先輩って転職できないんですかwww②
「俺に転職?」
「はい」
後輩に選ばれた先輩Aは、転職について話された。
「無理に決まってんだろ。俺には家族いるんだよ。可愛いガキ3人、美人な嫁がいるんだよ」
歳が近いのにこーいう方もいらっしゃる。いやー、すげぇな。もう3人目ですか……。
「転職するなんて、嫁に言ったら殴られるっつーの。お互い仕事してるし」
「でも、この仕事辛くないですか?」
「あ~、給与はちょっとなぁ」
5人を養うには、正直、物足りない給与。
ただ、先輩Aはここに勤める理由として、
「ガキの事を考えてくれるからな。家族になんかあれば、確実に休ませてくれるところって、実際にそうならないと判んねぇよ。一緒に働いてたから分かるだろ。俺、土日はなるたけ、仕事にしてくれって頼んでたろ?(平日は嫁が仕事してるから)」
お子さん達が目を離すには難しい年頃なのだ。平日は嫁が働いている都合上、なるべく、平日に休みをとって家族の面倒をしている先輩A。こーいう勤務は、仕事選びでも重要な要素である。
転職は個人の問題だって言えるのは、
「独身のお前だから気兼ねなくできるんだよ。ホントに」
「……そっすね」
給与は物足りないというが、その給与に見合う会社って早々見つからない。
言わないけれど、家からもそう遠くはないし、先輩Aは腕前も良いから定時上がりもできる。こーいう条件を確実にするには、会社内でも信頼される立場と実績がないと中々できない。転職をすれば、新人扱いだ。
「既婚者に転職を勧めるのは、あんまり効果ねぇぞ。よっぽどがない限りしないだろ?あるいは、不安定な職に就いているとか……男より女に訊いた方が良いんじゃね?」