表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ハーレム

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

愛される側は気分がいい。

でもその他は最悪。

それこそがハーレムだと思います。

ハーメムと聞いて最初に浮かんだのは、玉座に座った一人を、下々の者が手を伸ばしてその求める様だった。けれども玉座に座る人間は、ただ穏やか顔で脚を組むだけ。下々の者なんか興味もないし、目を向ける筋合いさえない。そんな虚しい絵が頭に浮かんだ。


彼女の趣味は絵を描く事だった。気に入られた唯一の作品は、額縁に入れて部屋に飾られる。今回も更新が行われた様で、真新しいものが縁の中に収まっていた。

中々にか不気味な現代絵画だった。数多の人々が真下から手を伸ばす。押し上げられた先には玉座があって、玉座の上には一人の王と女王が鎮座していた。何方も穏やかな顔をしているが、下々の者に目を向ける事は無い。その微笑みが渇望する者に届けられる事は無い。

「これは?」

「ハーレム と聞いて連想した絵」

彼女は紅茶を用意しながらそんな事を呟いた。対面に座った目は灰色だった。

「ハーレム ってさ、どれだけ周りの者がその人を思っても、その主の愛を独占出来ないじゃない? そう思ったらこの絵になった」

一人の男に数多の女、一人の女に数多の男。須らく愛する事は基本的に難しい。だから泥沼と化ける。大奥なんかがいい例で。跡取りを産む為に他の女を殺す様に。

沈黙する俺を余所に彼女はただ静かに呟く。

「自らの全てをあげても後悔しない。でも、主は私達を見て下さらない。独占出来ない。だから私、ハーレムって嫌い」

報われない思いは果たして何処へ向かうのだろう。でも行き着く先は信徒ではなく、暴徒だろう。


オマケ 神様に似てる

ハーレムの主というのは神様に似てる。崇拝する下々を余所に、満たされるのは主ただ一人。その他無数はただ苦しみのみ。

「だから私、ハーレムって嫌い」

曲を聞いていたら浮かんだ話。

とある特定の誰かを渇望する曲なので、そこから浮かんだ話。


ハーレムって、愛される側、つまり一人の男女は最高に気分が良いんです。

それは人気ジャンルとして確立している事からもお分かり。

でも脇役は? 愛する側は? と思って出来た話。

愛した者の全てを得ることは出来ないし、募った思いはやっぱりとても苦しいと思います。


最後の気に入っている部分。

信徒ではなく、暴徒だろう。

信徒が暴徒に成り果てるのは、カルト宗教からもお分かり。

だから狂信、妄信って怖いんですよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ