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第1章


プロローグ


「久しぶりですね。私の義理の息子よ。」


神様の口から出た危険極まりない言葉、よし!無視することにしよう!

なんで、無視するかって?だって面倒な事しか思いつかないでしょ?


「あなたのことですよ。まったく、神でもあり、あなたの義理の母親でもある私のことを

無視するなんていい度胸じゃないですか。」


神様は少し拗ねたような口調と顔して俺の方を向いてきた。それと同時に学校のみんなから厳しい視線を一斉に浴びた。教師からは、疑いの目を。男子や女子からは嫉妬の視線を。中には視線だけで俺のこと殺そうとする奴までいる。

ってか、視線が痛いよ!!教師たちの視線は仕方ないとしても、生徒の視線はおかしいでしょ!!だって、まだ神様と出会ってから5分しかたってないんだよ?!惚れるの早過ぎだろ!!


確かに、目の前にいる人??(人と言ってもいいのか、わからないけど)、俺が言うまでもなく、とてつもなく美人だ。それでいて、とてもスタイルがいい。


身長は、高すぎず低すぎず、腰まで届くかどうかという金色の美しい髪に、出るとこはこれでもかというほど出でいて、それでいて、娼婦のような淫らなイメージは全くない。顔は美人系でありながらも、親しみやすい顔立ちをしていて、周囲の人を安心にさせるような魅力的な笑顔。それに加えて、この神々しいオーラである。


うん。これは出会って5分で神様に惚れるのは仕方ない。世の中の人が惚れてしまう原因となる要素が詰め込まれて生まれたのが、この神様だということだ。


もう、全ての人を惚れさせたんじゃないのか?全く変わっていないみたいだ。この神様に惚れている人にこの神様の年齢とか教えてあげたいよ(笑)この人って、もう、あれこれ、せー.......おっと、生徒の視線よりももっとヤバイ視線が飛んできた。それこそ、体の芯から凍えるようなヤバいやつが。思わず前を見ると、神様が笑っていた。しかも、目だけは笑っていないバージョンで!!よし、年齢の話は置いておこう。けっして、ビビッたわけじゃないぞ?ほんとうだからな!?


周りの視線が痛いので、とりあえず神様と話すことにしたいのだが、その前に、なぜこうなったのか思い出していこう。





 チャイムが鳴り終わった同時に、俺は大きなあくびをして目を覚ました。長かった授業がやっと終わったんだよ。ここ最近は、徹夜で本を書いていて、寝不足気味なので、とりあえず、授業中は寝ることに決めてるんだよね。

 

 「ま~た爆睡してやがったな~。生物の先生、あのハゲ頭から湯気だしてにらんでたぜ?」


俺に話しかけてくるのは、小さいころから一緒にいる恩納練っていうやつだ。。学校でも、1,2位を争うイケメンで、ファンクラブも多い。てか、多すぎるくらいだよ!最近は、学校外にもあるって噂をよくきくんだよね~。それにプラスして、勉強も運動も出来るというハイスペック人間。まー、これでモテなかったら誰がモテるんだろねっ。本当に羨ましいよ!喧嘩もするけど、一番絡みやすい奴なんだよね~。


 「だって、眠いし、つまらんし、面白くないし、楽しくないんだもん。」


「もん。じゃないんだよ。ちょっとは、真面目にうけろ。」


練は苦笑して、俺にはなしてくるけど、だって、仕方ないじゃん?ただ、スクリーンを見てノートをとるだけの授業。それに加えて、睡眠不足。正直言って、やる気もでないよ。


 あ!!まだ自己紹介してなかったよね。

 俺の名前は、金剛悟。小説家志望で、希望学園高等部の2年生!練みたいに、これといった、特徴はないかなー。

 顔は、自分でいうのもあれだけど、中の中くらい。ブサイクではない方であると思う。っていうか、そうであると思いたい。勉強は中の上くらい。強いて言うならば、運動は得意な方であると思う。練に比べたら、ウサギと亀、月とスッポン、天と地ほどの差がある。

 見事なくらいに、中盤くらいの男である。話してて、悲しくなってきた.......。

 

 唯一、練に勝てるのは、小説を書くことだけ。練は、人の心情を描くのが苦手。それこそ、俺が練に勝てる唯一の事であり、俺が唯一、誇れるものなんだ。


 「そんなことを言っているから、いつまでも中盤にいるんだよ。正直、悟なら上位に入ることだってできるだろう?ただ、めんどくさいだけで」


「その努力することが疲れるんだよ。めんどくさいし、俺はやりたいことだけで出来ればそれで十分なんだよ。」


練の呆れる様な視線を片目に、俺は背を伸ばして答えた。

 だって、本当のことなんだもん。したくないことをして、楽しくないよりは、したいことをして、楽しんだ方が何倍もいいよね!!

 

 「「「「「練君!私たちと一緒にご飯食べませんか?」」」」」 

 

 急にビックリするよね?耳元で叫ばれたら。そっか......生物の後は、昼食か~。それにしても、練は本当にすごいよね。毎日、4時間目が終わると、女子が何人も寄ってくるんだよね。俺達、他の男子からしたらめちゃくちゃうらやましいんだよね。練は「うっとうしい。」だの「迷惑だ。」だの色んな事をグチってるけど、ちゃんと一緒にたべてあげてるんだよね~。えらいえらい。


 そんなわけで、昼はいつも自分の席で食べてるんだけど、あっ、断じて友達がないとか、

ぼっちとかじゃなぞ?人並みには、友達はいるはずだ.......。たぶん。


 「じゃ、またあとで会おうか。練。」


 「了解。んじゃ、また5時間目に。」


 練と別れの言葉を交わした瞬間に俺たちは大きな光に包まれたー。


 「痛っ。今の光は何なんだよ!」


 まったくだよ!突然、光に包まれたと思ったら、こんな、何もない、真っ白い所に連れてこられるなんて。例えるなら、てか、例えるまでもないよね。だって、一面真っ白だもん。てか、ここ俺の見覚えのある場所なんだけど、嫌な予感しかしないね!よし!気にしないでおこう!気にしたら負けだ!


 「皆様ようこそ、お越しくださいました。私はこの世界の主神である、ミカ=エレノイアと申します。突然、ここにお呼びしたこと、申し訳なく思っています。」


........は?今、なんていったの?この人?神様?へ?てか、この人のこと、俺、知ってるんだけど!間違いなく俺の知り合いだわ!面倒ごとは嫌いだし、人影に隠れておくね。


 「あの~、今、神様とおっしゃったのでしょうか?」

 

 おっ、よくしゃべれるね。誰だろと思って、見てみたら、あの生物のハゲ教師じゃないか!

下心丸出しじゃん。なんで、わかるかって?目とか、ギンギンだし、鼻息荒いし。正直言って、ちょっと気持ち悪いね。そういえば、生徒に手を出したっていう噂聞いたことあるような、ないような。まぁ、どーでもいいんだけど。


 「はい、その通りです。私が、あなた方を召喚しました。実は、少々面倒な事になりまして。あと、10分後には、希望学園が跡形もなくなくなります。」




 

 




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