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能力をもらって異世界に転生するはずでしたが神様の間違いで日本に転生しました

作者: 柊 莉桜

その日はいつも通り仕事に行って帰って来て食事と風呂に入った後、寝ていただけであった。



気がついた時には何もない真っ白な空間にいた。

しばらくこの空間の中を歩き続けたが何なかった。

そんな時、威厳たっぷりの爺さんと物語に出てくるような天使のような女性が現れた。

俺は見るからに怪しい人物だがやっとこの空間で出会えた人だ。

話掛けた人も分からないかもしれないが質問をした。

「ここは……どこだ?」


五十嵐篤志(いがらしあつし)。おぬしは睡眠中に心臓発作のため死んだ」


「え?」


「だからおぬしはもう死んでいる」


「嘘だろ……」


「嘘ではない。ここは死者が来る審判の間だ」


「審判の間?」


「そうだ。ここで死者は天国に行くか地獄に行くか転生するか審判する」


「俺は本当に死んだのか?俺は死んだのならどこに行くんだ……まさか地獄ではないよな……善行をしているとは言えないが地獄に行くほど悪行もしているとは言えないだろう」


「何度も言っているがおぬしは死んだ。おぬしは天国に行けるほど善行をしてはいないが悪行もこのくらいの悪行は地獄に行くほどではあるまい。おぬしは転生になるはずじゃ」


「転生?また日本に転生するのか?」


「いや日本はおろか地球には転生できない。おぬしが行く予定の世界はユートピアと呼ばれる世界だ。」


「ユートピア?理想郷?」


「ふむ。こっちの世界ではユートピアは理想郷という意味なのか。あっちではそんな意味はないからたまたまそんな名前のだけであろう」


「その世界はどんな世界なのですか?」


「この世界と同じく魔法は無いがスキルはある世界だ。この世界の時代でいけばそうだな中世のヨーロッパぐらいの時代だな」


「魔物とかも出るんですか?」


「魔物とは呼ばれていないがおぬしが考えているような生き物はいるぞ。ちなみにドワーフやエルフといったおぬしが考えている種族もいるぞ」


「あの俺が考えていることが分かるんですか?」


「ああ儂は神だからなおぬしの考えていることぐらい分かる」


じゃあ試しに喋らないで頭の中で目の前の神様と名乗る人物に質問してみる。

転生するときに何かチートをもらえるのか?この世界で生きていた記憶を持って生まれるのか?そもそも転生ということなんだから赤ん坊からなのか?生まれるときは人族なんだよな?エルフとかドワーフとかいるみたいだけど……まさか女として生まれないよな男のままだよな?


「何だか質問が沢山あるな……儂の事を神だと思っていないみたいだし……」


だって見るからに怪しい人物が『儂は神じゃ』とか言ってるし……


「そもそも儂は神じゃなど言っておらぬ!!まぁよいおぬしの質問に答えよう。チートと呼ぶほどの能力は与えられないがある程度の能力は授けよう。次に記憶は転生するときにリセットされる今こうして話していることも思い出すことは出来ない。転生するときは赤ん坊からスタートじゃ記憶がないから羞恥心というものが無いから安心せい。能力を決めるとき種族と性別を選ぶことが出来る。女になりたければなること出来るぞ。」


はぁ神様ということは本当なのか?俺の考えていることが分かるみたいだし……というか具体的に転生の話まで出てくるということは本当に死んだんだな……俺、病気なんて無かったはずなのに……先月会社でやった健康診断も健康そのものだったのに……でも心臓発作なら仕方ないのか?



篤志の考えていることを知って神は焦り出した。

実は篤志は死ぬ予定は無く篤志の隣の家の爺さんが心臓発作で亡くなる予定だったが神が間違って隣の家に住んでいた篤志を殺してしまった。ちなみに隣の爺さんの名前は篤志に似ており爺さんの名前は五十嵐篤人(いがらしあつと)という名前であったのも原因かもしれない。


「な・ん・だ・と……」


な、何で儂の考えていることが分かる!こやつはただの人間のはず特殊能力など持ち合わせておらぬはずなのに!


「創造神様、声に出ております」

今まで一言も喋らなかった天使の女性から神に冷静にツッコミを入れた。


「俺は間違って殺されたのか!!今すぐに元いた場所に戻せ!!!」


「すまん。それはできぬ。その代わり転生するときに使うポイントを増やしてやるからそれで勘弁してくれ。」


「そんなもんで俺の怒りは収まらないぞ。大体俺にだって生活というものがあったのに……」


そう俺にだって今まで暮らしていた日常があった。顔は中の下で頭も三流大学を卒業するのがやっとのレベルで家族とは不仲で恋人もいないし、会社は半分ブラック企業みたいなものだけど……あれ?俺元いた世界に戻ってもいいこと無し?このまま転生した方がいいのか?神様は能力をくれると言っていたし……


「そうじゃ。希望する能力を与えよう。」


えーと、まず家族は仲の良い家族がいいな。あと兄妹が欲しい。今まで一人っ子だったし。できれば妹か弟がいいな。後、子供の時に死ぬのは勘弁してくれせめて自立できるまでは病気や事故で死ぬことにしないでくれ。


「うむ。そのぐらいならばポイントとは別にオプションでサービスしてやろう。能力に関してはそこに今一覧を用意する。ポイントの範囲内で好きなのに決めよ。ああステータスの方にプラスしても良いぞ。ポイントは本来生きていたときの善のポイント数で決まるが今回は儂のミスである特別に1000Pにしてやるぞ。普通の人生を送っていれば大体500Pぐらいだから2倍じゃぞ」


たった2倍かよ!!俺はまだ25歳だったんだぞもう少しくれてもいいじゃないか!


「……うむ。それもそうかじゃあ特別に2000Pじゃこれ以上は無理じゃぞ」


そう言って一覧表をくれた。


剣術 20P

弓術 20P

槍術 20P

斧術 20P

短剣術 20P



探索 20P

索敵 20P

料理 10P

馬術 10P

演奏 10P



鑑定 300P

健康 150P



記憶能力増加 100P

計算能力増加 100P

語学能力増加 100P



武術の才能 250P

芸術の才能 250P



色々あるがオススメとかは何だ?


「そうじゃの。剣術や料理とかの一般スキルはここで取らなくても努力次第では向こうの世界でも取得する事が出来るがポイントを100以上消費するスキルに関してはここで取らないと向こうの世界では取ることが出来ないぞ。才能系は1つぐらい取っておいた方がよいぞ。たとえば武術の才能だと武術系の一般スキルが取得しやすくなるし、スキルレベルも上がりやすくなり、それに関するステータスも上がりやすくなるぞ」


その神の言葉で俺は習得するスキルを決めた。


鑑定 300P

健康 150P

記憶能力増加 100P

計算能力増加 100P

語学能力増加 100P

武術の才能 250P

芸術の才能 250P


計1250P


残りはステータスの方に使うとするか。


「ステータスの方は今のおぬしのステータスが基準になる。おぬしの今のステータスがこれじゃ」


五十嵐篤志


性別:男

年齢:享年25歳

種族:人族


頭脳:下の上

体力;中の上

運動神経:下の中

器用:下の上

芸術センス;中の下

健康:上の中

容姿:中の下

家柄:中の下


おいちょっと待て。ほとんど平均以下じゃないかというか数字で出ないのか?平均より上なのは体力と健康で体力は平均とほとんど変わらないし……健康は……そういえば今まで風邪も虫歯もなったこと無いな。


「そうは言ってもこれがおぬしのステータスじゃ。数字で表示されないのはおぬしが居た世界にステータスという概念がないからじゃ。無理矢理ステータスに表すとこうなるだけじゃ。ああ、あとスキルを取ったから少し能力が変化するぞ。ええと……こうじゃ」


頭脳:下の上

体力;上の上

運動神経:中の中

器用:中の上

芸術センス;上の下

健康:上の上

容姿:中の下

家柄:中の下


「体力・運動神経・器用・芸術センスはそれぞれ3段階アップじゃ。健康は1段階アップしたぞ。後はポイントを消費して上げれば良いぞ」


まず順番に見ていくか



性別:男

男→男 0P

男→女 500P


性別は男のままで良いな。誰が女になるか!


次、年齢は関係ないから種族か。


種族;人族

人族→人族 0P

人族→獣人族 150P(ただし獣人の種類はランダムです)

人族→ドワーフ族 200P

人族→エルフ族 250P

人族→龍人族 350P

人族→魔族 400P


結構ポイントを使うな……違う種族になってみたいがちょっと保留だな。先に能力値を上げるか。


頭脳:下の上

下の上→中の下 50P

中の下→中の中 50P

中の中→中の上 50P


運動神経:中の中

中の中→中の上 50P

中の上→上の下 50P

上の下→上の上 50P



他のも見てみたがすべて一緒で1段階能力を上げるためには50Pと必要になるみたいだ。

んー考えてみた結果結局こうした。


頭脳:下の上→上の下 200P

体力;上の上→上の上 0P

運動神経:中の中→上の中 150P

器用:中の上→上の中 100P

芸術センス;上の下→上の中 50P

健康:上の上→上の上 0P

容姿:中の下→中の上 100P

家柄:中の下→上の下 150P


計750P


結構すごいステータスになったな。でも今度行く世界は何か危なそうだからある程度何でも出来た方がいいしこれでいいな。容姿は普通より少し上で良いだろう。何かあんまり容姿を良くしても俺の性格上多分モテることに喜ぶより、戸惑いの方が強いと思うし。何よりこれでポイントが丁度2000だしこれでいいな。結局種族に使うポイントは残んなかったな……まぁ良いか。


「決まったか?準備が出来たら転生を開始するぞ」


ああ、大丈夫だ。開始してくれ。


「そうか。それでは転生を開始する。新たな生に幸あれ」








「行ったか……ああ記憶の消去をしなければ、忘れていたじゃ……ええと記憶の消去は……」


「あの……創造神様、今の者の転生先を間違っています。その……転生先はまた地球で日本ですよ。しかもスキルを与えたから何かバグが発生しています……」


「何じゃと……」


そう言って急いで篤志のステータスを確認した


前世名 五十嵐 篤志

今世名 転生中の為まだ名前はない


性別:男

年齢:享年25歳(転生中)

種族:人族


頭脳:上の上

体力;上の上

運動神経:上の上

器用:上の上

芸術センス;上の上

健康:上の上

容姿:上の上

家柄:上の上


鑑定 

健康 

記憶能力増加 

計算能力増加 

語学能力増加 

武術の才能 

芸術の才能 


「これは……ステータスがすべて上限にいっておるな。スキルも選んだスキルをそのまま持っての転生か。これは地球を管理している神に何か文句言われるな。はぁ憂鬱じゃ」


転生をしてしまったのでもう世界を変えることは出来ずどうしようも無いため創造神は疲れ切った様子で今日の仕事を終わらせた。篤志の記憶を消去するのを忘れて……









篤志が転生した時、前世の記憶を持ったまま生まれた為、乳児期は羞恥心の為死にたくなったと篤志はその生を終えたとき再び創造神にあった時に言っていた。

また、ステータスのせいで幸せもあったが苦労が多かったと言っていた。

もう、女にモテたくない。好きな女にだけに好かれてば良いとも……








ちなみに隣に住んでいた爺さんは篤志とは何の血縁関係がない他人です。たまたま同じ名字で名前も似ていただけです。

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