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111話 ネーミングセンスってどっかに落ちてないの?

いきなりステータス!(多分2回目)

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:モノリ 性別:不明


 種族:デンスフォッグ(不明)


 Lv1/10


 HP1021/1021

 MP1001/1001


 状態:通常


 常時発動:《共通言語理解》《影無し》《音無し》《隠匿》《触手Lv.10》《触手棘》《上位感知Lv.8》《魔王の導き》


 任意発動:《薬草生成Lv.10》《植物成長速度Lv.10》《水汲みLv.10》《吸血・吸精》《猛毒Lv.8》《噴霧Lv.10》《全情報強制開示》《感知乱反射LV.3》《濃霧拡大Lv.4》《痺れの香Lv.2》《眠りの香Lv.2》《毒霧Lv.2》


 獲得耐性:《上位斬・打・刺突耐性Lv.1》《上位魔法耐性Lv.1》《邪法耐性Lv.10》《心耐性Lv.1》《ソフィアの加護》


 魔法:《土魔法Lv.10》《水魔法Lv.10》《氷魔法Lv.8》《魔導Lv.1》


 称号:意思ある卵 従魔 絞殺好き 逃走者 雑用係 危険な棘 馬車馬 読書家 急成長 奪われしもの 魔王の誓約 エルフの盟友 斧の精霊(?) 罠師 魔導師 鑑定師 魔性植物 光を集めしもの 最上位モンスター

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 あっぶねー!強!?!?


 何このステータス!?


 良かった仮面ラ〇ダーカライドと戦わなくて。


 Aランクは隔絶された強さだな。スキルもステータスもバケモンじゃねーか。

 しかし、Aランクが最終進化じゃないのに、最上位モンスターの称号がある。つまり、王種はモンスターの領域を超越してるって事か?


 王種はAランクより上で、やっぱり王より上は……神、だよな?


 あの場でソフィアと戦ってたら、瞬殺されてただろう。


 後は、称号が大分減った。殆どが上位称号に統合されたんだろうが、一番上の称号じゃないと統合されないっぽい。

「看破せしもの」と「看破の達人」が同時に存在したもんな。


 てか待てよ。

 献上品って言葉から察するに、魔王は神を従えてんのか?俺の常識で考えれば"王"より"神"のが上だと思うんだが……。


 70レベルで進化したのに、次のレベル上限が10って、1レベル上げるための必要経験値、絶対尋常じゃないよ。


 レベル100で一周して1に戻るとしたら、今は101って事か?で、110で進化できるって事でいいのかな?ゲームなら99で次が1になりそうだけど、まあその辺はステータス作ってるソフィアの匙加減だしな。


 ん?何かが俺の中で噛み合ってないな?何だろう……。


 あ、そうか。魔王ってのは、人間が勝手に呼んでるだけで、正確には魔神王とも魔龍王とも呼ぶべき存在が、天地創造の二龍の内の一体、天龍という訳か。


 そんなんどうやって勝つんだ?


 まあ、魔王=天龍ってのは、龍の巫女を自称する神ソフィアが仕える王と言ったら、もう創造神ぐらいしか思い浮かばないからって理由だけど。


 かなり世界の核心に近付いてる気がする。


 謎が謎を呼ぶのはミステリーだけでいいんだが……。


 魔王が天龍なのはいいとして(いや何も良くない最悪の想定だけど)何で光がアルネアお嬢様達だったのか?


 解明する鍵は、アレクが言ってた勇者へ落ちると言われてる、神雷への反発だろうな。


 魔王が天龍と仮定するならば、勇者側は地龍の加護や神託・導きみたいなものがあると考えるのが自然だけど……。


 まさか、アルネアお嬢様達も地龍に魔王の元へ行くように誘導されてる?


 そうだ!そうとしか考えようが無い!


 アルネアお嬢様の性格じゃ特に疑問にも思わなかったけど、イケメンで金持ちの貴族と結婚したいなら、普通に考えて社交界に入り浸ってる方が良いに決まってる。

 そりゃ実績・地位・金はアルネアお嬢様には無いけど、アルネアお嬢様は中々に美しい顔立ちだ。勇者パーティに同行するより安全で、貴族との出会いも多いだろう。


 アレクは、地龍に選ばれてしまったから仕方ないにしても、アリアとルンフォードにしてもそうだ。いくら「オラよりつえぇ奴と戦いてぇ」みたいな性格の二人でも、別に頭が悪い訳じゃない。

 魔王領なんて言う化け物の巣窟に赴かなくても、魔王が復活したせいで、強いモンスターはあちらこちらから出てきている。それで十分なはずだ。


 アルテミスはきっと魔王討伐の旅に着いてくるだろうが、アルテミスなんかに至っては、里から出る必要は一切無い。


 茶番だ!!!!!


 ふざけんな!天龍と地龍の争いに巻き込まれただけって事か!?創造神だからって何しても許されるってか?

 ははっ、アホくせー。人間とモンスターに別れて戦ってるのは、ただの代理戦争か。馬鹿馬鹿しい。


 俺の仮定が正しければ、俺らは二龍が指す、生きてるチェスの駒を使った決闘の駒の一つだ。神なら命を弄んでも許されるのか。


 ……俺が主人公とかなら、ここで怒りのままに二龍を倒す決意をするんだろうが、俺はそれが無理だと魂で知っている。


 アレクが勇者としての力に完全に覚醒し、山一つを吹き飛ばす程の力を手に入れたとしよう。それでも、どれだけ剣を振ろうと魔法を放とうと、世界の半分を削り取れるだろうか。


 世界の創造神を、天を支配する創世の龍を倒すって事は、空を消し飛ばすに等しい。

 そんな事が可能かどうかなんて、考えるまでも無く不可能だ。魔法が有ろうと無かろうと、空を消せたりしない。


 それができるのは、天龍と同等の力を持つ地龍だけだろう。


 つまり、世界を終わらせられる力を、人の身で獲得しろと言ってるのだ。無理に決まっている。


 つまり俺が取るべき最も現実的な選択肢は、天龍との戦いの時に地龍を引き摺り出す事。これが一番だな。


 二番は、相手が圧倒的に強いので、力で服従させれば良いだけな訳だから望み薄だが、魔王は俺を欲しがってる。俺の絶対服従と引き換えに、魔王軍に従軍するという交渉。


 う〜ん。二番目は俺の価値が相手にとってどれ程か、というのが大事だが、正直俺にそんな価値が有るとは思えない。ただの一般人が、植物系モンスターに転生しただけの生き物だ。

 献上品になる程度のレア度なのは分かったが、俺一匹で創世から続くような戦いを、一時的にでも終息させる程の価値がある訳無いよな。普通に考えて有り得ない。


 仮に、本当に極僅かな可能性で、天龍が了解したとして、地龍には争いを辞めるメリットが一切無い。何なら敵の戦力が増強されるのを、のほほんと見守る馬鹿に成り下がる。


 ……正直一番も難しいよな。地龍が勇者を選出したって事は、端から自分は戦いませんよ〜って意思表示でしか無い。何処にいるかも分からないそんなのを、どうやって引っ張ってくりゃいいんだ?


「これが進化した姿?花はより白く綺麗になったけど、あんまり変わった感じしないわね?」

「そうね。ちょっと期待はずれだわ」


 ひでぇ言われよう。能力ば別もんだけどな。


「早く名前を決めちゃいましょう?」


 お、おおう。一瞬完全に忘れてた。ステータスが想定外に上がり過ぎて、最早陰謀論の域にまで達してたな。世界の全てが操られてるなんて、とんでもない陰謀論だ。


『名前は皆に決めて欲しい』

『分かりました』


「自分の名前を自分で考えるのは難しいそうです」

「それはそうだよね」

「そうなの?」

「私名前付けるの苦手なのよね」

「大丈夫よアルネア。モノリーフにモノリってつけちゃう人に期待してないから」

「ふふっ」

「アリア酷!?笑わないでよルンフォード!」


 なんかどんどん仲良くなってんな?パーティって感じで良いな。


「じゃあ、私からね!」

「えっ、アリアが?」

「何よアレク?私が最高にカッコイイ名前を授けて上げるから、平伏しなさい!」


 ドヤさ!って感じだ。腹立つな相変わらず。


「ディバルザークよ!」

「アリア……いつも言ってるけど、濁点が多ければ強いわけじゃないんだよ?」


 そうだね。ドヴォルジャークみたいな感じするもんね。チェコかな?


「じゃあ、アンタが考えなさいよ!」

「アグノースとかどうかな?」


 アグノスティクから来てるのか。「存在しない」いや「証明できない」みたいな意味だったかな?俺の能力に相応しいネーミングだ。無難だな。流石アレク。


 ……無難って褒め言葉なのかなぁ。


「では次はアルネアさんね」

「え"っ」


 いや、今凄い声出たぞ。オッサンでも意図して出せるか分からないぐらい野太い声だったな。


「あーえっと、デンスフォッグだから……」


 嫌な予感しかしない。予感というか、確信だな。


「デンス?」

「ぶはっ」

「っく」

「んふっ」

「っげほげほ」

「な、何よ!皆して!」


 ぶははははは!!!!!


 それはねーわ!


 皆顔を背けて爆笑を堪えている。


 せ、センスねー!


 アルネアお嬢様マジでヤベぇよ。絶対子供の名前とか付けさせたくないんだけど。


「んふっ……っふ、ふふ。んん!次は私ですわね」

「うぅ!早く言いなさいよ!」


 恥ずかしかったのか、アルネアお嬢様のキャラが若干崩壊してる気がする。


「リュリュとかどうですか?」

「それウィウィと何が違うのよ……」

「いえ、意味は有りませんが響きが可愛いじゃありませんか!」

「可愛さを優先したわけね」

「折角お花の見た目ですし」


 見た目の愛らしさに寄り添った名前と。まあ、どんな案でもデンスよりはマシだ。


「最後はアルテミスさんね」

「私も良いんですか?」

「当然よ!」

「では、ヴァイスで」


 ヴァイス。

 確か英語なら「万力」、ドイツ語なら「白」だったな。白い花の化け物に相応しい名前と言っていいな。


『どの名前が良いですか?』

『消去法でアルテミスが優勝』

『消去法とは、失礼がすぎませんか?まあ、勝ったのは喜ばしい事です』


 お前もそういうタイプだったっけ?


 「ヴァイスが良いそうです」

 「残念ですわ。自信ありましたのに」

 「えー絶対ディバルザークのがかっこいいのに!」

 「し、信じてたのに……」

 「僕も少し自信あったんだけどな」

 「では、貴方は今日からヴァイスよ」


 アルネアお嬢様の言葉の後にステータス欄を確認する。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:ヴァイス

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 なるほど。従魔の名前は主しか変更できないんだな。


 俺は今日から、モノリ改めヴァイスだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:ヴァイス 性別:不明


 種族:デンスフォッグ(不明)


 Lv1/10


 HP1021/1021

 MP1001/1001


 状態:通常


 常時発動:《共通言語理解》《影無し》《音無し》《隠匿》《触手Lv.10》《触手棘》《上位感知Lv.8》《魔王の導き》


 任意発動:《薬草生成Lv.10》《植物成長速度Lv.10》《水汲みLv.10》《吸血・吸精》《猛毒Lv.8》《噴霧Lv.10》《全情報強制開示》《感知乱反射LV.3》《濃霧拡大Lv.4》《痺れの香Lv.2》《眠りの香Lv.2》《毒霧Lv.2》


 獲得耐性:《上位斬・打・刺突耐性Lv.1》《上位魔法耐性Lv.1》《邪法耐性Lv.10》《心耐性Lv.1》《ソフィアの加護》


 魔法:《土魔法Lv.10》《水魔法Lv.10》《氷魔法Lv.8》《魔導Lv.1》


 称号:意思ある卵 従魔 絞殺好き 逃走者 雑用係 危険な棘 馬車馬 読書家 急成長 奪われしもの 魔王の誓約 エルフの盟友 斧の精霊(?) 罠師 魔導師 鑑定師 魔性植物 光を集めしもの 最上位モンスター

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