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遊星迎撃隊―Merry Christmas Ver.  作者: 暗黒星雲
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第1話 痛恨の休暇取り消し

 只今の時刻は11時50分。

 あと10分で勤務終了だ。

 10分後には自由の身。1週間の休暇を満喫するのだ。


 嬉しいことに美少女秋山由紀子(あきやまゆきこ)と会う約束を取り付けている。そう、今夜、クリスマスイブの夜は彼女と過ごせるのだ。

 彼女はまだ高校生だからホテルで一泊なんてことはできないのだけど、食事をしてスイーツを食べて、聖なる夜を満喫できるんだと心が躍っていた。


 後9分、ボクは時計を見ながらにやけていたのだろう。隊長に注意される。

「おい、遠山。もうすぐ交代だからって気を抜くんじゃない。何時スクランブルがかかるか分からないんだからな」

「硬い事言わないの、大尉殿」

「あと8分か」

「大尉は奥さんとデートですか?」

「多分子守りだ」

「家庭的ですよね」

「まあな」

「そういう大尉もにやけてますよ」


 斉藤大尉は笑いながらボクの頭を小突く。

 ここは宇宙巡洋艦ラバウルの格納庫脇にあるパイロット待機室。

 

 ボクたち二人は緊急発進(スクランブル)に備え、ここで待機しているのだ。


 その時艦内放送がかかる。


「緊急事態発生。緊急事態発生。斉藤和馬(さいとうかずま)大尉と遠山玲香(とおやまれいか)伍長は特殊D装備にて発進せよ。繰り返す。斉藤和馬大尉と遠山玲香伍長は特殊D装備にて発進せよ」


「マジですか?」

「マジだな」

「クリスマス休暇取り消されるの?」

「1日延びるだけだ。気にするな」

「私、今夜約束があったのに」

「明日に延期してもらえ」

「そんな」


 そう、私たちはテロ組織WFA(世界信仰協会)対策として衛星軌道上に配置されている巡洋艦ラバウルに乗り込んでいる。人型機動兵器(トリプルD)パイロットとしてその脅威に対抗すべく出撃の機会を待っていたわけだが、本当に出撃するとは思ってもみなかった。


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