第2話 第8章 ルルの魔法がハイスペックすぎる
「んぅぅ~~~、よく寝たぁ~」
午前中の全ての授業が終わったところで凛が深い眠りから覚めた。
「ふぁ~あ、おはよう~柊ちゃん」
「今からお昼だよ?凛」
如何にも眠いです、といった顔をクルリとさせ
目を輝かせた。
「…お昼?…やったぁ!柊ちゃん!行くよー!」
「え?あ…わぁ!」
急に腕を取られ体が浮いた。凛走るの早!?
まるで風船を手にした子供の様に階段を下り、廊下を走る。
因みに風船は私。
「………よし。とおちゃーーく!」
「………………きゅぅ」
元気一杯の凛と、気絶ギリギリの私がたどり着いたのは中庭にあるテラス席。
『あ、やっと来た~』
『噂の子も一緒だね。楽しみだわ』
そこには場所取りをしていた2人の女生徒。
あぁ、確か凛と同じ部活の伊集院と佳乃だ。
「お待たせ~大急ぎで来たんだけどね」
『見れば分かるわよ、転校生のびてるじゃない』
「え?……わー!柊ちゃん!しっかりして」
いや…凛のせいですよ?
………暫くして
『へぇ~本当にちっちゃいね~、妹みたい』
「そ、そんな意地悪な事言わないでください…」
『満点取ったって本当?先生達が騒いでたから気になって』
「本当みたい…」
『凛の隣の部屋なんでしょ?』
『身長教えて』
『部活何に入るの』
……質問攻めですよ。10分ぐらい。
あ……喋り過ぎて口乾いてきた。
そこで痺れを切らしたのは――
「…うがー!2人とも、柊ちゃんが食べれないでしょ!お腹減って死んじゃうよ?」
凛でした。
というか…ただ自分だけが食べてる事が恥ずかしくて、食べなかったらお腹空きました♪と言ってる様にしか、聞こえない。
『お腹空いてるの?凛』
「うん!…あ、ち、違うから!」
確信犯ですね。
『柊ちゃんもお腹空いた?話は食べてからにする?凛が暴走する前に』
「そ、そうだね」
凛が物凄い目で見てきて脅された気分になったよ。涙目で請うてる様に見える。
「ひ、柊ちゃん。弁当の中身交換しない?」
「別に良いけど…。あ、もしかして忘れたの?」
そういえば先程から凛の弁当箱らしき物が見当たらない。
『あ、そっか。雪華は知らないんだ。凛の昼食』
と伊集院が手をポンッと打った。
「凛の…昼食?」
生前も一度も見ていないな…
『凛、見せてあげなよ』
「うん、柊ちゃん。これが私の弁当だー!」
ドォーン!と置かれたお重、2個。
「こ、これ全部…なの?」
『凄いでしょ?ペロッと食べちゃうんだから』
た、確かにそれは凄いな…。通りで教室内で食べないはずだ…。
「さ、次は柊ちゃんの番だよ」
「うん」
あ…私の弁当の中身…冷食なんですけど…。
恥ずかしいなぁ…弁当箱もごついし。
『せ~の、御開帳!』
声を合わせるな!恥ずかしさが増す!
蓋を取ってみた、するとそこには……
● 肉そぼろとスクランブルエッグの2色ご飯
● ベーコンのホウレン草巻き
● マカロニサラダ
● ポテトのチーズ焼き
● 手作りエビシューマイ
などなど。
『カワイイ――!!』
な、何なんだこれはぁぁ!!




