α-016 アルテナの迷宮にて
アンチコメ→作者のレベルが上がります
プロコメ→作者の創作意欲が上がります
評価、ブクマ→作者が一番喜びます
ストーリーのアドバイス→無視です
文章のアドバイス→ありがたいです
俺はシーカーズギルドとやらの建物の中に入った。見渡すと、入り口正面にカウンターがあり、その右に"迷宮入口"と書かれた扉が見られた。左は酒場になっていて、反対の右側には"武具"と書かれた店があった。
俺は、とりあえずカウンターに向かう。中にいた人達は俺を一瞥し、仲間との雑談に戻る。
「シーカーズギルドへようこそですニャ! 本日は何の御用ですかニャ?」
俺は空いていたカウンターの、元気そうな猫人のお姉さんに声を掛けた。
語尾が"ニャ"だ! 異世界スゲー!
そんな煩悩を振り払い、平静を保って言葉を紡ぐ。
「シーカーズ登録をしたいんだが」
「はいですニャ! では、冒険者証を提示して下さいニャ!」
冒険者証……あぁ、ドッグタグの事か。
俺は首元からタグを外してカウンターの上に置く。それに刻まれている事を、猫人のお姉さんが"登録用紙"と書かれた紙に書き写していく。
そういえば今更だが、俺の"翻訳"は言葉や文字がイメージとして、頭の中に浮かんでくる感じだ。
固有名詞や特殊な読みの文字は振り仮名が浮かぶのだ。
ただ、他の文字。例えば"其処許"の読みはわからない。だから、雰囲気で感じ取るしか無い。……まぁ、言葉や文字がある程度わかるだけマシか。
「……では、間違いが無いか確認していただき、無ければサインをお願いしますニャ! ……文字の読み書きはできますかニャ?」
「出来る。……うん、問題無い」
用紙には、俺の冒険者ランクとロール、色の加護が記載してあった。他にも、迷宮内の規則に従う事に同意する旨が書いてある。ざっくり言うと、
・迷宮内での損害にギルドは一切関与しない。
・迷宮内で他のシーカーに手出ししてはいけない。
・規則を破った場合、処罰が与えられる。
「ありがとうございますニャ! これで貴方もシーカーですニャ! ……何かわからない事はありますかニャ?」
サインをして猫人のお姉さんにペンと用紙を返すと、晴れてシーカーの登録が完了した。
タグとかは無いのかな?
「えっと、処罰について知りたい。あと、冒険者証みたいのは無いのか?」
「ハイですニャ! 処罰は基本的に死刑ですニャ! 3つの死に方が選べますニャ! 登録証は忘れてましたニャ……今作りますニャ!」
……待って、死刑って何? 登録証を忘れてたのは、まぁこの際どうでもいい、置いとこう。規則を破ったら一発アウトなの?
「あー、3つの死に方ってのは?」
猫人のお姉さんに聞くと、登録証に情報を彫り込みながら応えてくれた。
「えっと、裸で氷原に放り出されるのと、軍のデコイか特攻兵器の搭乗員、あとはシンプルに公開処刑ですニャ! オススメは軍ですかニャー、うまくすれば逃げられますニャ!」
……聞かなきゃ良かった。まあ、規則を破らなきゃ良い話だし、心の片隅にでも留めておこう。
俺は登録証を受け取ると、お礼を言ってギルドの入口に向かう。パテラスが待っているかもしれない。
「なぁ、オッサン頼むよー、ミスリル級なんだろ? 俺達と一緒に迷宮に潜ってくれよー」
「いやいや、連れがいるんでな、他を当たってくれ。……まぁ、もう1人が良いってんなら潜ってもいいが」
ギルドを出たところで、黒短髪の少年と金髪の少女の2人に絡まれているパテラスを見つけた。すると、パテラスが俺に気づき、助かったと言わんばかりに駆け寄ってきた。
「おう、随分懐かれてるな。どうしたんだ?」
疲れた顔のパテラスをからかう。
「雑貨屋で捕まったんだ。迷宮の5階層のボスモンスターを倒したいから一緒に潜ってくれだとさ」
「それ、どのくらい掛かるんだ?」
「地図があるなら半日。無いから1日ってとこだな」
……それぐらいなら良いかな。パテラスは乗り気じゃ無さそうだけど。
「地図は?」
俺は黒髪の少年に聞く。
「ある、あります!」
「じゃ、5階層まで行こう」
そう言うと、パテラスは了承。俺達はギルドの中に入った。
◇ ◇ ◇
「ご一緒していただいて、ありがとうございます。……ほら、アンタも!」
「ありがとな!」
場所は迷宮の中。松明等の明かりは無いにも関わらず10数メートル先まで見渡せる。黒い石壁がボンヤリと光を発しているからだろうか。
そんな不思議空間に入って早々、金髪の少女がお礼を言ってきた。
「ああ。っと、自己紹介がまだだったな。俺はパテラス、ミスリルスナイパー。んで、コイツが……」
パテラスが俺に流し目を送る。
「クラビス、アイアンルーキーだ。よろしくな!」
今更ながら、パテラスの方が俺よりランクが上なのに、振り回して悪い気がしてきた。ま、まぁ、パテラスが俺達に付いて来たいって言ったんだし、気にしないようにしよう。
「俺はソル。こいつがルナ。てか、オッサンの言うもう1人ってアイアンかよー。なんで低ランクのヤツに付いてったんだ?」
あー、やっぱそうだよな。俺もそう思うもん。
「いやいや、俺より強いぞ? 少なくともプラチナクラスではある。アイスワームを輪切りにしてたからな」
「本当にー?」
「嘘言ってどうする。……それで、お前らのロールは?」
「俺がルーキー。ルナが死神」
「ちょっ……なんで私のロールをバラすのよ! 馬鹿じゃないの!?」
少年……ソルがとんでもない事をカミングアウトする。
……まぁ、俺は神様と会ってるから、そこまで驚く事では無いんだけど。
「えー? 別にイイじゃん。信じてないかもよ? あ、俺達の秘密を1つ教えたんだから、そっちも何か教えてよ」
とんでもない暴論を吐きやがったよ。そっちが勝手に言ったんですが?
そんな俺の感想とは裏腹に、パテラスは嬉々として2人に耳打ちをしに行った。
……まぁ、俺に教える義理は無いからな。2人がかなり驚いてるから、気にはなるけど。
「えっとー、クラビスは?」
「さんでしょ! どう見てもアンタより歳上でしょうが!」
あれ? 一応そういう風習があるのか? ……迷宮から出たら、シロに確認しよう。とりあえず、俺も耳打ちで言えばいっか。
「俺は……未来から来た」
もちろん嘘だ。異世界という考えが無いって言ってたし、一回死んだってのも別に秘密じゃ無いしな。
「はー、なるほどね。……じゃあ、どうせ知られるし、俺の秘密も見せとくか。ルナ、お願い」
薄めのリアクションをしたソルが、ルナに何かを頼む。するとルナが、"仕方ないわね"とぼやきながら鎌を出す。そして……ソルの首を飛ばした。
「なっ……」
「っ……」
パテラスが大きく飛び退いて武器を構え、俺も遅れて短剣を抜く。今回も左手に魔法陣が展開された。
「何のつもりだ!」
パテラスが背後で叫ぶのが聞こえる。ルナはこっちにも襲いかかって来るかと思ったところで、驚きの光景が目に入った。
「待って待って、秘密を見せるって言ったじゃん」
飛ばされたはずの首が再生していた。床に落ちた首は、今や塵になりつつある。
「「……はっ?」」
後書きを書くのが面ど……ゲフンゲフン
ノーティアさんが休暇を取るので、当分後書きはお休みです。
すまぬ




