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もしも霊界というものが存在するのならば生きる理由って分かるんじゃね?って考えた二人の会話

「例えば霊界と呼ぶ様な、天国や地獄があったとすると、今生きている人間界とどちらが主体となるんだろう」


そんな浮ついた疑問が言葉になった。


「なにその疑問」


「いやさ、人間として生きられるのってせいぜい百年くらいじゃん?でも、死んだ後、天国とか、地獄に行くのならさ、何年くらいそこに居るんだろうなって。天国に居る時間の方が長いなら寧ろ、人間界に居るより、霊界に居る方が普通なんじゃね?って思ったのよ」


「そもそも時間の概念あるの?そこ」


「知らん。けど、なさそうだよね。まあ、それでさ、そう考えるなら、死ぬってより、もう、その世界に行く・・・ああ、だから逝くっていうのかな?その世界で生きるって感じだよなぁ」


「じゃあ、人間界ってなんなん?」


「なんなんだろう。人間界と霊界で出来る事の違いさえ分かれば分かるんじゃない?」


「でも、霊界にいないから霊界の現状も、特徴も分かんなくね?」


「そうなんだよねぇ。でも、一つ言えるのは、あっちが主だとしたら、人間界には霊界にとって必要な「なにか」を経験しに来ているかも知れないって事」


「まじで何言ってんの?」


「説明難いな・・・、人間界は霊界で何かを為すための足場作りって感じ?」


「修行にでも来てんのか?」


「ああ、それ良い表現。でもま、その「何」をしているか分からなければ、ここに居る理由が見当たらんのよなぁ」


「何かないの?」


「何かって?」


「その、予測着いてたりするのかって話。ここに居る理由の」


「うーん、正直人それぞれだからなんともなぁ。それぞれにあったレベルの課題があるんじゃない?としか言い様がない。それぞれじゃ無かったら皆同じ事してるだろうし、考え方も同じだろうからな」


「じゃあ、俺ら自身は何をしに来てるんだろう?」


「知らん。でも、フワッと、まじでフワッとだよ?なんか、前回の俺たちと神との会話の中にあったんだけど、表現はあるかなって。いや、どれだけの力と責任を持てるかって事か?んー。表現?自我か?」


「一人で何こんがらがってんの」


「いや、むずいのよ。定まってないから。フワッと曖昧なの」


「力ってのは?」


「えっと、肉体みたいなモノ?」


「は?」


「今、思い出したんだけど、身体だよ。表現する為にも欲を出す為にも感情を出す為にも力を発揮する為にも身体が居るんだ。身体って言っても、心臓とか、臓器とかじゃなくて、俺たちを構成している素粒子だ」


「それが・・・力?」


「うん。全部を為せる力。だって素粒子は何の形にも変えられるじゃん。要はそれが表現だよ。でも、それって扱えれば扱える程、素粒子の量もとんでもないし、力を振るえばとてつもない影響を与えるから、責任が伴うじゃん」


「?」


「向こうでも個があるかも知れないけど、その責任を持って行動が出来るかってことなんじゃないの?」


「???」


「・・・俺もよく分からん」


「おいっ」


「ただ、表現一個で責任を伴う話したじゃん?」


「そうだね」


「あと、人間の身体って制御されているって話したじゃん?」


「うん。。。したっけ?でもそう言われてるよな」


「例えば、身体がその制御をしてくれているんだとしてね。あっちの世界では肉体が無い状態だとすると、リミッターがない訳よ」


「そうなる。のかな?」


「で、表現っていう部分の制御も在ったとしてさ」


「・・・表現での制御って何?」


「言葉とか、感情よ。今は未だ体があるから、自分の中で留めておく(制御)出来ているけど、無かったらダダ漏れよ。感情ダダ漏れ。それが良い方だったら良いけど、負の方ダダ漏れだったら辛いよ?身体を持ってさえ、辛いのに、身体無かったら相当やばくない?」


「自分で制御できる身体を持っているかどうかで影響力は変わってきそうだな」


「そうそう。しかも、力の方もリミッターが無いわけでしょ?そんなんもう、ね。力持ってる人が霊界で暴れたらね、溜まったもんじゃ無いよね?それほど、素粒子の扱いというか、素粒子への影響が敏感だから責任が伴うんじゃ無いかなって」


「・・・言わんとしていることは・・・分からないな」


「分からんよなぁ。ただの妄想だからな。ま、影響力に於いてその責任の勉強。ただ、逆に言えば、プラスの力が働いている分には何にも問題ないのよ、寧ろウェルカムでしょ。そう考えると、ずっと「楽しく居る為に生きる」ってのは道理にかなってるんじゃ無いかな?いや、楽しく生きてろ、って思うわ」


「それは、そうだな」


「あとはー、見える世界っていう観点からも言えるんだよな」


「?」


「この世界って言葉通り、目に見えるのよ。言葉もそうだけどさ、顔の表情とかで喜怒哀楽が分かったり、他を見れるんだよね。だから、分かり易いよなぁって」


「・・・へ?なにそれ」


「分かり易いんだよ、この世の中って。霊界の話したいけど曖昧で妄想しか出来ん。でも現実は目に見えるから「こう!」って言えるじゃん。いや、霊界の話でも妄想で表現できるだけ凄いのか!凄いんだよ!見えるって、体があるって!ここまで分かり易く表現出来て、表現しているのが目に見えて分かるのが凄いのか。多分」


「あれま、自分の世界に入り込んじゃって。これはもう手遅れだね」


「よし、満足」


「おけ、終わろう」

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