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ラブコメの神様ですが、一部女子に好かれすぎて困っています。  作者: 猫まんま
一章:永久凍土も時には溶ける!…………よね?
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あっ…………

 

「……何をやってたんですか?」


 畳の上に直接正座させられている俺の前で、楓は腕を組んで足はしっかり肩幅に開く仁王立ちで、上から俺を見下ろしている。


「どういうのが嫌われるか研究してました」

「それが何故あんな状況になるんですか?」

「演技とはいえオリガミちゃんにあんなことをさせたのなら、俺も誠心誠意本気で取り組むべきだと思ったんです」

「それで、結構本気で嫌がるオリガミ様を押し倒して?」

「いや、吾輩は別に嫌では……むしろ嬉し……」

「オリガミ様は今黙っていてください!!」

「了解じゃ!」


 ピシッと敬礼したオリガミちゃんは、素早く俺の隣に正座した。

 自分も説教されるべきだと考えたのだろう。

 神の俺とオリガミちゃんが、神に仕える巫女である楓に説教させられる……。

 考えてみればすごい光景だな。


「つまり整理しますと……。嫌われそうなシチュエーションを試していたら、本気で楽しんでしまったと」

「いや、それは少し語弊が……」

「うむ、ほぼ正解じゃ」

「ちょっと待って!? ここを肯定したら終わりでしょ!」

「わ、吾輩は嘘がつけない性格じゃからな! 仕方がないのだ!」


 何故か胸を張るオリガミちゃん。

 まぁ確かにそうかも知れないし誇るべきことなんだろうけど……


「と、とにかくじゃな! これは吾輩の暴走なのじゃ。ご主人は悪くない」

「へ? い、いや俺の方が悪いだろ! 無理矢理棒アイスを食べさせて……俺が触れている物しか触れないから、オリガミちゃんの身体は汚れないけどさ……」

「ひゃんっ! ご、ご主人……き、急に肩に触るでないぞ……」


 そう言って、オリガミちゃんは赤くなった頰を膨らませる。

 お、おぅ……ごめん。


「な に を……イチャイチャしているんですかぁぁ!!」

「へっ?」

「いっ……イチャイチャじゃと!? そ、そんなことしておらんぞ! そ、そうだよな、ご主人!」

「あ、ああ! さ、さあさっさと作戦会議だな!」


 俺とオリガミちゃんが半ば強引に話を進めると、まだ楓は不満そうだったが、溜息をついて座布団を渡してきた。

 そろそろ足が限界だったのでありがたい……。


 だが、立ち上がった途端、


「あ、あれ?」

「ご主人!」

「先輩!?」


 フラリと視界が揺れた。

 俺は咄嗟に伸ばされた手を掴んだものの、次の瞬間後頭部を畳に打ち付けて目に涙が滲んだ。


「い、いっつぅ……」


 冗談でもなんでもなく、畳じゃなくてフローリングだったら、俺の頭は割れてたんじゃねえか……?


「てか、これって誰の…………」


 誰の手なんだ? そう言おうとして、目線を自分の身体に向けた瞬間、言葉どころか呼吸も止まった。


「あ、せ、先輩……」


 俺の身体の真上に、楓がいた。

 しかも、倒れる瞬間に腕どころか身体も引き寄せてしまったのか、俺は楓の腰に左手を回して、右手は楓の左腕を強く掴んでいた。

 シャワーを浴びたばかりの女の子の良い匂いが俺の鼻腔をくすぐり、顔がカァッと赤くなるのを感じる。


「「…………」」


 俺か楓のどちらかが少しでも動けば、きっとキスしてしまいそうな程近い距離で見つめ合う。

 オリガミちゃんが楓の背後で固まっているのが見えたが、今は俺はそれどころじゃなかった。

 と、その時、


「楓ー、誠くんとオリガミ様が来てるんだってー?」

「お父さん!?」

「やばいっ!」


 楓の父親の智典さんは神主で、そして小説家でもあるため、大体いつも家にいる。楓と同じくオリガミちゃんを敬っているし、いつか来るだろうとは思ってたけど……!

 いやいや流石に今はまずいだろ!?


「は、早く起きてくれ楓!」

「そ、それが……足を軽く捻ってしまったみたいで……」


 すまなそうに謝る楓の目には、涙の粒が浮かんでいた。それほど足が痛いのだろう。

 だが、楓が動けないとなると、その下にいる俺も動けないんですが……。無理矢理楓の下から逃げようにも、生憎と俺の足も痺れたままだ。


「そうじゃご主人! 神威を解放するのじゃ! そうすれば足の痺れなんて関係ない!」

「で、でも……」

「でもも()()()()もないわ! 娘が自分のいる時に男に襲われておるのじゃぞ? 色々とまずい!」

「メーデーってそう意味じゃないからね!? ああっくそっ! 分かったよ! 本当はダメだけど今はそれどころじゃないからな!」


 確かに、オリガミちゃんの言っていることは一理あるかも知れないか……。

 ……神威解放。

 それは、簡単に言えばリミッターを外すことだ。

 神によっては、仕事中に事件に巻き込まれることもあるからな。そんな場合のための対策だ。

 ラブコメの神様である俺の場合、本当は恋愛事情に暴力が関わった時だけ……誘拐とか強姦を見つけた時にしか使ってはいけないが……。


「神威……」

「ま、待って────」

「解放!」

「〜〜〜〜ッッ!!」


 巫女と神が抱き合っているところを、巫女の父親である神主に見られる。

 その状況を防ぐためなら、多分天界も許してくれるはずだ……!

 そう思ったのだが…………


「そうじゃ! 楓は巫女じゃった! ご主人の神威を真正面から受けたら大変なことになる! すぐにやめるのだご主人! 多分、誤解された方がマシじゃ!」

「え? そ、それって……」


 腕の中の楓に目を落とすと……


「先輩のが流れ込んできて……あ、ああっ! 気持ち良すぎて、あぅぅ……何、コレェ……!!」

「か、楓!?」

「だ、ダメ……見ないで……あ、ぁぁぁぁ!!」

「す、すまん!!」


 詳しい描写ははぶくが、色々とヤバイと思った俺は慌てて解放をやめる。


「は、はぁぁぁぁ〜〜……まってって、わたし言ったのにぃ……ふぇ……グスン……」


 身体の中を、人間には多すぎる量の神力が駆け巡ったのだ。

 神に仕える存在である巫女の、神力に対する感度は非常に高い。だからこそ、巫女はまず神力に慣れる訓練をするのだが……。

 巫女として若い楓は、まだ神力に慣れる訓練が中途半端だったのだろう。

 許容範囲を超えた強すぎる快感に、楓は俺にしがみついて、荒く熱い息を吐いている。その目には涙が滲み、俺を見る目もどこかトロンとしていて……。

 そして、そんな状況の中……


「まったくもう。僕に言ってくれないなんてひどいじゃないか…………」


 躊躇なく襖が開けられた。

 さて、笑顔で固まった智典さんは何を見たのでしょう?


最初の時点ではハードな描写だったので、それを直すのがまぁ大変……。

(力を解放しただけですよ?)


年齢制限なしは本当に怖いですね。R15にしようかな……と思ってみたり。(表情は変わらないですが)

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