三十二話 お礼と思いもよらない出会い?
か、けました。
誤字脱字すみません。
「何故この姿で一緒に寝たら駄目なんだ?」
そう朝食を食べながら私がさっき寝起きでダメージ?をおった耳を押さえる。
「だ!だって!今まで尻尾だったから!」
そう、昨日久しぶりの寝心地の良いベットに誘われて眠った。
だけど目を覚ますと私は雪灰にがっちり抱きしめられていて。
不意の事でつい大声で叫んでしまって。
「ただ寝てたんだぞ?尻尾もこの姿も変わらないだろう」
どちらも雪灰自身であるのは変わらない。
言ってることは理解できるけど、やっぱり違う。
誰かと一緒に眠るなんて事小さな時の両親や翔とくらい。
大きくなってからは一人で眠るのが当たり前だったし。
「ご、ごめん」
「いい、舞奈が嫌なら、尻尾で良いだろう?」
今まで通りに尻尾でと安易にいっているのだけど。
実際シャロの用意してくれたベットはとてもふかふかで、葉っぱの香り?
心地良いのだ。
ドラゴンの尻尾とどっちがいいかなんて比べるまでも無く。
今まではそれしか無かったから。
だけど人は良いものの方に直ぐに甘えてしまう。
私がファンタジー好きな誰かさんとは違う。
男のロマン?私女だもの、健康一番よ!
「や、ベットで寝る」
「う!な、何でだ!」
「心地良いもの?」
「当たり前です、今まで神様を姉さんの尻尾で寝かせていたなんて!」
あり得ませんと私達に反省を促す。
「シャロも有難う、すっごくぐっすり眠れたよ」
「それは何よりです」
しかし心界に行けば私用の部屋などが用意されている。
そう言うシャロの申し出だけど私は行かないと言う。
「心配しなくても一月後?の約束の日には行くから」
「そうですか」
「そうだ、雪灰?」
「何だ?」
「今日もあそこ行くんだよね?」
「は?」
「舞奈さん?」
「本当に、私に道を空けてくれるのね?」
私達は今歩いて世界樹に向かっている。
勿論私の周りにはシャロがあの時みたいに精霊を付けてくれている。
「私が運んでやるのに?」
「いいの、少しでも体力付けたいし、それに酔うから」
未だに私はドラゴン酔いが治らない。
最初の頃よりは安定しているものの、苦手なのは変わらない。
そしてシャロの風も自分の意思で操る訳じゃ無いから此方も若干酔う。
私の意思で操れないかときいたのだけど。
「無理ですね?私達CHIMERAには生まれたときからある程度原種の血が混じります、その血で精霊と契約をつなげるんですが」
私のような純粋な人は精霊と繋がるパスが無いらしく精霊を操れないそうだ。
だからこそ人は心界の中で光りを操る。
「もしも人が精霊と契約したら?」
「下手すれば死にます、死ななくてもある程度精霊の力で姿に影響を及ぼします」
そうすると純粋な人では無くなり心界の加護を薄れさせる。
それはもう人では無い。
この世界では神の資格を自ら放棄する行為である。
「私が風と契約出来ればな」
「させないぞ「させません」
と二人同時に止められる始末。
「わ、解ってる、だからこうして少しでも体力作りよ」
この世界にきて発作は無くても役立たずなのは変わらないし。
少しでも体力作るのは悪くない。
「舞奈が体力作ってもそれなりだろう?人は弱い」
「う」
「私達が守りますから!」
二人は私を気遣ってくれるのは痛いほど解る。
だけど私が望んでいるのはーーー。
『人の子よ』
そう私達に響く声。
それは目の前に見える世界樹から聞こえてくる。
「誰?」
私が首をかしげると私の周りを光達が包み込んでいく。
その光は私この世界に連れてきた光達に似ている。
「舞奈!」
雪灰が必死に私を掴む。
その手を私はあの時の翔にしたように振り解くのでは無く握り返す。
「雪灰!」
意識が持って行かれる、だけど、離さない、離さないで。
『目覚めなさい、人の子よ』
その声に私を包んでいた光達が晴れるとそこは不思議な場所だった。
根っこ?に囲まれた少し広めの空洞。
だけど不思議と暗くない。
『全く、CHIMERAまでお連れになるとは』
「は!雪灰!」
「っつーーーー」
魘されながらも私の手を必死に握ったままの雪灰が光りに包まれて眠っていた。
「雪灰?」
『人の子だけをお呼びしたたはずですが、起こさない方が得策ですよ』
此処は許可無きモノが入れば排除される。
今は光達がそれを阻止していると言う。
私はそっと手を離して立ち上がり声の主に向き直る。
「何故?貴女は誰なの、此処は?」
姿が見えない?と言うより周りと違う光が鼓動を刻んでいる。
『失礼しました、私はーーー世界樹の精霊です』
光達が集まるとそこには緑の光に包まれた美しい女性がいた。
「世界樹の精霊?だけどあの光は?」
『私は全ての命を糧に生きる精霊、貴女を召喚した心界の光も元は私をアレンジ?したものです」
「そ!そうなの!」
『はい、初代巫女が最初で最後の使い手でしたが』
その初代巫女も片道切符で一部しか送れなかったそうだ。
私が使うのは無理そうだ。
一部って?私は全身5体満足で帰れないと意味ないモノ。
「それで?なんで私を呼んだのですか?」
「いえ、お元気になったようなので光達が呼び寄せてしまったようです」
そう言うと小さな光が小さな妖精をかたどる。
「元気」「泣いてない」「良かった」
本当に嬉しそうに私の周りを飛ぶ。
「この子達が?」
『このもの達がそこのCHIMERAに我が身の一部を渡したのだ』
「キアのみ!そうだったんだ、有難う御座います」
此処に来たのもそのお礼を言うためでもあった。
木と言えど実に助けられたのだから。
『良いのです、貴女は死なせる訳にはいきません』
「それは神だからですか?」
『貴女は知っている筈ですーーあの子の願いです、失礼しますね』
「え!あの」
「大丈夫です、これで貴女が望んだ事が叶いますよ」
「え?それって?」
そう言う彼女が私の胸に手を触れさせる。
それと同時に流れ込んでくる暖かい流れ?
そして私の耳に体に感じる鼓動がーー。
私の呼吸と少しずれた鼓動。
今の私が何時も感じている鼓動。
翔の鼓動。
そしてこの世界に来たからこそ解る核、私自身の核の鼓動。
だけど彼女の流れで感じる小さな、だけど確かに感じる鼓動。
核は他人に移植されたとしても一時的で直ぐに元の持ち主に帰る。
『かなり複雑な封ですが、少しなら崩せるでしょうか?』
「へ?」
彼女が流す流れが知らない鼓動を振るわせる。
そうすると鼓動が少し大きくなる、いや、私から流れを通して離れていく。
「ーーーーー」
私から出てきたのは、半透明に透けている真っ黒な髪の女の子?
だけどサイズは私の手に乗るほど。
『余程深い眠りですね、いったい何時から彼女を眠らせて居るのです?』
「へ、あ、あの、この子は?」
『何を言っているのです?この子は===っつ!』
唐突に彼女が苦しみ始めると私達は不思議な場所から追い出された。
「ちょ!精霊さんって」
いつの間にか私はあの時と同じように世界樹の根元に雪灰と一緒に居た。
そして。
「ーーーむにゅ?」
そんな私をのぞき込んでくる真っ黒な瞳の小さな先程の小人。
「え、えっと」
「マイナ」
「え?」
私の顔に飛びついて頬擦り為てくる小さな女の子。
え、いったい何なの?
「何故貴女は彼女の中にいるのです?遙か昔に消えた貴女の一部でしょう?」
そう彼女が消えたその場に久しぶりに姿を現す彼女。
といっても寝に包まれ眠っているけれど。
悲しき子、そして大切な彼女。
本当に眠っているだけの彼女。
私は只見守るだけ、だけど久しぶりに彼女の鼓動を感じて少し関わり過ぎたみたい。
彼女の怒りを買って直ぐに離されてしまった。
「怒らなくてももう封を解かないわ、解いたら壊れてしまう、そうでしょう?」
そう語りかけても反応はしない。
だけどそうだといった気がした。
「ようやく、来てくれたのね、叶うと良いわね」
「ーーーーー」
そんな世界樹の精霊と眠り姫がまた眠った時私は必死だった。
『マイナ!マイナ!』
飛び回る小さな女の子に。
「舞奈!無事か!」
「舞奈さん!」
三人に詰め寄られ説明を求められていたから。
「ま、まって!私も訳解らないのよ!」
こうして私の周りに小さな女の子が加わった?
私から出てきたから?え?この子私なの?
お読み下さり有難う御座います。
ではまた。




