追加報酬と目的更新
はい、皆さんおはよう、こんにちは、そしてこんばんは! 1日ゆっくり体休めて早寝したおかげで、今日も僕は元気です! 今日はね、色々とね、やることを済ませてログインしてるんでね、問題なくね、フリユピをね、プレイしていきたいと思いますね!
まずね、前回のね、おさらいをね、していこうかなとね、思っていますね。とりあえずはね、開拓村! 巣穴問題! をね、解決した報酬のね、話をしたいとね、思いますね! ね!
うん、語尾に『ね』をつけるのは俺の性格には合わんな。
巣穴問題の駆除に対する報酬は貰った。衛兵長から出された個人依頼と開拓村から出された依頼の報酬。合わせて1500万ピア。これはマスポンさんと桜月夜さんとで山分けした。つまり俺の手元に500万ピアが入ってきたよ! やったぜ!
んでもって今度は鉱夫救出作戦に参加した分の報酬を貰いに行くよ。
衛兵長から貰わなかったのかって?
あぁ、貰ってない。鉱夫救出作戦の分は緊急招集みたいなもんだけど、基本は任意参加って話。あの作戦に参加した冒険者は待機してた人と、クエスト終わらせて村に帰ってきた人達が急いでクエスト受けて集まったんだってさ。
俺の場合は衛兵長の話を聞いて受けた形だけど、形式上は冒険者ギルドを通して依頼を受けたってことになってる。だからクエスト達成報告をするまで報酬は受け取れない。巣穴問題は流れで解決したけど、クエストは別々ってことだ。
要はあれだ。お役所仕事の都合で振り回されてるってだけな。一括でできんだろうが!? ってクレーム入れても定型文しか返ってこないメールとか、マニュアル通りの対応しかしてくれないのよな。面倒くさい。
ゲームでそこまでする? って思うけど運営に問い合わせしても同じだろうね。今後のゲーム運営に役立てて参ります! 今後ともよろしくお願いします! ってね。
「ちわ〜」
「おう来たな」
うっす! 長時間戦いに明け暮れてたから久しぶりな気がする。気がするじゃないな。護衛依頼の達成報告してから、採掘場にいたもんな。ゲーム内なら4、5日ぶりか? そんなに経ってないか? 別にいいか。久しぶりって基準が曖昧すぎてよくわからんちん。
「鉱夫救出の報酬ください」
「ちょっと待ってろ――え〜と……よし、これが鉱夫救出作戦の達成報酬だ」
「おぉ……400万ピア……多くない?」
突発的に発生したクエストだとしても多いと思うぞ。俺がコツコツやってきたクエスト報酬はなんだったのか。
「今回の件は色々大変だったからな。村の存続に関わるほどにな。突然発生した巣穴開通、これは誰にも予想できないものだ。その上、下手したら村内部まで危険に晒されるかもしれない事態だった」
「確かに」
「開拓村の維持、人命救出、緊急性。全部含めりゃ十分な報酬になる……お前も知ってる通り東部地方の情勢もあって本来より少なくなってるがな」
「そっか」
他の地方ならどうなのか。知りたくはある。でも聞くのやめとこう。相当低くなってるって受付のおっちゃんの反応でわかるからな。聞いたらショック受けること間違いなし!
「にしても、人命救助って優先順位高いんだな」
「アホなことを言うな。当然高いに決まってんだろ。村にとって最も大事なもんは人だ。失ったら代えが効かない。討伐依頼に出されたモンスターみたいに避けて通れるもんとは訳が違う」
「それもそうだ。そういや村の損失とかあったの?」
「無いな。重軽傷者は出たが、冒険者、衛兵、住人共に死者は0。そんでもって退魔の原石の採掘場まで見つかった。奇跡って言っちまっていいだろう。天上族の中に先走って下手こいた奴も若干名いるが、蘇るから除外だ」
俺とマスポンさんと桜月夜さん以外の4人はやられてたもんな。受付のおっちゃんは生き返るからいいって判断か。NPCの個性がしっかり出てるな。衛兵長が受付だったら死者カウントみたいなの入れてたかもね。
「んじゃそろそろ行く」
「ちょっと待ちな。まだ話は終わってない」
「フッ! 依頼を受ける気分じゃねぇのさ!」
「報酬いらねぇなら出てっていいぞ」
「頂かせていただきます」
カッコつけて出ようとした後の不意打ちはやめてほしい。思わず360度回ってしまったじゃないか。頂かせていただきますなんてわけのわからんこと言っちゃったし。どうしてくれる!
「お前はホント変な奴だな」
「そんなことはどうでもいいんだ!」
「ったく……これはお前だけの特別報酬になる。鉱夫達の救出作戦を行う前にあれこれ頑張った報酬だ」
「おぉ……」
「200万ピア受け取れ。少ねぇなんて言わんでくれよ。本当はもっとくれてやりてぇんだが、村もギルドも出費がかさみすぎてこれ以上は村の運営に支障が出る。これでも絞り出した方なんだ――許してくれ」
受付のおっちゃんが頭下げるって相当じゃない? 俺は報酬貰いすぎて怖くなってきたんだけどね!
「頭上げろよおっちゃん。俺ぁ……仲間を救っただけよ――大したこたぁしてねぇさ!」
「馬鹿言うな。お前がいなきゃ6人の命は助からなかった。大したことあるに決まってる。その報酬も低すぎることはあっても、高すぎることはないんだ。だから開拓村フューチャーはお前の要望を多少は聞き入れるつもりだ。今すぐには無理だが、困ったことがあれば相談するといい」
開拓村の評価が鰻登りな気がする。クエストとかたくさん受けると対応が変わるみたいなシステムでもあるのかもしれない。遠慮なく利用させてもらおう。覚えてたら……。
「わかった。それじゃ報酬受け取ったし、そろそろ行く」
「あぁそうそう、早速お前に任せたい依頼――」
「あばよ!!」
押し付けられてたまるかよ!
「うへへへへ」
救出作戦で400万。
マザー討伐と衛兵長の依頼で500万。
特別報酬で200万。
合わせて1100万ピア……預けてる分も含めれば1600万超えるぞ……。
「うへへへへ」
小金持ちかなぁ――何買おうかなぁ――とりあえず預けておこう。
「うへへへへ」
さぁ、東へ進みますかね。
ずっと東へ東へって進んできたから、もういっそのこと東部地方の最東端を目指しちゃいますかって考えたんだ。NPCの運営する街は、東部地方だと奮迅街ホープかここ開拓村フューチャーが最後になる。これ以上東に進んでも灰色の大地しかないって聞く。
「行くだけ行ってみるさ」
道具屋の兄ちゃんの話も興味ある。何もないって言ってた。でもそんな訳ないよな。絶対何かあるはずさ。それを俺が攻略サイトや掲示板よりも、他の人よりも先に見つけるのもいい。これぞ未知の冒険。まだ誰も見ぬ大地へってな!




