幼女様の『いちゃいちゃたいむ』
個人的にカタカナを平仮名で書くのは、可愛らしいけど読みにくいかな?と思ってます。
……それだけです。特に意味はありません。
「吾輩とご主人は、兄妹という設定じゃ」
俺の隣に座ったオリガミちゃんは、緊張した顔で設定の説明を始めた。
「だからさっき、兄上って言ってたのか」
「ま、まあそうじゃな。それでなのだが……吾輩は、今からご主人に耳かきをしようと思う」
「耳かき?」
なんでまた耳かき?
「耳かきをするには、まず膝枕をしなければならぬ。一度、ご主人には膝枕をしてみたかったのじゃ。…………駄目か?」
「うぐっ……。だ、駄目なんてことは、ないけど……」
オリガミちゃんの可愛さに負けて、キッパリ拒否できなかった…………。
心配だ……。というか怖い。
ちょっとオリガミちゃんが手を滑らせたら、俺の可愛い鼓膜ちゃんが死ぬことになる。
「あ、安心せい。吾輩は日頃から一人で練習しておる。間違っても怪我はさせん」
「な、なら良いけど……」
いや、毎日練習してたってとこは気になるけどね?
まあ、わざわざ指摘する必要もないだろう。
俺はソファの上で横になり、頭をオリガミちゃんの膝に乗せる。
肩車した時散々理解させられたが、やっぱりオリガミちゃんの太腿は柔らかくていい匂いがした。
「ん……やはり、ご主人の身体は大きいな。少し重いぞ」
「オリガミちゃんが小さいだけだと思うけどね。どうする? 苦しいならやめるけど」
「い、いや構わんぞ! ご主人はりらっくすして吾輩に頭を預けてくれ。むしろ、この重みがいいのじゃ。触れ合っているのだと、心の底から感じる……」
オリガミちゃんがそう言うのなら、大丈夫か。
髪を細い指を通して梳かれる心地良さに身を任せ、俺は横を向いて目を閉じる。
「う、うむ。では……耳かき、して行くぞ? まずは右耳じゃな」
「っ…………」
耳のすぐ近くを、異物が触れてくる違和感。
だがそれも、耳の入り口を優しく撫でるようにして擦られているうちに、徐々に心地よさに変わっていった。
「どうじゃご主人? 吾輩の耳かきは。…………気持ち良いかの?」
「うん……。予想以上に上手いよ」
「ふふ、そうかそうか。練習の甲斐があったというものじゃな」
クックと嬉しそうに笑い、オリガミちゃんは耳かき棒を耳の入り口から、本格的に中に入れてきた。
一瞬、緊張に身体が強張るが、やはりそれも、オリガミちゃんが耳垢を取ろうと耳を擦る快感に、いとも簡単にほぐされてしまった。
「ご主人……少しだけ汚いぞ。これでは、耳を舐めることもできんではないか」
「汚くて悪かったな…………え? 今なんて言った? 耳舐めとか聞こえてきたんだけど……」
「知らぬのか? 文字通り、耳を舐めることじゃ。好みは分かれると思うが……ご主人はそういうもの、苦手なのか?」
苦手ってわけじゃないけど……。
やっぱり汚いように感じてしまうし、何が良いのか、されたこともないから分からないしな……。
オリガミちゃんがしたいのなら、俺も付き合っても良いって感じだ。別に自分からしてもらいたいとか、そういう欲求はない。
…………まあ、これからはちゃんと耳にも気をつけることにするけどさ。
♦︎オリガミ視点♦︎
むふふ……ご主人に膝枕をして耳かきなどと、吾輩の夢が一度に二つも叶うとは、まさに今日はらっきーでーとかいうやつじゃな!
吾輩が真の狙いを妹という設定で隠していることに、吾輩のご主人は気付いておらん。
ご主人はまだ、吾輩が勝負のためにこうして耳かきをしていると思っておる…………思っておるよな? うむ、お、思っておる。
……なんか吾輩が口を滑らせた気もするが、気づかれていたら恥ずかしすぎるので考えないことにするのじゃ!
「よ、よし、大きいのが取れたぞ!」
さしあたってはご主人の耳じゃな!
ご主人の耳は、決して綺麗ではないが特段汚いというわけでもない。…………耳舐めは、また別の話じゃが。
い、いいいいや!? 別に吾輩がしたいとかそういうわけじゃないぞ!? わ、吾輩がそのように邪なことを考えると思うか!?
……一体吾輩は誰に向かって言い訳をしているのか知らんが、ちゃんとそこは言っておくぞ。別に、したいとかではないのじゃ。…………思うのも、ちょっとだけじゃ……。
ご主人が一言、「したい」と言ってくれれば……吾輩は、いつでも準備はできておるのだがなぁ……。
ふっ……そんなことを言う勇気、ご主人に期待するだけ無駄か。
「ご主人、耳かきは初めてかの?」
モテないご主人のことじゃ。きっと経験はないのじゃろうがな。
…………待つのだ。吾輩が頼んだ時、ご主人はやけに素直ではなかったか? 普段なら一応の抵抗を示しているご主人が、今回は吾輩の言葉に従順……。
むむむ……まさか、慣れておるとかではあるまいな? 吾輩に隠れて、いかがわしいお店に通っておるなど…………信じておるからな?
「……ご主人?」
と、そこで吾輩は、先ほどの質問に対しての、ご主人から返事がないことに気がついた。
まさか、今必死に言い訳を考えて……?
そう思って、ご主人の顔を覗き込むと……
「なんじゃ、寝ておるのか。…………ふふ、吾輩の膝の上で、このように無邪気な寝顔を晒しおって。襲われても知らんぞ?」
小悪魔的に言ってはみたものの、無論、そんな勇気が吾輩にあったとすれば、吾輩はもうとっくにご主人と親密な関係を持っておる。
はぁ……勇気がないのは、吾輩も同じじゃな……。
「すまぬの楓。審判が寝てしまったから勝負はお預けじゃ」
と、吾輩がご主人の頭を撫でた時、
「んんっ……」
「っ……ご、ご主人……」
ご主人が寝返りを打って、顔を吾輩の方に向けてきた。
ご主人の吐息が、吾輩の、その…………腰の下の辺りに当たって、なんだかムズムズしてくる。
ご主人の顔がそこの間近にある。それだけで、吾輩の身体はカッと熱くなってしまうのじゃ。
息も苦しいだろうに、なんだか幸せそうな表情をしておるし…………。
「うう……ご主人はやっぱりエッチなのじゃ……」
それでも、惚れたもん負け。
吾輩はやはり、とことんご主人のことが好きなのじゃな。
兄上って言って欲しかった人、ごめんなさい……!
言っているシーンもあったのですが、文字数の関係と話が進まなくなるのでカットしました!
(話自体は保存してあるので、番外編的にやるかも知れません……)




