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ラブコメの神様ですが、一部女子に好かれすぎて困っています。  作者: 猫まんま
一章:永久凍土も時には溶ける!…………よね?
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偵察任務、開始します!

 

「やべぇ、少し遅れた……」


 時計を見ると後五分ほどで待ち合わせの時間だが、まだ俺は電車モノレールに乗っていた。

 遅刻することはないと思うが、多分ギリギリになってしまうだろう。

 乗る電車に一本遅れた理由は簡単、外国人に道を教えていたからだ。

 幸い、通りすがりの英語ペラペラな男性が助けてくれたおかげでこの電車に乗れたが、もしあのままなら、俺は確実に遅刻していた。

 やっぱ英語力は必要だな……。うん、しみじみと思う。


「ほっ、よっ」


 階段を三段飛ばしで降りて、俺は改札に向かう、

 普段ならこの駅を使うのは、南高校と俺たちの高校に通う生徒くらいなもんだが、今日はさすがにいろんな人がいるな。

 時間帯も、文化祭始まって一時間経たないくらいだから、人混みもそれなりだった。

 そんな中で三段飛ばししたのか!とか言わないでくれよ? あの駅で乗ってくる人がいないことを知っている俺は、車両から真っ先に降りて単独で階段をかけ降りたんだ。


「えっと…………あ、いたいた」


 慣れてない場所に来て動きが鈍い人たちのせいで、小さな人混みができていたが、その中でも雪浜さんの居場所はすぐに分かった。

 なんていうか、オーラみたいなものがあるのだ。選ばれし人物が持つ、特別なオーラ。

 人の視線がどこに向けられているかを調べれば、超絶美少女の雪浜さんはすぐに見つかる。

 時計を確認すると、待ち合わせの時間まで後二分、うん、ギリギリだな。


「ごめん雪浜さん! 待たせたでしょ!」

「いいえ大丈夫よ、私は一本前のモノレールで来ていたから、そんなに待ってないわ」

「そう、それなら良かった。えっと…………」


 改めて雪浜さんを見ると、雪浜さんは当然だけど私服だった。

 ゆったりとしたシャツの上に、ジャケットを羽織っている。スカートはロングスカートだった。混み合う文化祭でも動きやすいようにしているが、オシャレな服装だった。

 髪もいつものストレートではなく、少しだけウェーブをかけていた。それでも、雪浜さんらしさは全く消えてないのだから本当にすごい。

 ほんと、こうして二人で立っているだけで、周囲から嫉妬の視線が向けられてくるのに、そんなことが気にならないくらい引き込まれてしまう。

 俺の服もオリガミちゃんが選んでくれたのだが、釣り合っていないような気がする。

 ……というかよくよく考えてみれば、オリガミちゃんのファッションセンスって不安しか感じないな……。


「えっと…………お綺麗、ですね」

「どうして敬語なのかしら……? これはあれよ、梨沙に着せられたの。あの子、いつのまにかこんなものを買っていたのよ?」

「じゃあ、いつもは違う格好なんですか?」

「当たり前じゃない。そもそも、私はあまり家から出ないし、出ても制服の場合が多いわ。……そんなことより敬語やめないかしら?」

「あ、ごめん、気が動転してて……」


 思えば、こうして女の子が本気のオシャレ(本気を出したのは梨沙だが)をしてきたのは、俺の人生の中でも初めてだ。

 翔馬が言ってたのってこれか……。確かに、女性経験ゼロなのはまずいかも知れない。

 ……ま、と言っても相手はいないし、彼女を作る気もあまりないんだけど。

 と、待ち合わせ場所でいつまで話すんだ俺は。


「えっと……それじゃ、偵察に行こうか」

「ええ、三鷹さんのためにもね」

「そういや今思い出したけど、昨日、マジの目で頑張ってねって言われたのは、そういうことだったのか……」

「ふふ、あの人なら良いそうね」


 三鷹沙織(さおり)、我がクラスの文化祭実行委員にして、文化祭実行委員長だ。ちなみに好感度は61と結構高い。


 いや、今はそんなことより雪浜さんの好感度だが…………


 個体名:雪浜彩乃

 性別:女

 年齢:十六

 好感度:35


 やっぱり低かった。


なおちょっとだけ上がってる模様。

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