者のレベルが上がります

プロコメ→作者の創作意欲が上がります

評価、ブクマ→作者が一番喜びます


ストーリーのアドバイス→無視です

文章のアドバイス→ありがたいです

「おっ当たったか」


 そう言いながら、天井の梁から、銃を持ったパテラスが飛び降りてくる。


「えっあれ? 俺の後ろから弾が飛んできたと思ったんだけど……」


 俺は、ゼノビアの腕に刺さった弾とパテラスを交互に見やる。


「フッフッフ、これがスナイパーのお仕事よ!」


 パテラスが鼻下を擦りながらしたり顔。それを華麗にスルー。

 というか、どう考えても発射地点が違うんですがそれは……


「……で、大丈夫なのか? ゼノビアは」


 倒れ伏したゼノビアを一瞥し、パテラスに問いかける。


「ん? シロの嬢ちゃんが魔法を間違えてなきゃあ、寝てるだけだよ」


 なんだぁ、寝てるだけかぁ……って


「シロ?」


「問題ありません、半日程は何をしても起きないだけです」


 ゼノビアをペチペチしながらシロが応える。そういう問題じゃない。


「さて、ここまでは予定通りだ。問題は脱出船だが……」


 最年長の傭兵が、パテラスに目線を送る。


「フブキとやらじゃあ、バレるから連絡船をパクってある。糧秣もいくつか拝借した」


「……悪いな」


「言い出しっぺは俺だ。検討を、ハイエナ」


「死ぬ気はねぇよ、小僧。……隊長に悪いとだけ伝えてくれ」


「分かった。小僧か……あんた結局何歳なんだ」


「さあな……さて、お前ら、演技はもういい。借りは残るがずらかるぞ」


「「「「へーい」」」」


 そう言って、若い傭兵だけを残して、傭兵達は船に乗り込んでいく。何が何やらさっぱりなんだが。


『シロ、後で話してもらうぞ』


『分かる範囲でなら』


 シロに約束を取り付け、手招きするパテラスに着いていく。ゼノビアは、若い傭兵が肩に担いで着いてきた。


 ◇  ◇  ◇


 後ろで、爆発音が聞こえる。片腕は削がれ、視界が朧げだ。前にはパテラスとココノエ、ゼノビアを担いだニグリスがいる。俺は、気を失ったシロを残っている方の肩に担いでいた。


「チッこのクソ忙しい時にボム野郎か! クラビス! 火達磨をよこせ! 爆風で道を拓く!」


「——っ無茶言いやがる、なっ!」


 どうしてこうなったか、話はバイ・テリートス接敵直後に遡る———




 後ろで、隔壁の閉まる音がする。傭兵達が死地へと向かうのだろう。

 どうやら、ゼノビアを説得している間に作戦領域へと侵入したようだ。通路にはめ込まれた水晶に外の様子が映されている。

 砲弾と魔法による爆炎の奥に、巨大なシルエットが写し出される。背中から生えた巨大な角のようなものが印象的だった。


「さぁ急げ〜? リジェネの奴らに見つかったら作戦がおじゃんになるからなぁ」


 飄々と、先頭を走るパテラスが呼びかける。


「自分は何でここにいるんですかね? 副隊長?」


 続いて、ゼノビアを担いだ若い傭兵が、呆れと悔やみの混じった表情でココノエに聞く。


「某に聞くな。……そういえば、其処許、自己紹介をしていなかったな?」


 そういえば、名前知らなかったな。


「えっ今ですか? あー、ニグリスです。黒の加護です。ロールは……何でしょうね、雑用ですかね。」


「んじゃ、一応俺も。クラビスだ。こっちの寝てるのがシロ。よろしく!」


 因みに、シロは杖に腰掛けて飛びながら付いてきていた。


「ハハ、よろしくです。……副隊長、隊長以外と重いんですけど」


「某は女体に触れん。……あと、隊長は寝てても会話の内容が分かるらしいぞ」


「初耳なんですけど?」


「今言ったからな」


 何となく、ゼノビアから怒りのオーラを感じるのだが、まぁ、気のせいだろう。

 と、そんなやり取りが終わると同時に、パテラスが梯子の前で止まった。


「どうした?」


「……船をパクったときに眠らせた奴らが起きたらしい。見張り兵がいやがる」


 パテラスに聞くと、パテラスは苦虫を噛み潰したような顔をして応える。


「……………」


 いつの間にか、無詠唱で使えるようになった金色魔法を使ってみる。


「ん? あいつらいきなり倒れたぞ?」


 効果はばつぐんのようだった。


 梯子を降りると、2人の兵士がうつ伏せで倒れていた。

 気は失っていないようだったが、まぁ、動けないなら問題無いので、武器だけいただいた。

 収穫は、ナイフが2つと、額に傷のある眼鏡の少年が持ってそうな杖を2つ。

 悪いなぁと思いながら、彼らをまたいで先を急ぐ。


「ぐっ……なんだ貴様ら! これは立派な反ぎゃ……」


 兵士は、俺達に罪状を伝える前にこと切れた。理由は簡単。

 なんか、筋肉が肥大化したゾンビ的なヤツが壁から出てきたからだ。俺の2倍はある身長と、黄色い、ウネウネとした筋肉のようなものが、生理的嫌悪感を与えてくる。

 因みに、兵士は哀れ、ゾンビの足の下敷きに。


「おい、おいパテラス! なんだコイツ!?」


「……あー、バイ・テリートスの肉砲弾だな」


 絶句した。


 肉……砲弾? ちょっと何言ってるかわかんない。あれか? ゼノビアの話で出てきた黄色い兵士か?


「エサ、カ? エサ、オトコ、コロス……」


 ゾンビが、腕を胸の前でクロスさせてから、おもいっきり腕を広げる。

 通路の壁に手がめり込み、壁を引き裂きながら前進してくる。


「おい! クラビス! そいつの相手なんかしてらんねぇ! 走るぞ!」


 クソッ、俺が攻撃したら艦ごと切っちまう……退くしか無いか……


 俺はパテラスを追って走り出す。幸い、ゾンビは足が遅く、追いつかれることは無いだろう。一応、金色魔法を使ってはみたが、一瞬で鎖が引きちぎられた。

 初級魔法とはいえ、もう少し粘って欲しかったなぁ。


「おい、パテラス! 連絡船とやらにはまだ着かないのか!?」


「残念な事に最下層にありやがるんだよ! しかも装甲内部の一本道! 今、やっとこさ折り返し地点だ!」


 えぇ……もう1分は走ってるんだが? この艦がでかいのは分かってたが、そんなに遠いのか……って待て。


「装甲内部?」


「その通りだ! びっくりだろ? 今、バイ・テリートスよ攻撃をもろにくらったら、もれなく全滅できるな!」


 まぁ、そんな事をパテラスが笑いながら言うもんだから、どうなるかは想像に難くない。俺達は、光の中に消えた。


 視界が晴れると、刺すような冷気と、鼓膜を引き裂くような轟音が襲いくる。いや、寒さは感じないはずだ。なら、この腕の寒気は何だ。

 目をやっても、腕は見えない。かわりに、そこには前衛的な、紅い、赤い氷の彫刻があった。


「……は? ………………ぐぁああぁぁぁあ!!!! い、痛い、痛ってえぇえぇ!!」


 腕が、無い。

 前腕が、無い。

 肘が、無い。

 肩は、有る、痛みは、感じる。

 痛み……痛み? 生きてる。俺は、生きてる!

 死ぬ程痛いが、死んでない! 死ぬ時の痛み程じゃない!


「ふ、ぅ。ぬぅ……ぐっ……止血は、必要ない、か。」


 幸いというか、極寒の冷気によって血液が凍結され、失血死の心配は無い。少し冷静さを取り戻した俺は、周りの状況を確かめる。


 後ろの通路は、無くなっていた。かなり近くの氷原に、バイ・テリートスと思われる壁があった。

 続いて、正面を見る。燃える、人らしきものがダンスを披露していた。敵だろうか。どっちであっても、気分は最悪だ。


「うぅっ……っは、ぁ」


 下から、声が聞こえた。そうだ、シロ、シロはどこに行った?

 俺は、1つ下の階層の通路を除き込む。果たして、そこにシロは横たわっていた。

 俺は、迷いなく飛び降りた。


「シロ、シロ! しっかりしろ!」


 目立った外傷は無かった。だが、顔色はすこぶる悪い。元々、肌はかなり白かったが、今はいっそう白くなっていた。


「は、ぁ……慢心はするものじゃ無い、ですね。結局、いつもこうです。でも、これは進展ですね。初めてです」


 どうやら、俺に気づいていないらしい。焦点の合っていない虚な目で、ひとりごとを呟き続ける。


「おい、シロ! シロ!」


 俺は、残った片腕でシロを揺さぶる……が、シロはそのまま気を失ってしまった。


 俺はシロを肩に担ぐ。道は、前に続いている。

 少し進んで振り返ると、さっきの燃える人が、ゆっくりと追ってくる。敵だったようだ。かまってはいられない。

 早く、はやくパテラス達と合流しなければ。俺は船の場所を知らない。


 進み続けると、梯子を見つけた。上からの梯子だ。シロを床に寝かせ、上に登って通路を見る。誰もいない。


「下敷きか、先に行ったか。……先に行ったのなら、進めば良い。下敷きになら、先に進むしかない」


 結局、進む以外の選択肢は俺には無かった。

 だがしかし、シロを担ぎ、先に進んで何がある? 希望はあるのか? …‥駄目だ、消極的になるな。今じゃない、投げ出すのは、今じゃ無い。あの日、学んだはずだ。投げ出したって、良くならなかった。罪を増やすな。


 だが、天はまだ俺を見捨ててはいなかった。あの、うさんくさい金髪創造神に、この時ばかりは感謝した。


「よう、クラビス。生きてたか」


 そこには、燃える人に床を舐めさせ、笑いながら手を振るパテラス達がいた。


 後ろで、爆発音が聞こえる。片腕は削がれ、視界が朧げだ。だが、前には頼もしいパテラス、ゼノビアを担いだニグリスがいる。俺は、気を失ったシロを、残っている方の肩に担いで後を追う。


 道が瓦礫で塞がれていた。壁から、いかにも爆発しそうな体のゾンビが出てくる。後ろからは、燃える人がゆっくりと近づいて来ていた。要は、挟み撃ちに会ったのだ。


「チッこのクソ忙しい時にボム野郎か! クラビス! 火達磨をよこせ! 爆風で道を拓く!」


「——っ無茶言いやがる、なっ!」


 俺は、金色魔法で拘束した燃える人を、そのまま瓦礫の方へとぶん投げる。ボム野郎とやらにぶつかると、爆発が巻き起こる。


「パテラス殿、前を失礼」


 ココノエが、通路を塞ぐように盾を構え、後ろにいる俺達を守ってくれた。


「ゼノビアも、良い部下を持ったな」


「ハハ、至極恐悦。お知り合いで?」


「向こうは覚えて無いがな。おっと、寝てても聞こえるんだったな」


 彼らは冗談を交えつつ、先行する。

 連絡船……いや、脱出船にたどり着いたのは、その少し後だった。


 やあ諸君……ノーティアだ。

 さて、作者のメンタルが死んだようだな。話が暗すぎる。私はこれから作者を引っ叩いて来るから、次回の予告はナシだ!


 じゃあな!

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