【私が登場する作品は?】クイズ!!
カエデ
「さっそく始まりましたあ! 【私が登場する作品は? 】クイズです!! ドンドン♪ パフパフ♪♪♪ 」
シオン
「………は? 」
カエデ
「ルールはいたって簡単♪ 私が、とある作品の、とある人物目線の一部の情報を伝え、解らなそうだと思ったら、また一部の情報を出します。貴女は、なんの作品なのかを予想しながら、答えるだけ。二次創作は、著作権等から、童話や昔話限定! では、さっそくいきましょう!!!! 」
シオン
「いや、待って! 話、全然ついてけてないんですケド」
カエデ
「私は妻と、上手くやれてません」
シオン
「まだやるって言ってないのにィ! ……はあぁ…解んない、ヒント」
カエデ
「えー…ちゃんと考えてよぉ! 此処で解る人、結構いるよぉ? 」
シオン
「いや。メロドラとか、レディコミのキャッチコピーでありそうな感じだけど、妻と上手くいってないみたいな話、童話とか昔話にあったぁ? 」
カエデ
「言ったな? じゃあ、次のヒントで解らなかったら、シオンは馬鹿だった、って言われてもおかしくないぐらいに、答えがわかるヒントを出すから! 」
シオン
「へえ、へえ」
カエデ
「ムウッ! ……私の妻は、ある時を境に、帰ってこなくなりました」
シオン
「えっ? ホラー系? ってか、何処がわかるヒントだよ。全っ然、わかんないんだけど…」
カエデ
「因みに、シオンが現在、思い浮かぶ作品は?」
シオン
「いや…だから……妻って事は、結婚してる男女が出てくる、って事だよね? 雪女は、ある時を境に帰ってこなくなったはあるケド、過去のある秘密を打ち明けるまでは、上手くいってたって内容だった気がするから違うし…」
カエデ
「! 雪女かぁ。今度、何処かで問題に出そう」
シオン
「…うん。私以外の誰かにしなね? 私、ネタバレ喰らったから」
カエデ
「えぇ!? イイじゃん、別にぃ! ってか、今のカエデの発想力の無さから、問題に出しても大丈夫だって判ったので、どっかで出しまぁーーす!! 」
シオン
「………」
カエデ
「ってかシオンさぁ、本当に解らない? 」
シオン
「わかんない。ヒント」
カエデ
「………直ぐ、ヒントって…。お母さん、そんな子に育てた覚えはないわよっ! 」
シオン
「アンタは私の親じゃないし、育てられた記憶も御座いません。いいからヒントをくださぁーい」
カエデ
「むうぅっ! ……私は、スズメを家に連れ帰りました」
シオン
「解った! 【したきりスズメ】だ!! 」
カエデ
「漸く解ったか」
シオン
「雀でね。ってか待て! その話のお爺さんとお婆さん、結婚してた? 」
カエデ
「してるでしょ? 一緒に暮らしてるんだし」
シオン
「いや、でもさぁ……」
カエデ
「まぁ、そーゆうのいちいち考えたらキリがないので次いきまぁーーす! 」
シオン
「オイっ! 私、まだやるとはーー」
カエデ
「私は、優しい女性に育てられました」
シオン
「うんうん、全っ然わかんない。ヒント」
カエデ
「……私は、何者かに連れ去られ、女性とは離れ離れになりました」
シオン
「連れ去られるの!? あー……ヒント」
カエデ
「私は、色々あって、王子様と結婚します」
シオン
「王子様!?! …という事は、タイトルに【姫】が付くのかしら? 」
カエデ
「さあ? 如何でしょう」
シオン
「付くのね? ………! その話、ネズミのお婆さん、出ない? 」
カエデ
「!! …出ます」
シオン
「【おやゆびひめ】でしょ? 」
カエデ
「正解!! じゃあ、次ね」
シオン
「おい待て! もう私はやらーー」
カエデ
「私には、姉がいます」
シオン
「姉? 昔話系で、姉が出る作品は……ヒント」
カエデ
「私達姉妹は、実家に帰るかどうか、選択を迫られました」
シオン
「実家に帰る事が絶対!! みたいな雰囲気の用事でもあったって事かしら? だとすると……解った! 【スズメとキツツキ】でしょ! 」
カエデ
「おっ♡ ヒント二つで解る様になったとは……なんだかんだ、シオンもノリノリだねぇ? 」
シオン
「いや、違うから。ってか、もうやらない」
カエデ
「拗ねないでよぉ? 次がラストだから。……私は、女神に会いました」
シオン
「誰が拗ねてるってェ?!! ……えっ…!? ってかそれ、めちゃくちゃ答え言ってない? ラスト問題、適当過ぎないイイイイィ!?!! 」
カエデ
「ほお? そんな事言うなら、お答えは? 」
シオン
「【きんのオノぎんのオノ】でしょ? 」
カエデ
「! …正解」
シオン
「…ったく。急にクイズなんてーー」
カエデ
「では、最後の最後! 」
シオン
「!?」
カエデ
「私は、貴女に伝えたい事があります。それは、先程のクイズの答えから導き出せます。なんでしょう? 」
シオン
「伝えたい事? 」
カエデ
「ヒントは、答えの順番通りに並べてね♡ じゃあ! 」
シオン
「えっ? ちょっ…! ………なにアイツ?ってか、順番通りに…って、」
シオンは、順番通りに答えを思い返した。
最初の問題の答えは、【したきりスズメ】…次が、【おやゆびひめ】…その次が、【スズメとキツツキ】…最後が【きんのオノぎんのオノ】と。
ーー其処から導き出せる? …ん? 順番通りじゃなきゃ駄目って事??
という事は、この順番でなくては、単語が出来ないという事だと考えた。其処で、持っていたメモ帳とペンを取り出し、先程の回答を順番に並べて文字にする。
「成る程。いや、でも……」
何故、それを口頭せずに、回りくどいクイズなんかを出したのか気になった。
「まぁ、確かにね。目玉焼きでなに掛けるか揉めるっていうから、直接聞くのを避けたいのは解らなくもないケドさぁ……そんなに、ソースが気になった? 」
言って、自分の目の前に置かれた、あと一口で完食するだろう目玉焼き…だった、ほぼ原形を留めてない白身を見つめ、シオンは溜息を吐いた。
一方その頃、シオンを一人残して、店を後にしたカエデはというと、ーー真っ赤な顔で、自分のした行動に、今更ながら後悔して、目的もなく歩いていた。
「どっ…如何しよう…。明日からシオンと、まともに顔、合わせられないよ…っ」
偶々、同性を…ましてや親友を好きになってしまった。
想いは伝えずに、自分の中だけで気持ちに蓋をするつもりだった恋心はどんどん膨れ上がり、いずれ暴走するのではないか?という不安に襲われた為、バレるかバレないかの、ギリギリのクイズを出して、気持ちを落ち着かせようと試みたのだ。
「あうぅ……やっぱり、さっきのは冗談だって…駄目ぇ!そんな事したら、益々………ううぅっ…」
しかしカエデの悩みは杞憂で、【シオ(ン)スキ】と気付かれてないと知るのは、その数時間後に、「アンタは目玉焼き、塩派なんだね?」という、シオンから送られてきたメールの内容だった。
それに嬉しい反面、気付けよ馬鹿!と愚痴ったのは、内緒だ。
了
後書き
この回答にする為に、初めて【スズメとキツツキ】という作品を知り、内容を見たのですが……
改めて、昔話や童話は教訓が多いなぁと思いました。
知らない作品も多いのですが、、
私は、【雪女】と【鶴の恩返し】と【笠地蔵】が好きです
笠地蔵はみんなが幸せになる心温まる話だし、鶴の恩返しは鶴の健気さに胸キュンだし、雪女はある秘密を打ち明けるまでは純愛だった気がするので……
何処かで読み直したり、確認したいなぁ(〃ω〃)❤️❤️❤️
因みに、【シオ(ン)スキ】になるのは、タイトルの頭文字を取って、順番に…です。
分かり辛くてすみません!!!!