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事務室の美女せんせーたち!

作者: 詞書 廃羅

「笹谷木先生、今日提出の月例の予定表ですが、不備があったので直しておきました」


「はい…」


目の前で無表情だが私を叱っているのが小松先生だ。妙齢の美女で怒ると怖い


…が


「しかし、ミスが減ってきましたね。これからもこの調子で不備を無くしていきましょう」


そういって小さく笑みを浮かべる小松先生。しゅき…


…百合ではない


「お?俺にはそんな風に言わないじゃない。ずるいわぁ」


「茶化さないでください佐藤先生。あと、残業です」


「うっ。」


女の子と裏紙で折り紙をしているのが佐藤先生だ。大変教育にいい?(悪い)オネェ口調の先生だ


「わぁ、すごい小さい鶴!すごーい!」


「詩友梨ちゃんも、やってみる?」


「やるやる!教えて!」


「それなら教えるわね!最初は試しに3センチ角から練習するわよ!」


佐藤先生は手先が器用だ。先生のPCの上には嘴が繋がった4羽の鶴が飾ってある。正直どうやって作ったのか見当がつかない。先生曰く、「最初から繋がった紙で作るのよー」とのこと。訳がわからない


「きっちり正確に、それでいて適度に妥協するのがコツよ!」


「だきょうってなーにー?」


「手抜きよ!」


「正確なのに手を抜くのー??」


詩友梨ちゃんが混乱している。


「こら、佐藤先生、意地悪はやめなさい」


「意地悪じゃないのよー?ほら、この鶴良く見てちょうだい」


そういって嘴が繋がった4羽の鶴を指した


「歪んでるでしょ?」


良く見ると嘴がよれていたり、折った羽根に隙間が出来ていたり、一匹はパタパタ鶴になっている


しかし裏紙で折られたこの鶴のいびつさはこれはこれでかわいい気もするが?


「俺のお茶目心と、手抜きが個性になってるのよ?ただの手抜きじゃないのよ」


「佐藤せんせー、手伝って!」


「あらあら、ここまで折れたのね?やるじゃない。次はこう折るのよ?」


佐藤先生の長めの指が、折り目を着けていく。それに沿って詩友梨ちゃんが鶴を折っていく


「できたー!すごーい!」


ちょっといびつな、けれど詩友梨ちゃんがたくさん集中して作った小さな鶴ができた。やはりこのいびつさも鶴の個性だな


「この鶴もって帰る!またねせんせー!」


「バイバイ!」


ところで…うまくはぐらかされた気もするが気のせいだろうか?


「いいえ、私もです」


ですよね、小松先生

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