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覚醒者学校の唯一無二の生徒  作者: 霧野夜星


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第四十四話 ギルド集結

 星斗達はモンスター支配地域を自衛隊と共に車で進んでいく。その途中、頭がトカゲで体から人の姿のリザードマンや、巨大で鋭い爪を持つ鷲のモンスター、デスイーグルなどのCランクモンスターが出現したが、それらを自衛隊が銃撃で倒していく。そしてしばらくすると、自衛隊の偵察ドローンが新たなモンスターを発見する。


「あれはサーベルタイガー! Bランクモンスターだ!」

「サーベルタイガー、六体確認!」


 サーベルタイガーは、長い牙と鋭い爪を持ち、体長が五メートルを超えている虎の姿のBランクモンスターだった。


「覚醒者の皆さん。お願いします」

「はい。サーベルタイガーから少し離れた場所で降ろしてください」


 星斗達は自衛隊の車でサーベルタイガーがいる場所の近くに移動し、明日香、島、鈴木、成田、星斗、アンリの六人が車から降りる。


「Bランクなら、ひとり一体づつで問題ないでしょ」

「はい」

「いけます」


 島の言葉に、星斗とアンリがそう答える。


「戦闘熟練度を稼ぐため、妖狐だけ呼んでおくか。妖狐召喚!」


 星斗は召喚の魔法陣から妖狐を召喚する。シルバーナイトとダークエルフは自衛隊の車に乗る席がなく、戦闘の度に召喚するとMPをたくさん消費してしまうので今回は召喚しなかった。


「妖狐。今回は戦わなくていいから、俺の後ろにいてくれ」

「クオーーーーン!」

「へー、それが三体目の召喚モンスターね」

「はい。妖狐です」

「戦いが終わったら、なでなでさせてね。じゃあ、行きましょう」


 星斗達が警戒しながら歩いていくと、サーベルタイガーが星斗達の存在に気づき、六体が一斉に彼らに向かって走り出した。


「ガアアアアアアアア!」

「来たわよ!」

「おう! まかせろ!」


 明日香達が歩きを止めて、武器を構えてサーベルタイガーを待ち構える。星斗も炎の剣と精霊の盾を構えていると、


 サーベルタイガー

 ユニークスキル

 牙(B)


 誰にコピーしますか?


 と星斗の目の前にウィンドウが表示され、


(これは牙での攻撃を強化するスキルか。今回はパスだな)


 星斗がそう心の中で意志を示すと、ユニークスキルコピー選択ウィンドウが消える。


「ガオオオオオオオ!」

「氷結斬!」


 星斗は炎の剣に冷気をまとわせ、口を開けて迫って来たサーベルタイガーを狙って冷気の斬撃を放つ。


「ガアアアアアア!」


 その斬撃で体を斬られたサーベルタイガーは、地面に倒れて消滅し、その場に魔石(大)が出現した。


「炎の剣でも、氷の魔法剣が普通に使えるな」


 炎の剣はその剣身に火をまとわせることができるが、それは装備者の任意でつけたり消したりできるので、氷の魔法剣もなんの問題もなく使うことができた。


「烈火斬!」


 明日香は火の魔法剣で二体目のサーベルタイガーを倒し、六体いたサーベルタイガーは全滅して、全部で魔石(大)が二つドロップした。


「ひとり一匹づつって言ったのに」


 サーベルタイガーを狙って雷魔法の準備をしていた成田が発動をキャンセルする。


「ごめん、ごめん。私を狙ってきたからつい」

「まあ、MPを温存できたと考えるか」

「さあ、車に戻りましょう」


 アンリが魔石をアイテムボックスに回収した後、星斗達は自衛隊の車が待機している場所に戻る。


「妖狐、こっちに」

「クオーーーン!」


 星斗は妖狐を両手でかかえて自衛隊の車に乗る。


「うわー、モフモフねー」

「私も私も!」


 星斗の両隣に座った島と成田が、星斗が抱えている妖狐をなでている。その後、彼らはさらに南の前線基地の周囲にいたモンスターを駆除していき、午前中に担当する区域のモンスターをすべて全滅させた後、彼らはいったん南の前線基地に戻る。


「午前中の作戦はこれで終了です。お疲れさまでした。皆さんのお昼を用意してます。あちらへどうぞ。午後は一時から作戦を再開します」


 星斗達は自衛隊員に指示されたテーブルや椅子が置いてある場所に移動する。するとテーブルの上にお弁当と飲み物が用意されていて、待機組がすでに椅子に座っていた。


「お茶か。私はこっちを……」


 明日香はテーブルに座り、アイテムボックスからリンゴジュースを取り出す。


「クリーン!」


 一方、星斗は自分の手をクリーンのスキルを使って綺麗にしてお弁当を食べ始める。その後、島がライジンギルドのメンバー達に話しかける。


「みんな、食べながらでいいから聞いて。午後からは、モンスター支配地域の中心部に入るんだけど、その前に私達は北側に行って、そこでライトウィングギルドとドラゴンファングギルドと合流するから」

「その戦力を集めるということは……」

「そう。各ギルドのSランク覚醒者を集めて、フォルネウスを討伐する予定よ」


 島の言葉を聞いたライジンギルドのメンバー達がどよめく。


「倒せるんですか? Sランクモンスターを」

「それはわからないわ。日本ではまだSランクモンスターを討伐した例は報告されてないし。でも私達も前より強くなってるし、ほかのギルドのSランク覚醒者達も強くなってるから可能性はあるわ」

「それなら俺も……」

「それは駄目」


 星斗と島の会話に、明日香が加わる。


「Sランクとの戦いは絶対危険だから、本条君もアンリちゃんも連れていけない。二人を守る余裕はないと思う」

「そうですよね。わかりました」

「私もダメか。まあ、しょうがない」


 明日香にそう言われ、星斗とアンリはSランクモンスターとの戦いを断念する。


「Sランクモンスターとの戦いは私達がするから、ほかの攻略組のみんなは、フォルネウスの周囲にいるモンスターの駆除をして欲しいの。私達の戦いにほかのモンスターが干渉しないように」

「わかりました」


 その後、星斗達はお昼ご飯を食べ終わり、時間まで休憩していると、自衛隊員がやってくる。


「覚醒者のみなさん。そろそろ出発の時間です。北側の前線基地に向かいます」


 ライジンギルドの攻略組は、自衛隊の車に乗って北側にある前線基地に移動する。午後からはそこから南下して海堂ダンジョンへ向かう予定だった。


「ライジンギルドのみなさん。お久しぶりです」


 北の前線基地に到着すると、ライトウィングギルドのギルドマスターの浅井が待っていた。彼は二十歳くらいの男性で、豪華や剣と鎧と盾を装備している。


「浅井さん。今日はよろしくお願いします」

「はい。必ずフォルネウスを倒しましょう」

「ドラゴンファングギルドは、まだ来てないみたいですね」

「そろそろ来ると思いますよ。彼らも午前中の作戦は問題なく終了したみたいですし」

「ああ、あれですね」


 島はこの基地に向かって、たくさんの自衛隊の車が近づいてくることに気づく。


「ドラゴンファングギルドは大所帯ですからね。間違いないでしょう」


 たくさんの自衛隊の車が北の前線基地に到着し、そのなかの一台から眼鏡をかけた魔法使い風の若い男が降りて来て、浅井と明日香と島がいる場所に歩いてくる。


「みなさんお揃いですね。今日はよろしくお願いします」



 次回 中心部での戦い に続く

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