あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 35話 属性
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図女学院。
そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。
あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
ひいろがなんとなしに部室のドアを開けると、
「らっしゃっせーーッ!!」
景気のいいあさぎの接客で歓迎された。
「…………、なんのつもりだ?」
「おひとり様ごあんなーーいッ!!」
「お、おう……。」
声を張り上げながらエスコートされるままに、ひいろはいつものパイプ椅子に着席した。
「あさ
「ご注意はお決まりですかーー!?」
「…………、いつものあさぎで頼む。」
「了解。」
「そこは素直なんだな……。」
「お客様は神様だからね。」
「……バイトでもするのか?」
「するわけないじゃん。」
「じゃあさっきのはなんなんだ?」
「接客だけど。」
「確かに居酒屋とかあんな感じか……。」
「良いよね、『店員さん』って。」
「……それは店員さんになるのが良いって意味か?それとも
「「『店員さん』って属性が良い」」
「……ひいろも『わかってる』じゃん。」
「みどりさんは『店員さん』だからな。」
「あ〜、納得。」
「あさぎは…………『むらさき』の子か。」
「大正解っ。」
あさぎは両手の人差し指でビシッとひいろを指した。
「店員さんで盛り上がるのは良いが、お店に迷惑はかけるなよ……?」
「私のは『サービス』の範疇だよ。」
「予約したエッチな本のタイトルを略さず正確に読み上げさせるのが『サービス』……?」
「うん、『サービス』。もはやあいさつみたいなもん。」
「…………なんというか、すっかり『むらさき』の常連さんだな。」
「品揃えが違うからね♪」
『むらさき』はあさぎの家を挟んで池図女学院の反対側に位置するちょっと大きな本屋さんである。
「ひいろはまだ行ったことないの?」
「この前行ったよ。……あさぎの言う店員さんには会えなかったけどな。」
「え"……。まさかひいろ、『日本語がカタコトで注文すればエッチな本のタイトルを恥ずかしがりながらも略さず正確に読み上げてくれる同年代の店員さん』を指名したの……!?」
「するかアホ。」
「ふっ、チェリーめ。」
「ピンクの暖簾は潜ったぞ。」
「それでこそひいろ。」
「ワタシへの認識どうなってるんだよ……。」
「『年下にも敬語でお淑やかだけどたまに悪い子な一面がこんにちはする店主の一人娘』を指名する人。」
「大正解っ。」
ひいろは両手の人差し指でビシッとあさぎを指した。
「本、みどり先輩に見つかったりしないの?」
「ふっ。ワタシがそんなヘマをするわけがないだろう。」
「実は見つけてるし全部把握してるけど言わないだけ、説は?」
「……………………、ないないないない。」
「今の間、なに?」
「まあその……とにかくアレだ!『店員さん』は良いよなあ!?」
「それは同意。」
「あさぎはそういう本ももう買ったのか?」
「買うのは既定路線なんだ……。」
「逆に買ってないのか?」
「それはない。」
「『わかってる』じゃないか……。」
「何年ひいろの友達してるとお思いで?」
「四捨五入したらゼロだな。」
「確かに。」
「おやおやぁ?盛り上がってるねぇ。」
きはだ入室。
「今日はなんのお話してたのぉ?」
「友達歴は浅いよねって話。」
「あ、ああそうだな!」
「……『店員さん』って属性が良い。」
「「う"……。」」
「泳がせておいた方が面白そうだと思ってねぇ。タイミングバッチリでしょ〜?」
「初めから聞かれてたのか……。」
「きはだちゃんだったから良かったけど、教頭先生とかに聞かれたら奨励されちゃうよぉ?」
「そこは建前でも叱……いや奨励しそうだなあ牡丹さんなら。」
「おばさんに限ってそれはな…………、
「「『牡丹さん』……?」」
おばさん、改め教頭先生のフルネームは赤井牡丹である。
「……あ。」
「おい待てどう言うことだ何故あさぎがおばさんのことを馴れ馴れしく下の名前で
「いや、これは言葉のあやというかその
「ワタシだって呼んだことないのに羨ましいぞッ!!」
「…………、へ?」
「お怒りの方向が明々後日の方向で草ァ!」
「えっと…………、呼べば良いんじゃない?」
「ワタシには呼ばせてくれないんだ……ッ!くそっ!」
ひいろは膝をついた床を拳を突き立てた。
「頼めば呼ばせてくれそうだけどねぇ。」
「それが……他人行儀で寂しいからダメって言うんだ。」
「まあでも『おばさん』呼びは親戚の特権だし、そっちのが親密じゃない?」
教頭先生はひいろの祖母の妹である。
「ワタシの方が親密なのは言うまでもないが……、
((言うまでもないんだ……。))
「なんか、こう……良いじゃないかっ!?世代も違う赤の他人が特別な絆で繋がっているというか……、その……!『不良生徒と恩師』みたいでッ!!」
「あさぎちゃん、不良認定だ。おめでとぉ。」
「結局属性の話になったかあ……。」
あーかい部!(4)
ひいろ:投稿完了だ!
白ちゃん:お疲れ様♪
あさぎ:自重した?
ひいろ:した
白ちゃん:なんの話してたのよ……
きはだ:Yな話
白ちゃん:わい?
ひいろ:あさぎと属性について話したんだ
あさぎ:やはり持つべきものは友だね
白ちゃん:まっったくわからん
白ちゃん:おいこら思春期の皮被った変態ども
あさぎ:中までたっぷり思春期ですけど
ひいろ:濃密に思春期だよな
きはだ:最後まで草たっぷり
白ちゃん:顧問に突っ込みを押し付けるな
きはだ:え〜やだやだやだやだきはだちゃんは蚊帳の外でいたいんだい!
あさぎ:嫌がってるのに無理やりってのはちょっと……
白ちゃん:これ私が悪いのか?
あさぎ:いや、悪いというかグッとこないです
ひいろ:ワタシは純愛派だ
あさぎ:私のは店員さんとの合意というか信頼関係というか向こうが善意で付き合ってくれてるってのが前提なので
きはだ:さあさあ存分に突っ込んでやってくだせえ顧問様!
白ちゃん:こりゃ放棄したくもなるわ……
あさぎ:そこは、本屋はそう言うお店じゃありませんっ!とか
ひいろ:彼女さんいるのにエッチな本買い漁るなー!とか
きはだ:自覚ありでやってるのタチ悪すぎで草ァ!
ひいろ:やっぱりきはだのは切れ味が違うな
あさぎ:ご覧ください!筋張ったお肉も……この通り!
白ちゃん:通販の回し者混ざってるぞ
白ちゃん:っていうかこの辺に大きな本屋さんなんてあったのね
ひいろ:まったくだ
あさぎ:いつもお世話になってます……
白ちゃん:あさぎちゃんが言うと意味変わるのよ
ひいろ:いつかあさぎのイチオシ店員にも会ってみたいものだな
あさぎ:お?浮気か?浮気か?
ひいろ:ワタシはみどりさん一筋だ
きはだ:[画像を送信しました]
白ちゃん:なぜ鶏肉
ひいろ:一口サイズ……唐揚げか?
きはだ:ご覧ください!硬ぁい筋も……ご覧の通り!
あさぎ:ちょっwタイミングwwwきはだ確信犯でしょwww
白ちゃん:へ?
きはだ:あちゃ〜、これじゃあ浮気の暗示みたいだぁ
白ちゃん:一筋……筋が切れたお肉……なるほど
ひいろ:とにかくむらさきの店員さんが気になっているのは興味本位だ!遊びや戯れの類だからな!
きはだ:誠実なのに言ってること不埒すぎて草ァ!
白ちゃん:あさぎちゃんいつの間に教頭先生と仲良くなったの?
あさぎ:乗り越えるべきひいろの当て馬として色々叩き込まれてます
ひいろ:なんだか悪いな……
あさぎ:バトル漫画のライバルキャラみたいなポジションだから結構気に入ってる
きはだ:前にマッサージとか教えられてたねぇ
あさぎ:部室にGと2人きりで閉じ込められてGの手掴みする羽目になったの一生忘れない
きはだ:ほんとにバトル漫画のライバルキャラみたいな修行してて草ァ!
白ちゃん:檻の中で熊や虎と戦う描写とかあったわね……
あさぎ:世代バレちゃいますよ
白ちゃん:うるせえ私は20代だ
ひいろ:そんな過酷な修行をしていたとは……
きはだ:の割には慕っているんだねぇ?
白ちゃん:牡丹さん呼びだものね
あさぎ:クソババアはダメって言われたので
白ちゃん:名前にルビふってクソババアって読ませるやつね
きはだ:世代バレちゃうよぉ〜?
白ちゃん:20代
ひいろ:でもそういう使い方する時は決まって最高に信頼されてるんだよな
白ちゃん:そうそう!そうなのよぉ〜♪いつか私もそんな風に慕われてみたいわね
ひいろ:クソババア世代バレるぞ……?
きはだ:クソババア墓穴〜
あさぎ:クソババア先生って呼びますね
白ちゃん:『いつか』ね
きはだ:爆速クソババアで草ァ!
白ちゃん:20代じゃボケ
ひいろ:『ターボばばあ』とかいたよな
あさぎ:車と並走するヤツだっけ?
白ちゃん:誰が妖怪じゃ




