表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/323

選択の世の中で生きている。そう、起床だけでもこんなに!!

朝七時。


支度や朝食の時間を考えると起きなければならない時間だ。


しかし、俺は悩んでいる。


起きるか否か。


今日は、学校で持久走が在り、小テストがあり、嫌な先生がおり、先生に当てられる日である。


嫌をぎゅっと凝縮したような一日。


今日休めばそれも回避出来る・・・!


しかし、それは単に後回しにするだけとも思う。


(結構休んでるからな)


また休めば、親がグチグチ言うし、担任の目は怖ぇし・・・。


さて、どうしたモノか。


「今日、学ばないと皆に於いて行かれるぞ」


俺の中の天使と悪魔、基、自分自身がそう言った。


「いや、こいつそもそも学校行っても学ぶ気ゼロだよ」


それにすぐさま反論するのは、もう一人の俺。

「じゃあ、こいつなんの為に学校行ってんだよ」


「さあ?」


「わざわざ自分から高校行くって選択したんだぜ?責任感ねえのかよ」


「まあ、周りが行くから~。みたいな理由よな」


「自分を持っていないのかこいつは!!」


「いや、まて、話の論点がずれている。今日俺は学校に行くべきか、行かぬべきか、と言う話だ」


「眠いし、俺はパス。やっぱ身体大事にするべきだと思う。眠いって事はまだ疲れてるって事だろ?寝なきゃ。万全の状態じゃないとろくな事になんないって」


「一理あるな。でも、身体って休眠モードと、活動モードがある気がするんだよ」


「つまり?」


「つまり、切り替えのスイッチを押してないだけで、別に身体は動くんじゃねえの?」


「でも疲れてるじゃん。眠いって事は」


「確かに」


「反論ねえのかよ」


「でも眠さって欲じゃん。睡眠欲。取れば取るだけその気持ちよさを欲しちゃうから、寝過ぎってのは在るんじゃ無い?」


「それはあるかもな」


「じゃあ、身体は無事なのか・・・」


「無事かどうかは、知らん」


「俺は行った方が良いと思うけどな」


「その心は?」


沢山の俺が机を囲って話している。


こんな状態で整理はつくのか。


「俺が学校行きたくない理由って嫌だなぁって思うことがあるからでしょ?」


「そうだな」


「でも、それって妄想やん」


「?」


「いや、現実まだやってもねえ、嫌になってもねえのに、嫌ってなんの早すぎなんだよ。想像力豊かかお前ら」


「でも、嫌って思うぜ?行ったとて」


「でも過剰過ぎねぇか?案外さらって熟せたりするだろ?それに、嫌なことを終えた達成感は凄いだろ。その為に嫌なことって在るんだろうし。当たって砕けても面白いと思うけどなぁ」


「それは確かになぁ。結局、嫌な事って立ち回りとか、考え方次第だったりするし、結局思い込みって事もあるんよなぁ」


「立ち回りって何よ」


「立ち回りは立ち回りよ。自分の姿勢、仕草、行動。俺次第でなんとでもなるでしょ。それこそ、走りでも別にペース落とせば良いし、小テスト点低いのも別に当たり前だし、先生に当てられたとて、分かりませんで良いやん。気にしすぎなんじゃね?周りの態度とか、自分の評価」


「お、最後のは言えてる。確かに総称して言えるのは、俺ら周りの人ばっか気にしすぎじゃね?やるのが嫌ってより、相手の顔色とか、自分が周りにどう見られるか、考えてるよな」


「持久走に関してはそうでも無いだろ」


「それはそう。普通に辛い思い・・・いやでも、辛いって考えている時点で思い込みか?」


「いや、辛いだろ」


「辛いよなぁ。持久走」


「まあ、でも全力で走らないと先生がウザいとか、お尻叩くとか、それも人じゃ無い?」


「それは確かに」


「自分のペースで良いのに、誰かとか貞操考えて動いてるわ。辛くしてるわ。さっき俺が言ったように辛くならない程度で・・・マイペースで良いのに」


「人ばっか気にして嫌だなぁ、ってのは言えてるかもな」


「そうだなー。先生に当てられた後の反応とか、周りに見られるだとか、恥かかされるとか。ずっと人の所為やん。別にもう良くね?『自分の思い』てか『自分』を出せば。やりたいようにやれば。それが嫌って言っているようなもんだぞ、我が儘だな」


「まあ、なんにせよ。結局行くか、行かないか、どういう態度取るのか、姿勢取るのか、行動するのか、全部自分が選ぶことだからな。当たって砕ければそれだけの選択肢と経験が得られるし、休めば、気持ちは軽いし、寝るの気持ちいし。自分のしたい様にするのが一番だよな」


「その後、どうなるか・・・。は、考えたって仕方ないけど、ポジティブに考えれるなら前者だよな」


「で、どうする」


うーん。


俺は上半身を起こす。


そして、もう一度、ベッドに背中をつけた。


「眠いから、二度寝してから考える」


「それも良い考えだ」


そして俺は遅刻すると言う新たなルートで学校に向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ