第2話
もう少し頭脳戦は先になりそうです…
俺はその光景にすこしの驚嘆を覚えた。
それは今まで見たことがないほど発達した都市であったからだ。
能力学園都市は、次世代の能力者たちの育成機関であるため多くの費用がつぎ込まれている。
そのために、ありとあらゆる施設や商品が他の都市とは格段に高水準なものが用意されている。
つまり能力学園都市は日本で最も優れた都市であり、国もその発展に大きく力を入れているのだ。
「さて、学校までの道はと…」
光はそう呟くと、MIIを取り出し、地図機能を開き、学校までの経路を確認する。
そして、経路確認を終了すると、MIIを元に戻し、歩き出した。
能力学園都市は平城京や平安京(あるいは長安といったほうが良いのだろうか)を参考に造られている。
メインストリートの学校まで続く大通りや、縦横無尽に走るたくさんの小通り…
さらに学園都市は商業地区、娯楽地区、住宅地区、学園施設地区の4区画に分かれている。
買い物をしたいのなら商業地区へ、映画を見たいのなら娯楽地区へ…
そのような区分分けがされている。
周りを見渡しながら俺は学園へと足を進める…
周りには、制服に身を包んだ学園生らしき人やAIロボットが見受けられた。
周りから視線が向けられる…
それはそうだろう。
真新しい制服に身を包み、容姿もそれなりに整っている。
当然注目も浴びるだろう。
だが俺はその視線をことごとく無視し、学園へと足を運ぶ…
「人間なんて、信用できない」ー 心でそう思いながら…