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アバランチ
この雪深い山あいのロッジには、名物料理がある。
アバランチ。
スペア・リブを、何なら骨まで噛み砕けるんじゃないかと思うほど、じっくりと煮込んだシチューのような料理だ。
オリジナルと言って豪快に笑う髭面の店主を、つい最近までろくでもない奴だと思いこんでいた。
雪山で雪崩なんて、笑えない。
しかしながら、過去形。
思い込んでいた、だけ。
彼はただ単に肋とランチをかけ合わせて、上手いこと言ったつもりになっていたに過ぎない。
無知は罪だと言うものもいよう。
実際、様々な形で誹謗中傷を受けることになってしまった。
結果、アバランチはもはやメニューからは消えた。
今は、スペア・リブの煮込み。
間違ってはいないが、味気ない。
良かった点は、ランチメニュー限定ではなくなったことくらいか。
そう、名前変更以前は律儀にランチタイムにしか提供していなかったのである。
ちなみにセットメニューなのでバターライスか自家製パンが選べるが、どちらも甲乙つけがたい。
是非とも二度、楽しむことをオススメしておく。




