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俺が世界を救うまでの物語  作者: 椎尾光弥
第一拠点 始まる物語
18/56

α-018 異世界キノコタケノコ戦争

アンチコメ→作者のレベルが上がります

プロコメ→作者の創作意欲が上がります

評価、ブクマ→作者が一番喜びます


ストーリーのアドバイス→無視です

文章のアドバイス→ありがたいです

「あー、それで、介錯ってどう言う事だ? 不老不死じゃ無いのか?」


 小休止と武器類の点検のため、壁を背にして4人で座る。不気味な静けさが気持ち悪くて、俺は雑談がてら、ソルに気になった単語を聞いてみる。


「不老不死でも、普通の人間が死ぬダメージとかを受けると死ぬんです。死なないだけなんです。だから、斬られても痛くない"死神の鎌"で首を切ってもらうんです」


 なるほど。そういや棍棒で潰された後、何事もなかったみたいに、一瞬で生き返ってたな。不老不死ってより、ある特定の時間で身体の状態が保たれてる感じか? ……いや、その前に……


「何で敬語?」


「やだなぁ兄貴、迷宮の壁を斬れる人にタメ口なんて吐けませんぜ。」


 へっへっへと笑いながらソルが応える。やばい、めっちゃ気持ち悪い。


「タメ口でいいから。あと、兄貴とかヤメロ」


 その後少しごねたが、兄貴と呼ぶ事以外は納得してもらえた。


「それにしても……シロの嬢ちゃんといいお前さんといい、あれは人の成せる技じゃ無いぜ? 流石に古代石材の壁を斬れるとは思わなんだ」


 古代なんちゃら、またお前か。切れない紐とか古代遺物とか聞いたな。


「いや、パテラス、俺も壁まで斬れるとは思って無かったって。……シロが何かしてたか?」


 俺は2度ほどやらかしたが、シロは何もしてないと思うが……


「アイスワームの血を止めてただろ。しかも、船を覆える結界を保ったまま。あれが出来んのは神族かその類だ」


 ……あれ、そんな凄い事だったんだ。じゃあ転移とか見せたら気絶するんじゃ無いか? ……今度シロに頼んでみよう。

 パテラスは"深くは詮索しないけどよ、気ぃつけろよ"とだけ言って武器の点検に戻る。


「あの……お2人の武器って何ですか? 見たことが無いのですけど」


 ルナが遠慮がちに聞いてくる。この子、ソル以外には丁寧なんだよなぁ。……武器か。そういや自分の武器をアナライズして無いな。


「コイツか? 古代兵装:狙撃銃のフェイルノートってんだが……」


 パテラスが受け答えしている間に、俺は腰に付けた短剣を革製の鞘ごと外し、魔素を込めないように抜く。刀身を見ると、薄ぼんやりと光を放つ月白色をしていた。早速、アナライズする。


《時空神の短剣・封:クロノロスの魂が封じられた短剣。万物を空間ごと切り裂き、消失させる。"無"も例外では無い。※現在"斬る"以外の能力が制限されています》


 ……何このチート武器。終盤で出てくるような性能の武器なんですが? 何だよ空間ごと切り裂くって! 能力よりもよっぽどチートだよ!


「クラビスさんは?」


 パテラスが昔話を始めようとしたのを悟って俺に話を振ってくる。


 話して良さそうな武器じゃ無いよなぁ。いや、硬い物を切り裂ける武器ってことにしとけば良いか? 武器の名前は……ジャックで良いか。


「えっと……ジャックっていう短剣で、大体の物が斬れる」


「……ま、そういう事にしときましょう」


 流石死神。何か察したみたいだね!


 そんな会話を終え、俺達は立ち上がり迷宮の奥へと進む。

 パテラスが地図をみて方向を先頭のソルに伝え、俺とルナが後ろを警戒する。


 ……まぁ、このメンバーの中で死なないように気をつけなきゃいけないのは俺とパテラスだけなんだけどね。


 ソルは言わずもがな。ルナは俺の斬撃を食らったみたいだけど、無事だったし……いや、防御に必死だったって言ってたか?


 ◇  ◇  ◇


「やーっと5階層のボス部屋だー! 長かったー」


「あら、誰のせいで時間がかかったのかしら?」


 あの後俺達は順調に迷宮に潜って行った。道中モンスターに襲われたが、ソルが10数回死んだ以外に特筆すべき事はほとんどなかった。


「よし、武具の点検と腹ごしらえしたら、ボスに挑むか。パテラス、迷宮に入ってどのくらいかかった?」


「太陽が昇って天辺に着くまでってとこだ。当初の予定よりかなり早いな」


 ふーん。つまり6時間ってとこか。この世界の1日が24時間かは知らんけど。


「よっしゃあ! 飯だ飯! 途中で出てきたラビリンスラットの肉があんだよなー。唐揚げか焼肉か……いや、やっぱり生かなぁ……」


 ソルが楽しそうに喋りながら、空間に隙間を生み出す。アイテムボックスだ。どうやら容量には個人差があるらしいが、誰でも使えるものらしい。


 ……ラビリンスラットって、途中で戦闘になったでかいネズミか。毛皮じゃなくてトゲトゲした甲殻だったが。てか生って……


「腹壊すんじゃ無えの?」


「……腹を……壊す? 腹痛毒の事? ラビリンスラットは毒持ってないけど?」


 ソルが"コイツ何言ってんだ"みたいな顔で応える。

 え、何その反応。まるで腹痛……食中毒がないかのようなニュアンスを感じるんだけど。


 ◇  ◇  ◇


「いやー、美味かった。まさか、ラビリンスラットがあんなに美味いとは」


 食ってみて驚いた。もちろん、ネズミを食うことに抵抗は有ったが、腹も減っていたから思い切ってかじりついた。


 ……生で。味は、濃厚な豚肉の香りと蟹の旨味が上手く混ざったような感じだった。


「だから言ったろ? 生が1番だって」


「いや、燻製一択だろ」


「香草蒸しが1番よ」


 ソルの発言にパテラスとルナが噛み付く。そのままギャーギャーとどれが1番か揉め始める。


 アレか。元の世界でいうキノコタケノコ論争か。


「パテラス〜、サクッと倒して帰ろうぜ? シロが待ってるかもしれない」


 埒が開かないので、さっさと5階層のボスを討伐して帰る事を提案する。3人は、またの機会に自分の1番だと思う食い方に調理して、食うということで合意したようだ。


「あいあい。さて、と。んじゃぁ、俺はサポート。クラビスとソルは前衛。ルナの嬢ちゃんは人型生物なら攻撃で」


 言い忘れたが、ルナの武器は人型生物にしか効果が無いらしい。死神だからだろうか?


「さっきまでと変わらずね。了解。……んじゃ、開けるぞ」


 全員が武器を構え警戒する中、俺はボス部屋の大扉を開ける。中は真っ暗で、かなりの悪臭がする。扉が閉まると、完全な闇に包まれる。


「臭っせぇ……何の臭いだ? ……しっかし、情報通り真っ暗だな。俺の黒色巧手は……発動できんな」


 パテラスが忌々しげに小声で話す。


 黒色巧手は、確か影を通じて攻撃するような技術だったっけ。さて……ソルが言うには、光に反応する何からしいが……途中で覚えたアレ、使ってみるか。


 俺は色彩変換をし、疑似白色魔法が使えるようにする。


「ホワイトラクス」


 そう唱えると、部屋の中が白い光で満たされる。


 これは、迷宮内のちょつと暗い所で"明るくする魔法とか出さないかな〜"とか思ってやってみたら出来ちゃった魔法だ。範囲や光の強さも調節出来る、とっても便利な魔法だ。


「フシュルルルルルル……」


 所々黒いシミのある薄汚れた部屋の中央に、巨大な蛇が浮かび上がる。身体は黒く、口先は尖り、目と口の周りが朱色に染まっている。それと、背中には小さな羽がみえる。


《ホヤウカムイ:アルテナの迷宮に生息する空飛ぶ毒蛇。体から分泌される粘液はとても臭く、腐食毒を含む》


 ……この世界の細長い生物は、毒を持たなきゃならない決まりでもあんのか?

 くっ……この身が取れない……

 ん? ああ、悪い。


 やあ諸君! ノーティアだ!

 え? それは何かって?

 蟹だが? やらんぞ?


 今回は、蛇が出てきたな。ホヤウカムイは、ソッチの世界のあいぬ族? とか言う人々の神話からとった言葉らしい。


 ……おい、作者。コレで4つ目の神話だぞ?


 はぁ……次回は戦闘回だな!

 あっ私は次回休むから、作者のつまらん話を聞いてくれ! じゃあな!


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