プロローグ2 生きるためには
心地よい微睡の中目が覚めた。
転生してから2日目の朝だ。昨日寝る前に妹の手を握りながら寝ていたので、まだ手を繋いでいる。
(ああー、柔らかくて気持ちいいな。)
妹の手は、柔らかくいつまでも握っていたくなる。
しかし、そんな悠長な事は言っていられない。昨日得られた情報は自分と妹の名前だけだったので、今日はいろんな情報を収集したいと思う。
はじめに、自分の今置かれている状況を整理してみよう。
普通に視界が見えているので、自分はおそらく生後4、5か月くらいだと考えられる。
体は、まだゴロゴロと寝返りを打ったりするくらいしかできない。家の中を自力で調べるのはまだだいぶ先のこととなりそうだ。
そして一番大事なのは今自分の手の中にある妹の手だ。
(うん、やはり気持ちいい。一生触っていたい。ーーーって違う。やばい、またトリップするところだった。ほかにできることが思い当たらないな。ダメだ!何か考えなくては。うーん、、、そうだ。せっかく転生ができたのなら、ここを異世界と仮定して、ファンタジーな物語のテンプレとしてステータスとかがあるかもしれないな。)
まだ喋ることができないため、心の中でステータスと唱える。しかし、何も出てこない。
やはりファンタジーな世界なわけないということだろう。そんな簡単に異世界ファンタジーの世界に行けるわけがない。
酷く落胆しながらも、この世界にはステータスは存在しないが、魔力は存在するのではと淡い希望を描く。
「うーーーんーーー!」
魔力なんて形の無いものを、イメージするのはすごく難しい。目を瞑って、体の中に何かないかと意識してみる。何も感じられない。
次は体に力を入れてみる。がしかし、やはり何も感じれない。
いろいろと行き詰まってしまい、正直泣きそうだ。体が赤ちゃんなので、泣くことが自然にできそうだ。
さっき力んだせいか、下の方も催してまった。この際だ。どうせ自分一人で処理できないし、泣いて昨日の美少女におしめを処理してまうことにしよう。
「ウ、ウゥゥ・・・、ヴィ、ヴィエェーーン!」
前世は25歳で、あまり泣くこともなかったため、内心泣くこと自体がすごく恥ずかしい。
しかし、下が気持ち悪い状態でこのまま過ごすのははとても辛い。背に腹は変えられないので、そこは割り切ることとした。じゃないとやってられない。
泣き声に気づいたのだろう。隣の部屋から音がしたと思ったら、部屋のドアがガチャと開いて、昨日の美少女が現れた。
美少女が自分の方に近づいてくると、泣いている自分を抱っこしてあやし始めた。しかし、一向に泣き止まないため不思議に思ったのか、自分の臀部を触ってきた。
(や、やめてくれ。大の方がお尻にくっついて気持ち悪い。)
やがて、美少女は自分が漏らしたことに気づいたのか、ベッドに自分を下ろすと近くの棚から替えのおしめと今つけているおしめを取り替えてくれた。
「アウゥ、アゥ、キャッキャ!(ありがとう!)」
「はい、きれいになりました。おしりきもちわるかったね。それじゃあ、おしりもきれいになったし、おねんねしましょうね。」
自分は、おしめを替えてくれた美少女にお礼を言おうとしたが、伝わらなかった。
美少女はそう言うと、自分を寝かしつけようと頭を撫でてくれた。
(まあ、仕方ない。大きくなって自分のことは自分でできるようになるまで、この美少女の世話になろう。)
「ーーーウゥ、ウワアァーン!」
寝ようとしていると、隣から自分とは違う泣き声が聞こえてきた。今度はかわいい妹が何か粗相をしてしまったのだろうか。
美少女は自分の頭から手を離すと、妹の方に行き抱っこし始めた。抱っこしながらあやしていると、妹は泣き止んで、また眠ってしまった。それはよくある親子のやり取りみたいで微笑ましく感じる。
そう思いながら、自分は目を閉じて眠りについた。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます
面白い、続きがもっとみたいと思っていただけたら
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