第六話 漁村にて祠と依頼と
種族にLvを表記忘れしていたので追加しました。
【海の怪物】に水上浮遊、水上歩行可能の表記を追加しました。
村への道はこの街道を真っ直ぐ進めば1時間ほどで着くとのことだった。道中特にモンスターが湧くでもなくアインス達とクルマと戯れながら進んでいた。
モンスターでも出てこないかなって思ったけど街道って安全地帯だったりするのかな?
そんなこんなで1時間ほど歩いたところ小さな漁村が見えてきた。村の入り口に立っていた見張りらしき人が慌てて村の奥へ駈け込んでいくのが見えた。そして村に近くに着く頃にはワラワラと武装した村人達が出てきて、その中でも村長と思わしき恐怖に引き攣った顔をしたお爺さんが前に出てきた。
街でも此処まで怖がられることはなかったが村だと異種族は珍しいのかもしれない。自分の容姿でここまで怖がられると流石にショックであったが更に怖がらせないように優しくゆっくり話しかけた。
「怖がらせてごめんなさい。私はチェリーと言います。この村の祠のお話を聞いて来たのですが見せてもらうことはできますか? 後それについて知っていることがあれば教えて欲しいんですけど」
私が話しかけたのが意外だったのか少しマシになった顔でオズオズと答え始めた。
「わ、わたしはこの村で村長をしております、ムンドルと申します。祠のお話とのことでしたが我々も何故あそこにあるかは知らないのです。見る分には構わないのでどうぞご自由になさってください。ワシの息子のルンドルを案内に付けますので」
ご指名された息子とやらはすぐに分かった。村長の後ろ斜めにいた若い青年で村長の事を嘘だろうと言わんばかりに絶望した顔を向けていた。
怖がっている人間に頼むのも心苦しいけど場所が分からないと困るから道案内を頼んだ。
「村長の息子さんだね。道案内よろしくね」
そう言って笑いかけると引き攣った顔のまま顔を縦に振りまくっていた。うーん......やっぱアインス達が怖いのかな? よく見るとみんな愛嬌あって可愛いんだけれどね......
そのあと村の人の生贄を見る様な目で見送られたルンドルの後に続いて村の外れへと向かっていった。
「あ......の、こ、ここです」
彼はそう言って指さし、その指した先には小さなボロボロの祠があった。
「案内ありがとう。どうやら怖がらせてしまったようでごめんね」
「だ、大丈夫です」
「ところであの祠の中は覗いても構わない?」
「だ、大丈夫です。一応村の人間が定期的に掃除するときなどにも開けているので」
断りを入れて祠を開けてみると中には木製と思われる祭壇の残骸とその残骸の上に載っていたであろう小さな宝珠があった。小さな宝珠は綺麗な青の波紋が揺らめいてとても綺麗だった。
「中ボロボロだね......」
「な、長い事放置されていたのですけれど、少し前にやってきた学者を名乗った者に言われて手入れだけはするようになったのですが如何せん最初からボロボロだったので埃を掃う程度しか......」
少し前にやってきた学者はたぶんノイマンの事だろう。ルンドルはそろそろアインス達に慣れたのか多少は顔色がマシになっていた。
小さな宝珠は綺麗な青の波紋が揺らめいてとても綺麗だった。中の宝珠を手に取りルンドルに見せながら聞いた。
「この珠って何か知ってる?」
その珠を見たルンドルは怪訝そうな顔をしていた。
「い、いえ。祠の中身は木の残骸だけでのはずですが......祠の中に入っていたのですか?」
「うん、残骸の上に転がってたけど......」
ルンドルの話によるとノイマンと一緒に見た時にはこのような宝珠はなかったらしい。
この宝珠については一旦戻って村長に聞いてみることにした。その後祠の周辺なども見て回ったが特にめぼしいものはなく村に戻った。
村に戻ると戻ってきたと報告があったみたいで村長がこちらに駆け寄ってきていた。
「お、お戻りになられましたか。何かありましたでしょうか?」
祠を見てきた所、青い宝珠を発見した報告とこれの取り扱いについて聞いた。
「不思議な事もあるものですね......我々が見つけた物ではないのでチェリー様がお持ちください。」
どうやらこの宝珠はそのまま私が貰っていいらしい。
ピコンッ!
<青い宝珠?>を入手しました。
「いいの? ありがとう。お礼とは言えないけどなんか困ってることとか頼みたいことはない?」
そういうと村長は少し悩んだ後に一つ依頼をしてきた。
「それでしたら最近海にモンスターが良く現れるようになって沖に出れず困っているのです。出来れば退治して頂けると......」
モンスター退治かぁ。この後、特にすることも決まっていないしお礼になるなら丁度いいね。
「いいよ! どんなモンスターがいるの?」
ピコンッ!
<村長のお願い:モンスター退治>
村長の話を聞いたところ主に魚類系統のモンスターとそれを従えたシーホースがいると。シーホースはランクDのモンスターで水上を駆け回り船を見つけると追い駆けてきて沈める漁師にとってとても危険なモンスターらしい。冒険ギルドには依頼を頼んでいるが如何せん相手は海を自由に駆け回るのでなかなか討伐を受けるものがいないならしい。
冒険ギルドに依頼をしているため正規ではなく横やりの様な形になるがギルドカードを経て既にギルドには受諾したことが伝わっているためダブルブッキングなどは気にしなくていいらしい。
「それじゃあシーホース退治行ってくるね」
「宜しくお願いいたします......どうかお気をつけて」
村長に一旦の別れを告げ海へ向かった。村を進み海辺に出てくると幾らかの船とムキムキの漁師が何人か居た。どうやら漁から帰ってきたようだが余り獲れていないようだった。
ムキムキの漁師のおじさん達が私に気付いて声を掛けてきた。
「おお? 確かチェリー様っていったか? 海になんか用事か?」
「うん、村長にモンスター退治頼まれたんだ」
「おお!! それはとても助かる! ぜひ退治してくれ!」
何故かサイドチェストをしながら漁師のおじさん達はとても喜んでいた。
「おじさん達は怖がらないんだね」
「んん? まぁ海はもっと怖いし話も通じないモンスターがいるからな! それに男は度胸だ!」
「そっか。それじゃあシーホース退治に行ってくるね!」
「情けない限りだが任せたぞ! あいつ等のせいで浅瀬でしか漁が出来なくて困ってるんだ」
漁師のおじさん達にサイドチェストで見送られながら海へと向かった。私が見たことのある現実の海と違ってどこまでも透き通る綺麗な青だった海底も丸見えで様々な魚がいるのが見えるた。海に入った途端体に少し体に力が漲る感覚があった。たぶん称号の【海の怪物】による効果だろうとステータスを確認した。
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EP 100 (110)
HP 150 (165)
MP 120 (132) (召喚時-26) (106)
STR 20 (22)
VIT 8 (8)
DEX 12 (13)
AGI 6 (6)
INT 24 (26)
MDEF 15 (16)
CRI 10
LUK 10
ステータスボーナス35
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ほぼすべてのステータスが1割上がっていて、小数点は切り捨てられているのか表示されていない。
そしてまだステータスボーナスを振っていなかったことを思い出し振り分けてみた。
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EP 100 (110)
HP 150 (165)
MP 220 (242) (召喚時-48) (194) ↑100
STR 30 (33) ↑10
VIT 10 (11) ↑2
DEX 15 (16) ↑3
AGI 10 (11) ↑4
INT 30 (33) ↑6
MDEF 15 (16)
CRI 10
LUK 10
ステータスボーナス 0
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バランス良くボーナスが乗るように調整した。特化して振るか迷ったけど万能目指して振っていこう。
準備も整ったところで遠くのほうで何かがこちらにやってきているのを見つけた。シーホースだったら探す手間が省けて楽なんだけどね。
漁村に到着!そして祠で謎の宝珠を手に入れました。お礼に依頼を受けました!
次回はシーホースとの戦闘になります!掲示板回......
チェリー「アインス達めちゃくちゃ怖がられてたね」
アインス達「くぅん......」
チェリー「こんなに可愛いのに......!」
村長ズ(顔が怖すぎてちびりそうだった)
漁師のおじさん達「わっはっはっはっは!」
現在のステータス
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Name:チェリー(アインス、ツヴァイ、ドライ、フィーア、フュンフ、ゼックス)
種族:スキュラ Lv1
メイン職業:召喚者Lv1 サブ職業:指揮者Lv1 サブ職業:
保管職業:
スキル:水中適応 Max 魔力操作Lv1 衝撃の魔眼(極小) 眷属強化(極小) 初級竹刀術Lv1 初級槍術Lv1 身体操作Lv1 回避Lv1 再生補助Lv1
アーツスキル:召喚・契約Lv1 指揮Lv1
EP 100
HP 150
MP 220(召喚時-48)
STR 30
VIT 10
DEX 15
AGI 10
INT 30
MDEF 15
CRI 10
LUK 10
ステータスボーナス0
称号
【祝福されし者】【海の怪物】【覇者の器】【クルマの主】【ギルドランク:E】
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