005⚫️おい、高校生がイタズラするんじゃない!
「じゃあ、オレとココアは表から行く。エイミーとジンは裏からだ。」
「了解、アキラ。うまくあぶり出してね。」
オレたちは、二手に分かれ配置につく。
この工場がパワードスーツの違法改造をしている現場だ。
ちょっと前までは、工業用のヒト型フォークリフトみたいだったのが、
ここんところ、一昔前のアニメのようなラインナップになってきた。
それらはあくまで作業用、オレたちが相手にしたような軍用の横流し品ではない。
ところが、民生品を勝手にパワーアップする輩が出てきた。
まあ、何世代も前にいたという、暴走族みたいなもんらしい。
警察もパトカーだけではなく、それなりの装備が必要になってきている。
エンジェラム・ラボにも設計依頼が来ているそうだが、当座は間に合わん。
所轄だけでは心許ない、というのでオレたちがやって来たのだ。
署長は自分たちも出動する、と言ったが、相手に気取られてはいけない。
ジンがうまく説き伏せ、この4人で到着した。
「じゃあ、行くぞ、ココア。」
こっくりと可愛く頷く。いいよなあ。
いや、職務専念だ。彼女がインターホンのボタンを押す。
〈はい。どなたですか?〉
「あっ、すいませ〜ん!セキュリテイ・コアのものです。入りま〜す!」
ココアが明るくモニターに向かって言う。
〈えっ!おやっさん、この娘、そう言ってますが・・・。〉
〈ん?っなことないだろ!高校生がイタズラしてんじゃないか?〉
〈そう・・・ですよねえ!おい、大人をからかっちゃあ・・・。ぐふっ〉
ココアが話している間に、オレは中に忍び込み、
その話し相手をノックアウトした。
「すまんな。証拠はあがってるんだ。ほれ、捜査令状。おとなしく協力してくれ。」
オレは年配の、おそらく現場の責任者であろう男に告げた。
「ふん・・・。しょうがない。おう、みんな出てきてやっちまえ!」
「おう!」
バラバラと5人が出てくる。
手にはスパナやクギヌキ、中にはラジオペンチを持った者もいる。
そんなんで、どうしようっていうんだ?
オレは瞬く間に、全員を気絶させた。ココアが追いついてきた。
「オオガミさん、みなさんだいじょうぶですか?」
「ああ。軽ーく撫でただけだからな。これで全部か?裏で待ってるエイミーが拍子抜けするぞ。」
オレが言い終わらないうちに、裏手から大きな金属音が聞こえた。
あれ?やっぱり、そう簡単にはいかんかあ?




