episode14:to be continued
chapter3:失われた秘法
「真紅の光 世を覆う時、山より高く 海より深き力によりて、朝に生まれ 夜に死に行き、夜に生まれ 朝に死に行く 者の魂蘇らん。これにおいて 世の理を覆さん。」
本を開いたラグナの読むスピードよりも早く、貴博さんは言った。
それが何を意味するのかはわからないが、おそらく本に書かれている内容なのだろう。
「ど、どういう意味だ?」
ラグナは本をそっちのけで叫んだ。
「さぁ、言葉通りの意味だと思うぞ。」
と言った貴博さんの目は喜々としているように見えた。
ラグナは歯がゆそうにただ貴博さんを睨んでいるだけだった。
「ちなみに俺はこれを5分で解読したぞ。耕輔は5秒で全て理解したみたいだがな。」
と言い、貴博さんはクスリと笑いを漏らした。
その表情は余裕に満ち溢れていた。
「まぁお前は残りの余生かかってその暗号を読み解くことだな。俺はそろそろ耕輔の場所に戻らせてもらうとしよう。」
そう言って貴博さんは手を空に掲げた。
「涼奈、裕樹、そして雄大、また会おう。その時まで、しばしのお別れだ。」
その刹那、貴博さんは光に包まれ、俺たちの目の前から姿を消した。
俺は、あたりを見回した。しかし、そこには貴博さんの居た気配はまったくなかった。
「さてと、俺たちも月間荘に戻るとしようか。」
裕樹さんが言う。ラグナは、わけのわからないことをブツブツと呟いているだけだった。
少しかわいそうな気もしたが、関係ないことだ。
to be continued




