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第1話 第4章 出会った少女はゴスロリ


昼休みの攻防を終え、今は放課後。

5,6時間目?声のせいで全然集中出来なかったわ!

幸いなのか、あれ以来頭の中に声が聞こえる事は無かったが逆に気になってしまう。


まさか今日1日だけで4回も椿をはたく事になろうとは…。



そうそう、高校生の放課後といえば部活何だが、俺は部活に所属していない。強いて言うなら非正規部員として剣道部にいる。

非正規な理由は俺がハイスペックだからだ!

…正直なところ大きな試合などで目立ちたくないからだ。

自慢じゃないが俺は棒状の物を振り回す競技において敗けた事が無い程、自信がある。


部活内の試合前に俺は引き上げる。

俺が居ては試合が成り立たないから…。



帰りの時間が微妙なので帰る時は基本1人。

べ、別に帰る友達が居ない訳じゃないんだからね!



携帯を取りだし時間を確認する。


「7時か…。今日はコンビニ弁当かな」


何時もより歩行スピードが遅いのかもしれない。

普通なら6時半頃には家に着いているから。



コンビニは家の近くにある。

サー○ルKやセブン○イレブンとは違う、個人経営のコンビニ。今日みたいな帰りが遅い時によくお世話になる。

昔から通っていて値段は気にしないが、どうなんだろう?中華丼弁当が1個1800円って高いのか?


そんな事を考えていたら何時ものコンビニに着く

コンビニの癖にあのティロリロリ~ンって音楽が無いのは少し寂しい。



………


今日は定員さんの機嫌が良かったらしく

餃子のパックをオマケでくれた。…嬉しい。


右手に温めた中華丼と餃子を持ち帰路を急ぐ。



「かえったら自家製ラー油で頂こうかな」


気持ちが高ぶってきた。やばい、一刻も早く帰りたい。

今の俺を邪魔する者は凡て排除出来る自信がある。


しかし、その意志を早速受け入れる猛者が現れた。


『こんな暗いのに出歩いちゃ駄目でしょ?お嬢ちゃん~』


『そうそう~俺らといた方が安全だぜ?』


「や、やめて下さい!」


…。ゴスロリに近い服を身に付けた少女が見るからにチンピラのやろうが、ナンパ?をしていた。

しかも俺に気付いた少女はチンピラに気付かれないように目で助けを訴えてきた。



…はぁ…面倒臭い。さっさと片付けるか。


「おい、嫌がってるだろ。さっさとどっかへ失せろ」


暴力を振るう、振るわれる前に事を丸く納めたい。もしチンピラから来たら正当防衛だろ?

こうみえても喧嘩は強いから。


『はぁ?何だお前。正義気取りか?』


『俺達は女の子を保護しようとしてるだけっしょ?きゃはははは』


…うぜえ…。早く散れよ。


「黙れロリコンどもが」


もう殴られてもいいから帰らせろ。中華丼が覚める。


『こんのクソガキがぁ!』


お、早速したっぱらしい奴がキレた。こっちに殴り掛かって来たぞ。


取り敢えず抉り込む様に…打つべし!


『ぐげぇ!?』


鳩尾に重い一発を受け、地面にうずくまる

したっぱ。


「さっさと来いよ?腹減ってるんだが」


『あぁ!うぜえ!』


やっぱりバカは短気だな…


避けて首に突けば気絶はするだろう


『うらぁ!』


避けて…!?


足がぐん!と重くなった。まさかと思い足を見るとさっきのしたっぱががっしり足を掴んでいた。


…やばい。


ドゴォ!!


「ぐっ!」


油断していた隙だらけの腹にストレートが入った。かなり重かった、思わずえづいてしまった。


『おら、もう一発!』


今の俺を例えるなら殴られ屋だ。一方的なラッシュを受け続ける人形。


ドゴォ!!ボゴォ!!


静閑な住宅地の路地に似合わぬ重音が響く。



あぁ、鍛えててよかった。一般人なら確実に気絶だな。

しかしこれが大丈夫な状況とも言えない。


ここでふと思う。


先程の少女はどこに?


逃げたなら安心だ。隠れているならちょっと危ない。

自分を助けた人間がボコボコになるところを見るのはトラウマ事だ。


ラッシュを浴びているのにここまで思考が働くのは驚いた。


「(俺って結構タフだな…っ!?)」



余裕を持っていたらとても恐ろしい事になった。


狭い路地にギリギリの大きさのトラック、しかも猛スピードで迫ってきた。


「くそ!おい放せ!死ぬぞ!」


俺が幾ら呼び掛けてもチンピラ共は放さない。

放さないというか目が虚ろになり、操られている様に俺をこの場所に留めさせたい感じだ。



「っち!」


最後に大きな舌打ちをして俺の意識は途絶えた。


伝わった感触は物理的な痛さよりグニュっという不気味な気持ち悪さだった。



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