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その29.偶然なんて結構何度だって起こる物だって

 「あー! もー! 鬱陶しーー!!」

 あまりにもの苛立ちにアタシは不満な声を挙げる。

 廊下に転がっているのは先ほどアタシが黙らせた一年生。

 言う事を聞かないので体に解らせることになったのだ。



 これで何人目だろうか。

 朝から校則違反が多すぎる……。

 それも全員今年入った一年生だ。

 授業に出て休み時間に違反取り締まり。

 いい加減疲れる。


 しかも、


 ここ最近、あまりにも多すぎる。

 一年生が入ってからだ。


 アタシ以外の風紀委員の人間も全員朝っぱらからフルで動いている程だ。


 ……多すぎる。

 前はこんな事、なかったのに……。


 何か作為的な物を感じるのは気のせいだろうか。


 突然ケータイが鳴った。

 着信は風紀委員の先輩から。

 内容は大体解ってるけど一応出る。


「はい」


『あ、縁ちゃん!? 1階で喧嘩! こっちも手が離せないんだ! お願い!!」

 そう言って電話はすぐに切れた。

 やっぱり、またトラブル……。

 一階は基本一年生の教室ばかりだ。

 やっぱり……何かあるのかもしれない。


 取り敢えずアタシは一階に急ぐことにした。


 …………。


 最近、忙しすぎてへーじと喋ってない気がする…………。

 

 廊下を走りながら、そんな事を考えていた。


 へーじなら、この異常な状況を何とかしてくれるかもしれない。

 あの貧弱男に何が出来るかは知らないけど。


 ……疲れると、へーじを頼ろうとしてしまう時がある。

 ちょっち悪いクセだなんて事は解ってる。


 だけど……久しぶりにまた背中を貸してくれないかな。














 今僕は保健室にいる。

 保健室は一階にある。

 一階までバカ二人を連れてくるのは中々大変だった……。

 ミホはどっかに行くし……あんにゃろうサッサと逃げやがって。

 

 取り敢えず気絶しているバカ二人を無理やり起こしてここまでやって来たわけだ。

 なぜ保健室に来るのを渋るのか解らん……。

 サクは「舐めときゃ治る」とか原始的な事言うし、アズキは「美少女が付けた傷を(以下略)」とかでメンドクサイし……。

 両方とも額から血が出まくっているのに保健室に行こうという考えは生まれないらしい。


 ほっといたら死ぬっつーの!!


 全く……頭の怪我は後から響くんだよ。


 後から何かあったらどうするんだ……。


 …………や、別にこいつらがどうなろうがどうでも良いけどさ。

 ホントに別になにもないから。うん、多分。


 なんて誰に言い訳してるんだ僕は。


 今は眠っているバカ二人を見て僕は小さくため息を零す。



 もうすぐ授業始まるけどもう少しここでサボろうかなー……とか思っていると、突然保健室のドアが開いた。

 自然と視線がそちらを向く。


 見覚えのある少年が、別の一人の少年を担いでいた。


 担がれている少年は気絶しているようで、体もボロボロに見える、


 担いでいる方の少年は。



 ……ッゲ。


 始業式に初めて合った一年生。

 切れ長の視線に身に覚えが在り過ぎる綺麗な顔立ち。

 常識外れな刀は健在な様で。


 確か名前は。


 悠馬ゆうま




私の相棒はウィルスでやられ、大学の先生もお手上げだった筈なのに。

トボトボと家に持ち帰って起動してみると。


普通に起動。


「……あれ?」


普通に使える。




 (  ゜д゜)

_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_

  \/    /


  ( ゜д゜ )

_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_

  \/    /


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