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覚醒者学校の唯一無二の生徒  作者: 霧野夜星


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第四十二話 大規模作戦

「とりあえず学校を出ない? ここじゃ、周りに人が多いし」

「じゃあ、近くにある喫茶店に行こう」


 星斗達四人は、校庭から出て第七覚醒者学校の近くにある喫茶店に行って中に入り、星斗は炭酸ジュースとアイスクリームを注文する。


「優勝したんだから、もっといい物を頼めばいいのに」

「いやいや。俺は高いやつとの違いなんてわからないから、いつものでいいんだよ」

「私はチョコパフェにしようかな」

「なら私はいちごパフェにします」


 星斗達が注文を終えると、まずアンリが星斗に質問する。


「それで何で手加減して戦ってたの? 今日の戦いで、一回も攻撃スキルを使ってなかったし」

「召喚もシルバーナイトしか呼ばなかったですよね。ダークエルフも妖狐も呼べたのに」

「色々理由があるけど、一番はあんまり目立ちたくないからかな」

「いやいやいや。優勝したら、絶対、目立つでしょ」

「そうなんだけど、あー。自分で言うのもなんだけど、俺の実力はどう考えても学生レベルを超えてるんだよね」

「うわっ、確かにそれを自分で言うのは恥ずかしい」

「むっ」


 星斗は智也にそう指摘され、顔が赤くなる。


「なるほど。同じ優勝するにしても、学生レベルの力で優勝したほうが、まだいつも通りでいられるからですね」

「そうか。実力がばれたら、ギルドランク二位のドラゴンファングギルドから、もっといい条件でスカウトが来るかも」


 星斗は制服の胸部分に、ギルドランク三位のライジンギルドバッチをつけている。


「上位ギルドからの引き抜きか。それは確かに面倒なことになりそう」

「そうそう。そういうのが嫌だから、学生レベルの力で戦いたかったんだよ」

「それは納得」

「ランク一位のギルドからのスカウトはないんですか?」


 美亜がそう質問し、智也がそれに答える。


「ライトウィングギルドは、新規メンバーを募集してないよ。あそこはギルドが作られてからメンバーを増やしてないはず」

「そうなんですね」

「しかも構成メンバーは、全部で十一人なんだぜ」

「それで一位って凄いよね。二位のドラゴンファングギルドなんて覚醒者が百人以上いて、十以上の支部が全国にあるし」

「朝比奈さん。ライジンギルドは何人いるの?」

「三十人くらいだったかな。私も全員のことは知らないから、正確な人数はわからないけど」

「なるほど。あっ、そうだ。朝比奈さんに聞きたいことがあったんだ」

「ん? 何?」

「ギルドバッチのことなんだけど、朝比奈さんは鎧にバッチを付けてるよね。どうやって鎧に付けてるの?」


 ライジンギルドのギルドバッチは、安全ピンで布につけるタイプなので、硬い鎧につけることはできなかった。


「ああ、あれは防具職人に頼んでつけてもらったの」

「それって、つけたり外したりできる?」

「できないよ。完全にくっついてるし。だからこの制服につけてるのは二個目のバッチだよ」

「そうなのか」

「うん。私の赤竜の鎧は、しばらく変える予定がないから完全にくっけちゃったけど、色々な鎧を装備していくつもりなら止めた方がいいかもね」

「なるほど。じゃあ、俺は鎧に付けない方がいいか」


 星斗は氷河の鎧を装備してる時は、左腕の布部分にギルドバッチをつけていた。ちなみに校内ランキング戦の時は、身代わりバッチは反対の右腕の布部分につけていた。


「ああ、ライジンギルドバッチは、本部に行けば二個目をもらえるよ。でも他人に譲渡したり売ったりしたら駄目だからね」

「わかった。二個目が必要になったら本部に行ってみるよ」


 それから星斗達は喫茶店でおしゃべりしながら過ごしてその日は家に帰る。それから数日後、一年一組の教室で、休み時間に星斗はアンリに話しかけられる。


「本条君。ライジンギルドから連絡なんだけど、一週間後にSランクモンスターがいるダンジョン周辺に大規模作戦がおこなわれるわ」

「大規模作戦!? ならライジンギルドもそれに?」

「そう。政府から参加要請があって、うちも参加するって。お姉ちゃん達は政府の会議に出席したり、情報を集めたりで忙しそうにしてた」

「ついに大規模作戦がきたか」

「今までの大規模作戦は、モンスター地域の拡大を阻止する守りのための戦いだったけど、今回は初めてモンスターの支配地域を攻める作戦だって」

「それに参加できるのか。もしかしたらSランクモンスターとの戦いが……」

「私達はSランクとは戦わないんじゃない。たぶん各ギルドのエースとかが戦うんでしょ」

「そうか」

(何とかSランクモンスターの十五メートル以内に近づいて、ユニークスキルをコピーしたいんだけど厳しいかな)

「それで一週間後の土曜日の午前七時に、ギルド本部の隣の駐車場に集合ね。ダンジョンまで車で移動するから」

「了解」


 そして一週間後の土曜日の午前七時前になり、星斗はライジンギルドの本部ビルまでバスで来る。するとビルの隣にある駐車場に人が集まっていて、彼はそこにいるアンリと鈴木と成田を見つける。


「あっ、本条君。こっち、こっち」


 星斗の姿が目に入ったアンリがそう声をかけて、彼はアンリ達のそばに移動する。


「本条君。よく来たな。歓迎するぞ」

「はい。鈴木さん。ありがとうございます」

「大規模作戦で全員参加っていっても、新人達に危険なことはさせないから心配しなくていいわよ」

「はい」

(それは困るな。ランクの高いモンスターからユニークスキルをコピーしたいし)

「あっ、お姉ちゃん達が来た」


 ビルの中からアンリの姉の明日香と島が出てきて、島が集まっているギルドメンバーに話し始める。


「みんな、車に乗って。出発しましょう」


 副ギルドマスターの島がそう話し、駐車場にいたギルドメンバー達は車に乗り始める。


「アンリちゃんと本条君は、私達の車に乗って。私が運転するから」

「はい。ありがとうございます」


 星斗、アンリ、明日香、島、鈴木、成田の六人は、白い大型の乗用車に乗る。


「現場まで二時間くらいかかるから、睡眠不足の人は眠ってていいわよ」


 そう言いながら島が車を発進させる。今回の大規模作戦は、〇〇県にあるSランクモンスター、フォルネウスが出現するモンスター支配地域で行われることが、すでに政府から公式に発表されていた。この戦いには自衛隊と全国から大手ギルドが参加して、ダンジョンの周囲にいるモンスターを一掃することが目的だった。



 次回 作戦開始 に続く

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