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どうにもならないわたしの空白

作者: 泉末広
掲載日:2020/06/07

なんでもないけど、なんとかしたい。

なにをしたいかと考えれば、わからない。

わからないと悩むけど、どうにもならない。

どうにかしなくちゃと焦るけど、なんにもできない。

なんとかしなくちゃ、でも、眠くなる。

なんとかしなくちゃ、でも、お腹がすいた。

どうにかしなくちゃ、でも、朝が来る。

どうにかしなくちゃ、でも、もう昼になる。

なんにもわからないけど、もう夜が来た。

ただの通りすがり、思い出になんか残らない。

ただの思い過ごし、記憶になんか残せない。

誰もいない人混みに消えていく。

行き交う人たち、こんなに見つめているのに。

わたしは空白だけ残して消えていく。

言葉を交わす人たち、こんなに見つめているのに。

わたしは空白だけ記して消えていく。

人混みの中にいるわたしを、いちどでいいから見つめたい。

行き交う人たちの中にいるわたしを。

言葉を交わす人たちの中にいるわたしを。

いちどでいいから、ずっと見つめていたい。

悲しいけど、わたしはわたしを残せない。

悔しいけど、わたしはわたしを愛せない。

虚しいけど、わたしはわたしに出会えない。

誰もいない人混みは、わたしだけいない人混み。

なにをすればいいのか、みんな知ってる。

なにをしたいのか、みんな知ってる。

どうすればいいのか、みんなわかってる。

なんの意味のない混雑にすがりつく。

なんの意味のない雑談にすがりつく。

なんの意味のない空白だけ残されて。

わたしだけが許してくれるから。

忘れないために、余白を開けて、書き残こす。

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