第二十二話 メデューサ戦
(魔力激化をダークエレメントにコピーだ!)
ダークエレメント
ユニークスキル(3/3)
闇魔法(C) 氷魔法(B) 魔力激化(B)
魔力激化(B)
魔力が二・五倍になる。
(よし、後はメデューサとの戦いに集中する)
星斗はメデューサの動きに注目する。そのメデューサは移動を止めて右手を前に出し、その周囲にバチバチという音と共に雷が発生し始める。
「雷魔法が来るわ! 魔法障壁!」
アンリのその声と共に、彼女と星斗とシルバーナイトが魔法障壁を展開し、さらに後方にいたダークエレメントが、魔法の準備中の智也と美亜の前に出て魔法障壁を展開する。このシルバーナイトとダークエレメントの魔法障壁は、ダンジョンに来る前に、星斗が覚醒者ショップで魔法障壁のスキルブックを購入し、それぞれに習得させたものだった。
「サンダーウェーブ!」
一方、メデューサは、聞いた者が恐怖するような声で雷系中級魔法を発動する。すると大量の電撃が広範囲に放たれ、それが星斗、アンリ、シルバーナイトの魔法障壁に命中した。
「ぐあっ!」
「ガッ!」
星斗とシルバーナイトの魔法障壁は、魔力激化(B)を持つメデューサのサンダーウェーブによって破壊され、二人は電撃を受けて全身が感電する。一方、アンリの魔法障壁は破壊されず、彼女は完全に雷魔法を防いだ。その前衛の三人のおかげで、後方にいた智也達がいる場所まで雷魔法は届かず、彼らは無事だった。
「本条君!」
「だ、大丈夫だ。俺にかまわず攻撃を!」
「わかった」
ダメージを受けなかったアンリは、素早い動きでメデューサに接近していく。一方、星斗とシルバーナイトは魔法障壁によって雷魔法の威力を弱らせていたので、動けなくなるほどのダメージは受けてなかった。それですぐに態勢を立て直し、アンリの後に続いてメデューサに接近していく。その様子を見て、美亜は回復魔法はまだ必要ないと判断して待機している。
「聖光斬!」
魔法を放った直後で隙ができたメデューサに接近したアンリは、聖なる光をまとった強烈な斬撃を放つ。メデューサは闇属性のモンスターなので、光属性の攻撃で大ダメージを与えることができた。
「ギャーーーーッ!」
アンリの光の斬撃がメデューサに直撃し、その後、星斗とシルバーナイトが剣に強大な魔力をまとわせで斬撃を放つ。
「ハイオーラブレード!」
「ハイオーラブレード!」
星斗とシルバーナイトの同時攻撃がメデューサの体に直撃し、さらにダメージを与える。
「ガアアアアアア!」
ダメージを受けたメデューサだったが、まだ倒れずに態勢を立て直し、一番近くにいる星斗を見ながら両目から蛇の眼光のスキルを発動する。
「うわっ!」
メデューサの光る目を見てしまった星斗は、全身がしびれだして麻痺状態になった。
「くっ、これが麻痺か……」
「エクストラキュア!」
その様子を見た美亜が、急いで状態異常回復魔法を発動して彼の麻痺を治す。
「た、助かった」
麻痺状態が治った星斗は、騎士の盾を構えながら再びメデューサと対峙する。
「みんな! 離れろ!」
魔法発動の準備が整った智也が前衛の三人にそう叫び、星斗達はメデューサから急いで離れる。
「フレイムピラー!」
智也は火系中級魔法を発動し、メデューサの全身を飲み込むように高熱の火の柱が出現する。
「ガアアアアアアアア!」
全身を焼かれてもメデューサはまだ倒れず、急いで火の柱から脱出し、全身から放出した闇を右手に集め、その闇が手のような形になってアンリに向かって伸びていく。これはデスタッチというスキルで、触れたものに闇ダメージを与えつつ毒状態にするメデューサの得意スキルだった。
「聖光斬!」
その伸びてきた闇の右手をアンリは光の魔法剣で真っ二つに切り裂く。すると両断された闇の右手は霧散するように消滅した。
「ハイオーラブレード!」
それとほぼ同時に、攻撃スキルを発動した直後の隙をついて、星斗がメデューサに素早く接近し、強大な魔力の斬撃を放つ。
「ギャアアアアアアア!」
その一撃が致命傷になり、メデューサは全身に力が入らなくなって、床に前のめりに倒れて消滅した。そしてその場に宝箱が出現する。
「やった! 宝箱だ!」
「Bランクモンスターのドロップ品なら、かなり期待できるんじゃないか」
「これも本条君のおかげですね」
「俺はレベルが上がった」
星斗は取得経験値増加の効果のおかけでレベル19になった。
「宝箱を開けてみましょ」
全員で宝箱のそばに集まり、アンリが蓋を開ける。すると中には黄色の宝石がついている指輪が入っていた。
「これは……麻痺無効の指輪ね」
「おお、それは凄い!」
「これがあれば、メデューサの麻痺攻撃も怖くない」
「ええと、提案があるんだけど……」
星斗がほかの三人にそう話す。
「その指輪はパーティのルールどうりなら、今日の探索が終わってから、誰が手に入れるか決めるんだよね」
「そう。じゃんけんで順番を決めてね」
「でも今回はその指輪を、今すぐ佐藤さんに装備して欲しいんだ」
「えっ? 私?」
「そう。麻痺を治せる佐藤さんが持っていたほうがいい」
「なるほど、佐藤さんが麻痺状態で魔法が使えなかったら、まずいもんね」
「そう」
「俺はそれでもいいよ」
「私もいいわ。そのほうが安心できるし」
星斗の提案に智也とアンリが同意する。
「わかりました。麻痺無効の指輪は私が頂きます。そのかわり、誰かが麻痺状態になったら、私がすぐに治しますね」
「うん。お願いね」
アンリは麻痺の指輪を美亜に渡して、彼女はそれを装備する。
「そうだ。地下七階に進む前に、この六階でメデューサ狩りして全員分の麻痺無効の指輪を集めるというのはどう?」
「いいね。普通なら、なかなかドロップしない宝箱も、本条君がいれば早く集まりそうだし」
「私も賛成です。ここで何か問題があった時でも、五階に戻れば転移の石碑で戻れるので安心です」
アンリの提案に智也と美亜が同意し、アンリは星斗の方を見て話す。
「そういえばシルバーナイトとダークエレメントって指輪を装備できるの?」
「いや、指輪は装備できない。シルバーナイトは首飾りなら装備できるんだけど」
シルバーナイトには鎧の指部分はあるが、その指が太いので指輪は装備できず、ダークエレメントは体が気体のようなものなので何も装備できなかつた。
「なら麻痺無効の指輪を、あと三つ集めることを目標にしましょ」
星斗達は地下六階をメデューサを探しながら探索していく。その途中、体が紫色のゼリー状のCランクモンスター、パープルスライムや、体長が一メートル五十センチくらいで鋭い爪を持つ猿型のCランクモンスター、クルイザルが群れで出現したが、それらは星斗が欲しいユニークスキルを持ってないので普通に倒していく。その後、彼らが地下六階を探索していると、二体目のメデューサが出現した。
(きた! 二体目のメデューサ!)
次回 二体目の上位種族変化 に続く




