第三話 チュートリアルと戦闘とワイバーン
前話少し弄りました。
レイキュウから各種基本動作などのチュートリアルを受けていた。
「さて、大体の操作説明はこれで終わりです。次は戦闘チュートリアルと行きましょうか」
「戦闘って何を相手にするの?」
「一応各種用意はされております。武器なども訓練用に様々な種類が用意されていますのでそれを使用してお好きに戦ってください」
そういってモンスターの一覧を渡された 数はそこまで多くはないが中にはワイバーンとかチュートリアルで戦うような相手じゃないモンスターも存在していた。
「え?これチュートリアル用なんだよね?なんでワイバーンなんかいるの?」
「主に腕試し用です。たまに挑戦する方もいらっしゃいますが今のところ討伐できた方はおりません。挑戦なさいますか?」
レイキュウ君さ、ニヤケ面で面白可笑しく気軽に挑戦しますかとか言ってきてるけど普通に考えて初期ステータスで初戦闘にワイバーンはないと思うの......それやるの一部の脳筋馬鹿だけでしょう。
「いや、流石に初めての戦闘でワイバーンは無理だと思うんだけど......」
「でしたら無難にスライムやゴブリン、スケルトンなどを試してみるといいでしょう。それとチュートリアルではどのような戦闘であれど経験値やドロップは存在していませんのであしからず。ただしスキルなどの習得は可能となっておりますので是非とも頑張ってください」
スキルの熟練度だけは上がるんなら色々試さないと勿体ないね!復活も自由でデスペナないらしいし。
「んじゃリストの上から順々にやっていこうかな?武器はとりあえずこの竹刀でいいや。召喚お願い!」
「では行きますよ!」
魔法陣が現れその中からスライムが出てきた。見た目は完全にドラ〇エに出てくるスライムだ。
そして現れた瞬間腰元の狼頭の1頭がさっと飛び出したと思ったらスライムを咥え噛み砕いていた。
私はというと一瞬の出来事過ぎて固まっていた。まさかの自動攻撃!?あれ?私の出番は?
スライムを噛み砕いた狼頭は腰元に戻ってくるとこちらを向いて撫でて撫でてと言わんばかりにすりすりしてきた。
「あー......うん。よしよし! 偉い!」
レイキュウのほうを見ると肩を震わせ笑った面になっていた。
「一瞬だったんだけどこの子達もしかして強い?」
「えぇ、どうやらそのようですね。スライム如きでは相手にならないようですね。それと区別を付けるためにも名前を付けてあげてはいかがでしょうか?」
そうだ。この子達の名前付けてあげないとだね。ネーミングセンスはあんまりないし数が多いから数字から取ろうっと。
「さっきの子はアインス! で若干癖っ毛がツヴァイ! キリっとした顔したのがドライで女の子っぽいのがフィーア! 眠そうにしてるのがフュンフで最後の子がゼックスね!」
名前を付けると全員嬉しそうにすりすりしてきたのはいいのだけれど割と大きいので普通に埋まるから勘弁してほしい。
「うわっぷっ! ちょっと落ち着いて! ほらどいたどいた!」
一通り撫でると満足したのかそれぞれまた好き勝手を始めていた。
「お楽しみのところ申し訳ないのですが、この後はどうなさいますか?」
「うーん......とりあえず最初の予定通りリストの上から順にやっていこうかな?」
「かしこまりました。では呼び出しますよ」
そしてそれからはただの虐殺劇だった。特にスケルトンの時は酷かったね。全員して齧りに行ってたもん。ハッキリ言ってチュートリアル用に弱体化されたモンスターでは相手にならないほどうちのお犬様は強かった......これ普通にチート扱いされない? 大丈夫?
「さて最後はワイバーンとなっております。準備は宜しいですか?」
ここまでやる事一切なしでアインス達に任せておけば勝手に倒してくれてたけどワイバーンほどになると流石に私も戦わないといけないかな?武器を槍に変えて極力リーチを長くとれるようにした。
でも槍が届く範囲ってアインス達の殺傷範囲なんだよね。もしかして近接武器持つのってあんまり意味ない?
「いつでもいいよ!」
先ほどまでとは大きさの違う魔法陣が現れ、その中からのしり、のしりとワイバーンが這い出して来ていた。凶悪な顔付きに鋭い牙大きな翼にかぎ爪どれを取っても強敵である事を嫌にでも教えてきていた。
アインス達も警戒をして唸っていてちょっと怖い。いやだって6頭の狼頭だよ?すり寄ってくるのは可愛いけど唸ってるのはやっぱりちょっぴり怖い。そんなアホな事を考えているとワイバーンがこちらを見て唸りながら突っ込んで来ていた。
「っと、危ない危ない」
慌てて右に移動して突進を躱しながらアインス達が勇猛果敢に翼へ攻撃を仕掛けに行ったが途中でワイバーンが翼を振り上げそれに弾かれていた。こちらを向くために姿勢を変えたところに衝撃の魔眼をお見舞いしてやったが体勢を崩したのを見て突っ込んだアインスの頭を尻尾を使い無理やりかぎ爪で切り裂いていた。
「アインスっ! 大丈夫!?」
すぐに再生したようで大丈夫と頭を摺り寄せてきていた。
痛みはそこまで無かったけど視界の端に映るHPゲージにダメージが入っていた。アインス達の傷を癒すのに私の体力を使う様でこのままだとじわじわと削られて死ぬのはそう遠くない未来だった。
「このままじゃじり貧だけど手段がないなぁ......どうしよう......」
そうこうしているうちに再度態勢を整えたワイバーンがこちらを見ていた。そして鼻で笑う仕草をしていた。大したことない相手で勝ちを確信し愉悦に浸っているようでそれを見て頭の中でぶちっと血管が切れる様な音が聞こえた気がした。
「絶対ぶっ殺す! 許さん!」
一つ打開できる可能性を持ったスキルがあったことを思い出した。
というかメイン職業が召喚者なのに基礎能力が高いからとすっかり忘れてた召喚・契約のスキルである。
「召喚!」
一瞬大きな光を放ち幾重にも重なった魔法陣が現れた。ワイバーンは光と共に出現した魔法陣を警戒してその場から唸りを上げるだけで動いていなかった。そうこうしているうちに魔法陣から九色九本の尻尾を生やした子狐が現れた。
え?子狐?滅茶苦茶可愛いけど今はそうじゃないでしょう!
出てきたのが子狐だったのを見たワイバーンは再度鼻で笑う仕草をしていた。
「契約! あなたの名前はクルマよ!」
クルマと名付けた子狐も馬鹿にされたのを感じ取ったのかコンッと可愛い鳴き声で威嚇していた。
ハッキリ言ってめちゃくちゃ可愛い鼻血出そう。
メニューを開き、召喚タブからクルマのステータスを確認した。
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Name:クルマ 主:チェリー
種族:ナインテイルフォックス(幼体) Lv1
Type:聖獣
スキル:火種Lv1 水滴Lv1 微風Lv1 土塊Lv1 微光Lv1 薄闇Lv1
静電Lv1 無属Lv1 伝心Lv1
EP 50
HP 60
MP 80
STR 4
VIT 2
DEX 8
AGI 6
INT 30
MDEF 15
CRI 20
LUK 30
ステータスボーナス0
称号
【聖獣】【チェリーとの契約】【魔の王(卵)】
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わぁーすごーい! 全属性持ってる上にINT30とかいってる。
いや待って、あれ?ステータスは確かに凄いけどワイバーン倒すの無理じゃないかこれ? どうしようもない?
「あ、ワイバーンさん話し合いしません? ちょっと待ってむりぃぃぃぃ」
そのあとワイバーンにクルマ共々、無事ボコられたことにより死に戻りを果たした。
戻った先ではレイキュウがまた肩を震わせ笑った面と化していた。
「あれ無理じゃない?」
「あのワイバーンは攻撃面では弱体化を受け空を飛べないよう制限されていますが体力はそのままですからね。運営様の遊び心で追加され倒されることを想定されていないほどには強いですね」
まぁうちのアインス達が噛みついても然したるダメージを受けてなかったもんね。防御もそのまんまなんだろうなぁ......悔しいけど強くなってからまたリベンジしよう。
チュートリアルと戦闘終了です!
次回はちょっとしたステータス説明会とついにRFOに降り立ちたいと思います(予定は未定)
投稿予定は書きあがり次第で少なくとも明日の夜までには......
チェリー「ワイバーンって流石にズルいと思うの。ね、クルマ」
クルマ「コンッ」
レイキュウ「ステータスが上がればそのうち倒せるようになりますよ」
チェリー「ところでレイキュウって戦闘できるの?」
レイキュウ「一応可能ですが、戦うのは好きではありません」
チェリー「どうせなら対人の練習もしたかった」
レイキュウ(サンドバックになるのが目に見えていますのでお断りです)
現在のステータス
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Name:チェリー(アインス、ツヴァイ、ドライ、フィーア、フュンフ、ゼックス)
種族:スキュラ Lv1
メイン職業:召喚者Lv1 サブ職業:指揮者Lv1 サブ職業:
保管職業:
スキル:水中適応 Max 魔力操作Lv1 衝撃の魔眼(極小) 眷属強化(極小) 初級竹刀術Lv1 初級槍術Lv1 身体操作Lv1 回避Lv1 再生補助Lv1
アーツスキル:召喚・契約Lv1 指揮Lv1
EP 100
HP 150
MP 120(召喚時-24)
STR 20
VIT 8
DEX 12
AGI 6
INT 24
MDEF 15
CRI 10
LUK 10
ステータスボーナス35
称号
【祝福されし者】【海の怪物】【覇者の器】【クルマの主】
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