先輩って転職できないんですかwww⑤
「転職!?なんで俺がするんだよ!」
先輩Dは、結構驚いた。
「あ~~、だって、お前が抜けるしさ。先輩AとCとかはお子さんの都合とか言って、仕事に制限あるんだよ。俺までこの職場から抜けたらどうするんだよ」
「そりゃあ、すんません」
先輩AとCが、お子さんの都合を優先できる理由には、職場にたまたま、都合の良い先輩Dがいるからである。後輩が抜けてもなんとかなるだろって言えるのは、先輩Dがいるからだ。
仕事ができる奴、多すぎるだろって思う。
「まぁ~、なんて言うか。俺は歳がもうすぐ40だし。結婚なんかしねぇけどよ」
彼女とかできませんでしたよ。はいはい、悪かったねぇ。もう若くないですよって、ぷんぷん中。
「4つぐらい仕事してたかな?辞めてここ来て……まぁ、最初は大変だったけど、今は大分改善されたかな」
「ええ?そうなんですか?」
「いや、お前が抜けるから俺の仕事が増えてるけどな」
先輩Dも仕事を色々していた。後輩を止めないのも、若さがあったし、自分もそーしたっていう理由。どこに行ったって平気で仕事ができるだろっていう、送り出せる自信がある。
止めてやりたくねぇーんだよ。
「そうだな。人間関係と仕事内容かな?」
「先輩Bも似た事言ってましたね」
「あーいうのが最悪なのは、ホントにキツイ。俺、給与に釣られて行ったところが、そーいうのだったからよ。速攻で辞めたよ。ウンザリ」
仕事は色々あるし、ここの仕事だってホントに嫌なことばっかりだったが、改善はされてきた。
似たような事になるからか、仕事内容について、先輩Dが言ってくれた
「好きで残業はしたくねぇけど。稼ぎたい時は、稼げるし。……独身なんて、家帰ったら、ゲームや酒とかしてるからな。金くれるなら多少の残業は良いんだよ。……くれねぇとこだってあったんだから」
「やっぱり、あったんですか」
「それと独身だから、仕事が安定してるのが良いな。既婚者も同じか?俺はこーいう中じゃ年上だけど、……俺よりも年がいってる、50代・60代が働いてるだろ?俺だって、そのくらいまで働けるはずだ。働きたくはねぇけど、働かなきゃ生きていけない。クビにしろって言われる事もねぇーだろうしな。若いのがやりたがらないんだからよ」
「……俺に言ってるんですか」