その15.魔女と呼ばれた少女
風になびく髪の毛は時々顔にも掛かり鬱陶しくも在った。
わたしはその髪の毛を掻き揚げる素振りをしつつ早足で歩いた。
ズキズキと頬が痛い。
まさか叩かれるなんて思っていなかった。
心の読めるわたしは、先程のオネーサンの妹と思われる人……確か志保さんという方の強い強い気持ちを感じ取ってしまっていた。
心は読めるけど、コントロールしているわけじゃない。
ソレは勝手に頭に流れ込んでくる物だ。
わたしを叩いた志保さんの様にその津波の様な心に。
一気に心を読むと気圧される時がある。
心を読むのも楽なわけでは無いのだ。
今も街中を歩くだけで声は五月蠅い程にわたしに届いている。
汚い声、杜撰な声、激しい声、下げずむ声、五月蠅い声。
【うぉーあの子可愛いー】【彼氏いんのかなー?】【なによアレ】【あの子チョー調子乗ってそー】
わたしは無意識に早足になる。
相変わらず、人間の心の声というのは気持ち悪い……。
ヤダ……ヤダヤダ。
わたしは耳を塞ぐ。
それでも手の隙間から人間の汚らしい声が聞こえてくる。
わたしは人、という物が嫌いだ。
心の中を毒々しく染める姿は、ケダモノにしか思えない。
だけど。
あの人たちは違うかもしれない。
そっと頬に触れた。
熱い……。
思い出すと、また涙が出そうになる。
ああ……怖かった……。
わたしの見た目にどうとか言うわけでもなくて、純粋に、輝く心を持つ人たち。
心の底から言葉を出すへーじさん。 心のままに動く怖いオネーサン。 心の感情が一気に上がったり下がったりする先程のおねーさん。そして人のために怒れるオネーサンの妹の人。
父に我儘を言ってこの学校に来て良かった。
こんな人間もいるんだ。
わたしは何処かで安心する。
人間という存在を嫌うわたしは、何処かで人を嫌う事をやめたかったのかもしれない。
心が読めるわたしに、対等になれる人がいるなんて思えなかったけど。
きっと……きっとあの人たちなら。
物心付いた頃から聞こえる人の醜い声に飽き飽きしていた。
この学校なら、その飽きも解消してくれる。
熱い頬に触れる。
殴られるのも初めての経験。
頬が熱くて痛いのに、ドキドキする。
しかし、そこで妹の方の怒りの表情を思い出した。
わたしは、少し顔を曇らせる。
ちょっとやり過ぎだったかもしれない……。
怒られる、という経験がほぼ無いわたしとしては、悪い気がしてしまう……。
……それにしても。
あのオネーサンは可愛いかったな。
オネーサンの心の声は、へーじさんの事ばかりだった。
恋する乙女というのは凄いらしい。
私は、一人、クスクスと小さく笑った。
もっともっと遊びたいなー。
もっともっと、わたしを楽しませてよ。
もっともっともっともっともっと…………。
ウフ。
ウフフフフ。
町を歩いていると。
一人の男性が私の顔を覗きこんだ。
良くあることだ、わたしの顔を良く見ようと覗きこんでくるのだ。
そういう男は大概ニヤけ面だ。
しかし、その男の顔はニヤけ面から直ぐに強張った顔へ変わった。
クスクス……わたしどんな顔してるんだろ?
その答えは、男の心から聞く事にした。
【………………魔女】
面白い発想をする男性ですね。
でも。
良い表現。
固まっている男にとびっきりの笑顔を見せる。
「オニーサン♪ その通りです♪」
青ざめていく男を無視して先を歩く。
零れる笑みは、止まらない。
また明日。お楽しみはまた明日。
今度はもっと遊びましょうね、へーじさん♪ オネーサン♪
献血があったので興味本位でやってみた時の話し。
私「いっぱい取って下さい! 世界の人の為に!!」( ・`ω・)-○←(腕を出してる)
友人「日本赤十字だから日本内だけどな」(ノω`)プププ
困り顔なおねーさんと談笑しながらも色々と検査。(献血って色々検査しなきゃ出来ないよーです、知りませんでした)
そんな時、とんでもない事が起こりました……。
おねーさん「……O型ですよね?」
私「はい!18年間O型です!!」( ・`ω・)
「アナタ……」
深刻な面持ちのオネーサンに心配になってくる私((((;´・ω・`)))ガクガクブルブル
「A型ですよ?」
私「……は?」
オネーサン「いえ、あなたA型です」
私「っはァ!?Σ(゜ロ゜;)」
なんと18年間信じていた血液型はOでは無くAだったのです。
工工工工エエエエエエエエェェェェェェェェ Σ(゜Д゜ノ)ノェェ,,
こんな事ってあるんだァ……自分で大雑把ーwとか言ってたので何やら複雑な気分……orz
親に確認をすると。
親「えーwマジでーw知らんかったーw」
私「ちょ……アンタの大切なお子さんだよ! そういう所ちゃんとしようよ!」
親の適当っぷりに凹んでしまった私でした。。。(T_T)
みなさんも気をつけましょう。。。(無いと思うけど)