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魔血都市  作者: 龍空
3/9

イバン

 少年は永い眠りから唐突に目を覚ました。

 染み一つ無い程真っ白で清潔な部屋、そんな部屋に置かれた真っ白なベッドの上で。


「…………?」


 ゆっくりと身を起こし、辺りを見回す。

 テーブル、ソファー、クローゼット。冷蔵庫に絵画に、小さなシャンデリア。

 部屋を彩る調度品はいずれも高級そうで、とても手入れが行き届いている様に見える。


「んー……んん? んー……」


 頭がボンヤリとする。グッと背を伸ばしてみると、全身が凝りに凝っている感覚がした。


「あー……これは、どういう状況だろう。っていうか……」

「あー……あー……?」


 何か言葉を発しようとして。しかし何も出てこなかった。何を言うべきか分からない。

 分からない、と言えば。


「僕は……誰だろう……」


 自分の事が全く分からない、思い出せないことに比べれば、部屋の真っ白さなどどうでも良いだろう。

 少年は背をグッと伸ばし、逸らし、肩をグルグルと回し、首もグルグルと回し。そしてようやくベッドからストンと降りた。


「鏡……」


 少年がうろうろと部屋を歩いていると、バスルームを見つけた。灯りを付け、そこに映っているであろう己の姿を探る為に、じっと鏡に目を凝らした。

 そこに映っていたのは、真新しいパジャマを着た青い短髪の少年だった。

 背は程々に低く、どちらかと言えば童顔寄り。そんな顔に見合った程度の筋肉しか付いておらず、どうにも頼りないというか、弱っちい印象を受ける。


「ええ……これが僕ぅ……? もうちょっとどうにかなんなかったかなぁ過去の僕……」


 ペタペタと顔や身体を触る。

 これが自分。らしい。何も覚えていないが、もうちょっと筋トレとかしておいて欲しかったと少年は思った。

 気を取り直し、辺りを見回す。すると部屋に置かれた高級そうなテーブルの下に、いくつかの衣類と、この穢れ一つ無い様な部屋には似つかわしくない、薄汚れ古ぼけた革のキャリーケースが置いてあるのを発見した。


「ボロい」


 端的な感想を述べ、少年はカバンを開けた。

 そこにはいくつかの物が入っていた。

 現金がたっぷりと、数枚のカードが入った財布、いくつもの宝石、宝飾品が入ったジュエリーボックス。携帯端末。ゲーム機にトランプ等々。


「あとこれは……封筒?」


 少年は何の変哲もない白い封筒を手に取った。

 宛名も差出人も書いていない。少年はびりびりと封筒を開けるとひっくり返す。すると中から一枚の手紙と、小さな指輪がカランと音を立てて落ちた。


「……」


 少年は手紙を取り、視線を落とす。


『いつか友となりたい君へ 


 やあ。目が覚めた気分はどうかな? 随分長い間寝ていたけど、ようやく君を起こす事が出来て嬉しく思うよ。


 恐らく君は今とても混乱しているだろうけど、無理はない。一つずつ説明しよう。伝えられる範囲で。


 君の名前はイバンだ。少なくとも私はそう呼んでいた。苗字は無い。この都市ではそう珍しくない事だから、あまり気にしないで。


 残念ながら、今はこれ以上君に伝えられる、君に関する情報は無い。悪いね。


 君が今居る場所は、超巨大都市レジェイル。世界最大にして最後の都市。滅びを免れた世界の最後の砦、あるいは監獄。旧時代であれば大国足り得る広大なこの都市は、19の地区に分かれている。


 カーテンを開けて外を見てみるといい。その高さからなら、随分と遠くに巨大な塀がよく見えるだろう? その塀の中、全てがレジェイルだ。』


「レジェイル……」


 少年、手紙の主が言うにはイバン。イバンは窓に近づき、もたつきながらもカーテンを開ける。


「うわ……これは、凄いな……これが都市レジェイル……」


 陽の眩しさに眉をひそめ、その先の光景を眺める。

 広大、と簡単に呼ぶにはあまりにも壮大すぎる都市の情景が拡がっていた。

 立ち並ぶ無数の建物。とても高い場所に居るのだろう。地上を歩く人々はあまりにも小さく目に映るが、それでも多くの人々があらゆる場所を行き交っているのが分かる。

 そして確かに。その都市を囲む様に巨大な塀がそびえたっているのもよく見えた。


「僕もここで生まれたのかな……」


 イバンは再び手紙に目を落とした。


『そこは己の権威を誇示する事が趣味な金持ち共が群がる1番地区。その中でも最高級のホテル『グランデア』の32階、スイートルームだ。


 結構値は張ったらしいが、中々良い寝心地だろう? 冷蔵庫に入っている飲み物は好きに飲んでも大丈夫だ。ルームサービスも頼めるぞ! 


 ここのスシは旧時代における遥か東の国のイタマエの直系の子孫が握っているらしいぞ! 腕前も確からしい! 是非食べてみてくれ!


 ちなみに私の計算が正しければ、君が目を覚ました日の翌日までは部屋を取ってある筈だ。


 泊まり続けたければそうすればいいし……まあ、これは蛇足かな。すべては君の自由だ。


 それと、カバンに入っていた物品は全て私からの贈り物だ。好きに使うといい。


 カードと携帯電話は、正式にはこの都市の一員として登録されていない君でも扱える様色々手は回してあるから、心配不要だ。管理者共にもバレはしないぞ。だが不安ならば、破棄してくれても構わない。


 ジュエリーボックスに入ってる品々はいずれも超一級の本物だ。然るべき場所に持っていけば高い値が付くだろう。野良犬共に奪われるないでくれよ? 使い方は君次第だ。


 君は今こう思っているかもしれない。そもそもあなたは誰? 何故ここまでしてくれるの? と。


 もっともだ。だが、すまない。今は何も教えられない。


 1つだけ教える事が出来るのは、私はいずれ君の友になりたいという事だ。


 かけがえのない、長い時を過ごす、友に。


 だがその前に、私は君に、この街を存分に楽しんで欲しいと願う。


 刺激的で退廃的で、欲望、希望、絶望、享楽、悦楽、快楽、暴力と死。魅力的なモノに満ち溢れたこの街を。


 君自身の目で、確かめて欲しい。


 最後に、この手紙と一緒に入っていた指輪について説明しておこう。


 それは俗に超科学兵器と呼ばれる代物、その1つで、私のお手製の一品(結果的に大量生産されてしまったが、それはオリジナル)だ。


【犠牲の指輪】と呼ばれるその指輪(私はサクリングの方が良いと思う)は、指に嵌め、自らの身体の部位をイメージして念じる事で効力を発揮する。


 するとそのイメージした部位が欠損し、欠損具合に応じてなにか凄い事が起きる。君とこの超化学兵器の相性は最高を通り越して無法、ズルだと言っていいだろう。


 具体的に何が起きるかは時と場合に寄る(不確実性がある方が面白いだろう?)が、どうであれ君の助けになる事だ。扱いに熟達すれば、多少のコントロールは効く様になる。


 使いたければ、好きに使うと良い。オリジナルであるが故に刻印が無く、見た目だけでは超科学兵器とは分からない。普段から身に着けていても問題ないだろう。


 それでは。君と直接会える時を楽しみにしている。


 私はいつでも君の事を見守っているよ。


 いつか君と友になりたい私より』


「……友達になりたいなら名前位書いておけばいいのに…………まあいっか。スシって奴食べてみよう」


 イバンは再び部屋をうろつき、ベッドの傍のサイドテーブルに備え付けられていた電話を見つけると、受話器を取った。


「もしも」


「『ハイ! コチラ完全無欠なルームサービスデス! 今日も私はカンペキ!! ご用件をどうぞ!!』」


 やたらとテンションが高い女性が出てしまった。


「えっと、ルームサービスでスシってやつを」


「『ハイ! オスシですね! 並、上、特上、超特上がございマス!』」


「超特」


「『ハイ! 超特上ですネ! 何人前でショウカ!!』」


「二」


「『ハイ! 二人前ですネ!! ご一緒にお飲み物ナドはいかがデショウ!!』」


「お」


「『ハイ!! オスシに合うお飲み物と、食後のデザートデスネ!! それでは温かいお茶と、ヨウカンをご一緒にお持ちいたしマス!! 少々お待ちくだサイ!!』」


「どうも」


「イエ!! また何かありましたら遠慮なくお掛け下さいマセ!!」


「うす」


 ガチャン。イバンは受話器を下ろした。お客の意図を汲み取れる優秀な人だなあとイバンは思った。


 数分後。


「ハイコンニチハ! 超特上寿司ニニンマエと、お茶とヨウカンデース!!」


「あ、はい」


 高いテンションを保ったまま現れたツインテールの女性が、テキパキとテーブルの上に料理を並べていく。


「ご注文の品は以上でよろしいデショウカ!!」


「はい。ありが」


「いえいえ! 繰り返しになりますが、御用があれば遠慮なくお声かけ下さいマセ!! おかわりもどうぞ!!」


「うい」


 ツインテールは風の様に消えていった。あれこそがプロフェッショナルなんだなあとイバンは感慨深く頷いた。


 そして椅子に座ると、パクっと寿司を口に運ぶ。


「あ、これ美味い奴」


 正直あの手紙を読んでも全く現状を理解できなかったが、目の前の寿司がとびきり美味い事は理解できた。


 イバンは凄まじい勢いで寿司を平らげ。優秀ツインテールに本当におかわりを頼み、追加で3人前の寿司を食い尽くし、ようかんとお茶も一気に胃に流し込むのだった。


「ゲフ……あー、美味しかった……人のお金で食べるオスシ。さて、と!」


 イバンはヒョイと椅子から降りると、改めて窓に近づき広大すぎる都市を見下ろした。

 見下ろしたたはいいものの、これから何をどうすればいいか全く分からない。


「まとめると……僕にはある程度の一般常識以外の記憶は何も無くて……顔も名前も分からない誰かがなんか僕に親切にしてくれてるけど気味の悪さの方が勝ってて……でー、まあ、うーん」


 分からない。まとめたところで何も分からない。が、このままこのホテルで薄らボンヤリと過ごすのは何か違う気がした。


「よし……出るか。まあ何とかなるよ。大丈夫大丈夫」


 イバンはテーブルの下に置いてあった服に着替えると、パジャマやら手紙やらをボロいキャリーケースに押し込んだ。


「重い……あとこれどうしよっかな。犠牲の指輪、だっけ」


 イバンは手紙に同封されていた指輪を手に取った。

 超科学兵器など、聞いたことも見たことも無く、いや現状においては聞いた事や見たものの方が少ないのだが、そうは言ってもそんな摩訶不思議な力が小さな指輪ごときで得られるっという事自体、眉唾ものだとイバンは考えていた。


「…………ま、付けとくか。おしゃれだし」


 嘘なら嘘で別に構わないと。イバンはなんとなく嵌めておく事にした。右手の中指に指輪を嵌めると、微かに暗い青色の光が発せられた。


「行こう」


 そのまま部屋を出ると、広々とした廊下に出た。高そうな絵画やら高そうな彫像やら高そうな花瓶が飾られている廊下を進む。


 途中、真っ赤なドレスを身に着けた貴婦人や、上品な身なりの男性などとすれ違う。いずれも優雅な所作で会釈してきたので、イバンも慌てて頭を下げる。


「なんか……場違いな場所に来ちゃったみたい……」


 上流階級かぁ……などと思いながらエレベーターに乗り、一階エントランスまで降りる。


 するとまたしてもツインテールと出くわした。


「コンニチハ!!」

「こんにちはー、お寿司美味しかったですよ。ようかんもお茶も」

「ソレは良かったです!! お客サマ、見かけによらずスゴイ食べるんデスネ!!」

「あはは……そうみたいですね」


 恥ずかし気にポリポリと頬を掻くイバン。対するツインテールは、イバンが纏まった荷物を背負っているのをチラリと確認する。


「もうチェックアウトされるノデ? 確かお客様はもう一日ご宿泊が可能なはずデスガ」

「ええまあ、そうなんですけど。ちょっと急用が出来まして」

「ソウデスカ、またのご利用お待ちしてマス!!」

「どうもー」


 ツインテールと別れ、イバンはチェックアウトを済ませた。このホテルに入った記憶は全くないものの、何の問題も無く事を終えた。

 宿泊代は既に払われているらしく、寿司の料金も請求される事は無かった。

 受付の人に自分をここに連れてきた人物について聞いてみたが、『ヨク分かりませーン! ゴメンナサーイ!!』と言われるだけだった。


 気にならないわけではなかったが。この高貴というか息の詰まる空間から一刻も早く抜け出したかったイバンは、それ以上深く尋ねる事も無く受付にお礼を言うと、そのままホテルから外に出た。


「ん……」


 陽の光がやっぱり眩しい。イバンは目を細め、周囲を見渡す。


「第1地区……って、手紙には書いてたよな」


 辺りは綺麗に道が舗装されており、いくつもの車両や人が通っている。ついさっきまでイバンが居たホテル程ではないが、格式高そうな建物が立ち並んでいるのも見える。


 しかしその中でも一際目を引いたのは、


「窓からも見えたけど……大きいなあの塔……このホテルの何倍位あるんだろう」


 遠くに見える、圧倒的なステールの巨大な塔であった。

 イバンの周囲にある建物とは比べ物にならない程大きく、だがどこか無機質に感じられる、四角く真っ白な塔である。


「もっと近くで見てみよう」


 どうせ行く当てもないし、なんかデカいし。イバンはとりあえずスタスタと歩き始めた。

 煙とナントカは高い所が好きという言葉が何故か一瞬頭に浮かんだが、無視した。


「いや、コレ……思ったより距離あるなぁ……どんだけデカいんだろう……」


 塔に近づくにつれ、その大きさがひしひしと感じられる様になってきた。


「なんていうんだろうアレ……観光スポットかなぁ、お菓子とか売ってるかなぁ……望遠鏡あるかなぁ」


 その童顔に見合った純粋な少年の様に思わず胸を高鳴らせるイバン。しかしふと道の先に視線を向けると、道のど真ん中に立ち、腕を組みながらイバンが目指す塔を見上げる1人の少女が立っていた。


 長い茶髪を束ねポニーテールにして、頭にヘッドホンをして、妙に音程が合わない鼻歌を歌っている。


「フンフンフ~ン……タラッタッタタタチャチャチャ~ン……ハア」

「…………」


 鼻歌に交じって溜息を漏らしている。少女の横を通り過ぎ様にチラリと顔を盗み見てみた。


「(とてつもなく可愛いな……いや可愛すぎるな。すごい、すご、えぇ? 可愛すぎてなんかムカつくな)」


 自分の女性の好みというのも当然忘れているイバンであったが、この少女はあまりにも顔の造形が自分の好みにマッチしているらしい。

 思わず身を乗り出して顔を覗き込みそうになってしまった所を、理性が制止した。


「(気持ち悪いぞイバンこと僕……ダメダメ。塔だよ塔。塔に向かおう塔に。塔!!)」


 一目見た少女に声をかける程の勇気もコミュニケーション能力も無ければ生憎ナンパのテクニックも知らなかったイバンは、少女の顔を見入ってしまいそうな本能を抑え込み、無心で塔へ歩き始めた。


「ん、アレ……ちょっと、そこのキミ!!」

「へぁ?」


 すると、先程の鼻歌少女がヘッドホンを外し、こちらに小走りで近づいて声をかけてきた。

 間抜けな声を出してしまい、頬が熱くなるのを感じる。が、軽く咳払いしてごまかした。ごまかせてるかはさておいて。


「ゲホ、ゲホ、ん、んん……えっと、な、なんですか?」

「キミ、もしかしてあの塔に向かおうとしてるの?」

「え? あ、はい。そう……ですよ?」

「許可証持ってるって事?」

「……許可証? そんなものいるんですか?」


 困惑するイバンを見て、少女は目に見えて落胆する。


「なぁんだ……てっきり見た目と違ってお偉いさんなのかと思っちゃった……あのね、アソコに入るには許可証が居るんだよ。しかも今、いくつもの地区の管理者達が集まって重大な会議をしてるらしくって。無許可で敷地に入ったら問答無用で殺されちゃうんだって」


「はぁ、なるほど……? それは、残念ですね。でも殺されたくないですもんね」

「うん……残念。せっかくあそこで試そうと思ったのに……爆弾」

「なんて?」


 聞き間違いだけでなければ目の前の娘はバクダンと言った気がする。どう考えても物騒だ。恐い。かわいいけど。顔はかわいいけども。


「あ。じゃあ僕は、この辺で……」


 よく分からない本能が全身を駆け巡る。何故かこの少女からは危ない空気を感じる。顔はかわいいけども。それでもどうにも……危ない気配がした。直感と呼んでもいいかもしれない。

 イバンは名残惜しさを感じつつもクルリと身を翻し、スタスタと歩き出す。しかし何故か少女が普通に付いてくる。恐い。


「えっと……」

「ところで君、どうしてあの塔に向かおうとしてたの? レジェイルタワーに」

「レジェイルタワーっていうんですか」


 イバンの反応に少女は僅かに驚いた様な反応を見せる。


「知らないの? あんなに有名なのに。もしかしてテレビも新聞も見ないタイプ?」

「そうかもしれませんね……っていうか、さっきの話に出て来た『管理者』ってなんなんですか? 手紙にも書いてあった気がするし……」

「えぇ? 管理者も知らないの? 珍しいというかなんというか……とにかく管理者絡みでもないんだね?」


 テレビも新聞も見たことは無い。いや、見た記憶が無い。


「特に目的があった訳じゃなく……なんかデカい塔があるから見てみようかなー、位の感覚で」

「そっかー。まあ私も似たようなものかなー、あそこだったらどこからでも見えるし派手かなーって。見てくれたみんなあまりの綺麗さに感動で涙でも流してたかも」


 何が。何が派手で綺麗だというのか。バクダン? やっぱバクダンの話?

 しかしいつまでも少女は付いてくる。どうせこのまま関係を断ち切れないならいっそ踏み込んでみようと、イバンは唾を飲み意を決した。


「…………僕の名前は、イバンっていいます。苗字は無いらしいです。あなたの、名前は?」


 突如振り返り問いかけると、少女はぴくりと眉を上げ、そしてニコッと花が咲くようにかわいらしい笑みを向けて来た。


「私? 私はね……アカツキ・サヤっていうの! よろしくね、イバンくん!!」


 アカツキ・サヤ。記憶喪失の少年イバンがこの都市にて最初に深く関りを持ったのは、随分と多趣味で危険な少女であった。

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