表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/393

迷宮に挑むJK。

 

 私達は満を持して押し入れを開ける。


 そしてそのぽっかりと開いたダンジョンの入り口に足を踏み入れると、一瞬にしてまた見た事のない景色が広がった。


「おいおい、どうなってるんだ? ダンジョンなんでもありかよ」


「すっごい! 綺麗だね♪」


 私達の目の前に広がっていたのは草原だった。

 背の高めな草が沢山生えていて、花もところどころで咲いている。


 どこからともなく風も吹いているし、なにより驚く事にここには太陽がある。


「ダンジョンっててっきり地下だと思ってたよ」


「……私だってそう思ってたさ。でもここが実際の世界のどこかって訳でもなさそうだぞ。ほら、モンスターが居る」


 私がアーニャの言う方を見ると、確かにでっかいカタツムリみたいなモンスターがのそのそ歩いていた。

 歩いていたって表現であってるのかな??


「外の世界にあんなものが居たら大騒ぎだろ? だからどっちかっていうと、異空間って所かもしれない」


 胃空間? あ、異空間か。

 確かにその方がしっくりくる気がするけど、今の私にはそんな事どうでもよくって。


「ねぇねぇすっごく綺麗だね! 天気もいいしポカポカで眠くなってきちゃうよ」


「馬鹿言ってないで散策するぞ。あのカタツムリは放っておいても大丈夫だろう。動きもゆっくりだし無駄に戦う事はないさ」


 そうなのかな? モンスターだし倒した方がいいんじゃないの?


 アーニャはモンスターに目もくれず草をかき分けたり遠くを眺めたりしてこの場所を観察していた。


 もしかして宝箱を探してるのかな?


 アーニャにも私の大虐殺バールみたいな武器があれば戦いやすくなるもんね♪


 勿論ダンジョンに入るんだから大虐殺バールはきっちり装備してきている。


 装備って言ってもただ持ってきただけだけど。


「そういえばアーニャ、このバールの炎って、外の世界で使ったらどうなるんだろう?」


「……外じゃ普通のバールだった」


 ……なんでそんな事が分かるんだろう?


「あんたが飲み物取りに行ってる間に試しに振ってみたから間違いないよ」


「辞めてよ! 私が居ない間に人の家を燃やそうとしないで!! いくらアーニャでも火事になってたら穏やかじゃいられないよ!?」


 いったい何を考えてるんだこの子は!!


「ん、まぁ……それもそうだな。悪い。だけど、たぶん炎は出ないだろうなって思ってたからやったんだよ。ダンジョンを出てからそのバールに感じてた不思議な感覚が無くなってたからな」


 アーニャってばいつからそんな感覚を身に着けたの?


「不思議な感覚ってなに?」


「あ? 不思議は不思議だよ。説明しにくい」


 やっぱりこの子の心は迷宮だわ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作公開!!
女の子だってざまぁしたい!【おさころ】〜幼馴染が特殊性癖のヤバい奴な上に私より可愛くて腹立つからこいつ殺して私も死ぬ〜
おさころ
渾身の学園カオスラブコメ!!


毎日更新中のこちらもどうぞ
↓クリックで作品へ↓
sample
100万PV&1200ブクマ突破のTSファンタジー☆


毎日数分で読める日記コメディ
「とある魔王の日記帳。」

小説家になろう 勝手にランキング

cont_access.php?citi_cont_id=623303471&s

ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ