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覚醒者学校の唯一無二の生徒  作者: 霧野夜星


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第〇十二話 ストーンゴーレム戦

 力激化(B)をコピーした星斗は、騎士の盾を構えながらストーンゴーレムに接近し、後方のアンリと智也の魔法の射線をさえぎらないように右側に回り込む。


「ゴアアアアアア!」


 一方、ストーンゴーレムは、右の拳を振り上げて星斗を狙って全力で振り下ろす。それを彼は後方にステップしてよける。


「ストーンゴーレムは動きは遅いから余裕でよけられる。そして……オーラブレード!」


 星斗は、力激化(B)で強化された魔力の斬撃を放ち、それがストーンゴーレムの左足のひざに命中する。


「ガガガガガ」

「その巨体なら、ひざが弱点だろ」


 その一撃によってストーンゴーレムがバランスを崩してよろける。


「本条君!」

「!」


 名前を呼ばれ星斗が後方を見ると、智也が魔法を発動しようとしていたので、彼はストーンゴーレムから急いで離れる。


「フレイムピラー!」


 智也は直径五メートルを超える火の柱を作り出し、それが巨大な体のストーンゴーレムの全身を飲み込む。


「シャイニングフレアー!」


 続いてアンリが超高熱で大量の光の粒子を放ち、それが火に包まれたストーンゴーレムに直撃する。


「ガガガ……ガガ……ガ……」


 ストーンゴーレムは、智也とアンリの魔法によって全身に大ダメージを受けて膝をつく。だがストーンゴーレムはまだ倒れず、なんとか立ち上がろうとしている。


「オーラブレード!」


 その隙を逃さず、星斗が魔力の斬撃を放ち、それが動き出そうとするストーンゴーレムの頭部を打ち砕く。それが致命傷となり、ストーンゴーレムはうつぶせに倒れてそのまま消滅した。

 その後、その場に宝箱が出現した。Cランク以上のモンスターは、倒した時、魔石だけではなく宝箱がドロップすることがあった。


「やった! 倒した!」

「おお、宝箱もゲット!」

「私、レベルが上がりました!」

「俺もだ!」


 星斗はレベル16になり、美亜もレベルが上がったようだ。そして四人は宝箱の周りに集まり、アンリが蓋を開ける。すると中にスキルブックが入っていた。


「オーラナックルのスキルブックね。まあこのダンジョンの戦利品は全部売って換金することになってるから、すごいのが出ても売るしかないんだけど」


 そう言いながら、アンリはオーラナックルスキルブックをアイテムボックスに収納する。


「さあ、先に進みましょ」


 星斗達は引き続き地下四階の通路を進んでいく。すると硬い殻をまとった巨大な黒いアリ、アーマーアントや、鋭い足の爪を持つカラスのモンスター、ヘルカラスなどのDランクモンスターが複数で出現したが、彼らは問題なく倒し、地下五階に到達して通路を進んでいくと、まだ戦ったことのない三体の人型のモンスターが現れた。


「モンスターだ!」

「あれは確か……ダークエレメントね」


 現れたモンスターは、濃い紫色の気体が集まって人の姿をしている闇属性のDランクモンスター、ダークエレメントだった。


(おお! ユニークスキルの闇魔法を持ってるモンスターだ! でも、ここでまた最初にモンスターに近づこうとすると、みんなに怪しまれそう。ダークエレメントはレアモンスターでもないし、少し様子をみよう)


 星斗はダークエレメントに近づこうとせず、みなの反応を待っている。


「ダークエレメントは、闇系下級魔法のダークボルトを使ってくるから、いつでも魔法障壁を使えるように備えて」

「はい!」

「朝比奈さん。こっちも魔法で戦う?」

「そうね。闇属性のモンスターは光魔法が弱点だから、私に任せて。そのかわり、私の魔法の準備中に闇魔法が来た時は、防御をお願い」

「じゃあ、俺が魔法障壁で守るよ」


 光魔法が使えるアンリが魔法発動の準備に入り、彼女の前に星斗が立って騎士の盾を構えながら、いつでも魔法障壁を展開できるように備える。一方、三体のダークエレメントは、ゆらゆらと体を揺らしながら星斗達に近づいていく。その途中、三体のダークエレメントが、人の言葉とは違う何かの言葉を発して、自分の体の前に、渦巻くような濃い紫色の球状の闇を作り出して放った。


「魔法障壁!」


 それを見た星斗は、アンリの前で魔法障壁を展開し、同時に智也と美亜も魔法障壁を展開して迫ってきたダークボルトを防いだ。


(ふーん。誰かに守ってもらうのも、たまには悪くないわね)

「準備完了!」


 その言葉を聞いた星斗がアンリの前から移動し、彼女は魔法を発動する。


「ホーリーアロー!」


 アンリは光の矢を複数作り出して放ち、それが三体のダークエレメントの体に次々と突き刺さる。その光系中級魔法によって、三体のダークエレメントは、気体のような体が霧散するように消滅した。


「やった! 倒した!」

「ダークエレメントも朝比奈さんの魔法なら一撃か」

「闇属性モンスターは光に弱いからね。またダークエレメントが出てきたら私が一掃してあげる」

(まいったな。これじゃあ、闇魔法がコピーできない。まあ、後でいいか。焦らずにチャンスを待とう)


 星斗はそんなことを考えながら、皆と一緒に地下五階の通路を進んでいく。そして彼らは地下六階に到着し、この階にある転移の石碑のある場所を目指して進んでいく。するとその途中、二体目のストーンゴーレムに遭遇した。


「よし。また俺があいつの注意を引くから、二人は魔法で攻撃してくれ」

「了解!」

「まかせろ!」


 星斗はストーンゴーレムに接近し、今度は防御激化(B)をコピーした。


 ユニークスキル(9/10)

 ユニークスキルコピー(B) 物理耐性(B) 剣術(C)

 気配察知(C) 力激化(B) 氷魔法(C) 召喚(C)

 アイテムボックス(B) 防御激化(B)


 防御激化(B)

 防御が二・五倍になる。


(防御激化と物理耐性のおかげで、物理攻撃はもう怖くない。多分ストーンゴーレムの攻撃も盾で受け止められるだろう。やらないけど)


 星斗達は、一体目のストーンゴーレムと同じように二体目を倒したが、今回は宝箱は出現しなかった。その後、彼らは地下六階を進んでいき、無事、転移の石碑のある小部屋に到着する。そこで星斗達は一階の転移の石碑の前に移動して、その日のダンジョン攻略を終えた。

 そして次の日の午後、星斗達は地下六階から攻略を再開して進んでいくと、四体のダークエレメントと遭遇した。


「ダークエレメントだ!」

「朝比奈さん。今回は物理攻撃で戦ってみたいんだけど」

「ああ、確かにMPがない時とかのために、一度、物理攻撃で戦っておくのもいいかもね」

「それに、いつまでも朝比奈さんの魔法に頼りっきりでも駄目だと思うし」

「わかった。じゃあ、今回は私も物理攻撃してみるわ」

「じゃあ、俺と佐藤さんはここで待機しておくよ」

「よし。リビングアーマーもここで待機しててくれ」

「コク、コク」


 智也と美亜と魔法攻撃に弱いリビングアーマーはこの場で待機して、星斗とアンリはダークエレメントに接近していく。



 次回 死神 に続く

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