第2話 第10章 な、何で!?
こういった短い作品なら合間合間で書けて良いですね…。
『起立、礼』
『ありがとうございました』
委員長の言葉で今日の授業が終了した事を告げる。
「終わったぁ~!よしっ部活部活~」
放課後となると、委員会・部活などの生徒活動がある者もいれば帰宅する者もいる。
当然、私は帰宅組に入るはずだったのだが…
『ごきげんよう、雪華。部活来る?』
……昼休みに起こった、とある事情により凛たちの部活・バスケットボール部に誘われた。
「柊ちゃんも来るの?」
その事に気付いた凛も尋ねてきた。
「ま、まぁ…一応…ね?」
少々引き目に答えた。
『一応…ですか。あんなに強調していたのに?』
「え!?よっしーと柊ちゃん、もうそんな仲なの?お隣同士なのに~」
「だ、だって凛たち昼休みは茶番劇やってたから…自業自得だと思うなぁ……」
「ガーン!?ひ、酷いよぉ!」
あ、泣きそうになってる。…感情豊かで面白いやつだな…。
…!?ちょ、本気で泣きそうじゃないですか!?
『凛を泣かせたら後々面倒ですよ』
こっそりと佳乃さんが耳打ちしてきた。
凛は意外とファンが多いから泣かせたら面倒な事になるらしい。
「ご、ごめんね凛。一番の親友は凛だから、ね?
」
人を宥めるのは難しいな…絶対に保育士とか向いてないな…。
「ぅぅ……一番の…親友…?」
「うん、本当だよ!何でもするから、ね?」
あぁ…ギャラリーが増えそうだ…。
まぁ、何でもする、と言ってもそこまで過激な事や無理な事は言ってこないだろう。
だって凛は仲間思いの良いやつ――――
「じゃあ5分間、私の言う事聞いて?」
――――なのか?
「……そ、それって…言いなりになれってこと?」
「うん。じゃあスタート。まずは…私にハグして?」
「は、は、は、は、ハグゥ!?な、な、何で!?」
突然何言ってんだこのアマ。
謝罪の変わりはハグ?安いな、おい。
…なんて、言い訳に過ぎない。実際のところ、とんでもなく恥ずかしいのですが…。
「やっぱり…一番の親友じゃないんだ…」
こいつの親友評価点の位置が分からん。
ハグすりゃポン、とか誰得だよ…。
…そんなジト目で見るな!
あぁ~もう分かったよ~~~
「あぅ~もう~~。えいっ!」
ボフッ…。
そんな効果音が聞こえた教室内はシーンと静かになった。
『………………』
佳乃さんも無言で見てくるし…。
「り、凛?そろそろ…」
「駄目。次は撫でさせて」
「え?…ちょっと…きゃぁ!」
意味が理解出来ずにいたら、次に来たのは撫で攻撃。
身長差が17くらいあるから出来るのだろう。
……なんだこれ。凄い恥ずかしい。
『後…30秒ですね』
佳乃さん、何故カウントしてるのですか!?
『3……2……1……0。終了です。凛の勝ちですね』
勝ち?一体何の事ですか?
「…わーい!勝ったぞ~!」
カウント終了後、急に元気になる凛。
……騙された!?
「凛…どういう事…なの?」
訳が分からないや…。
『私が説明しましょう』
ずいっと佳乃が出てきた。
『簡単に言うと…伊集院・凛・そして私の3人の内、誰が一番長く貴女に触れられるか賭けをしていたのです。理由はありません』
……さいですか。
「つまり…凛のは演技?」
「うん、そうだよ!いや~顔を赤くして小声になりながら抱き付く柊ちゃんは可愛かったな~」
「や、やめて!思い出させないで!」
顔が暑くなってきたんですけど!
オーバーヒートしてしまう。
『因みにカメラ撮影の為に伊集院はあそこで隠れてます』
ほれ、と言い指を指したその先に……
『最高だったよ!雪華ちゃん!』
親指を立ててニッコリと微笑んでいた。
「……い、い、今直ぐ消してぇぇ!!」
転校初日からハプニングばかり…まるでラブコメの主人公みたいだ。




