お金の事は任せきりなJK。
部屋に戻ったあとアーニャはしばらく不機嫌だった。
キャロちゃんが話しかけると普通に返事するくせに私が話しかけるとめちゃくちゃキレて態度が冷たいしそっけないし暴言が飛んで来る。
くっ、喜んじゃダメ。
私にだけはイライラをそのままぶつけてくれる。
それだけ気を許してくれてるんだ。
そんな誤解をしそうになる。
そうやって、この状況に喜びを覚えそうになる。
いや、もう喜んでいる。
ダメだ私は。
アーニャが好きなんだもん仕方ないよ。
「なにヘラヘラしてんだ気持ちわりぃな」
「んー別に? アーニャこそ何怒ってるの? 私達あの蜘蛛倒したんだよ?」
「……確かに、それもそうか」
アーニャはそう呟いて少しだけ表情を柔らかくした。
「あの、わたくし達今後はどうするんですの?」
ダンジョン攻略を始めたばかりであんな大物と戦ったし、私達よりかなり濃い経験をしてるだろうから急にしばらくやる事ないってなったら困惑しちゃうものかもね。
「悩んでても仕方ないな。よし、今後の事だけどとりあえずナビ子が言ってた準備ってやつが終わるのを待つしかないが、その間に一度みんなでショップへ行こう」
そういえばキャロちゃんがヤバい物質を手に入れたんだっけ。アレ売ったらどれくらいになるんだろう?
それと……。
「アーニャ、回復薬多めにお願いね?」
「ああ、悪かったな。費用はいつも通りでいのか?」
「うん。私のカード使っちゃって」
私達の会話を聞いてキャロちゃんが目を丸くしている。
私も気を抜いてたから普通に話してたが、確かに今のはおかしいよね。
仕方ないから簡単に説明する事にした。
「あのね、私はほら、こういう家の出だからさ、結構お金は余裕あるんだよ。だけど私お金の使い方に自信なくて、だから信用してるアーニャにカード預かってもらってるの」
「そ、そうなんですの? それ、日本じゃよくある事なんですの? とてもショッキングなお話なのです」
キャロちゃんの反応を見てアーニャも補足してくれた。
「こいつがカード持ってても暗証番号とかすぐ忘れるし無くすし面倒な事になるだけだからな。私が管理してやってるんだよ」
補足、かなぁ?
「とにかく、アーニャの事それだけ信じてるし私とアーニャはそれだけ深い関係ってこと」
「殺すぞ」
私の言葉が終わる前にアーニャの冷たい視線と刺すような言葉が飛んできた。
「いやん♪ でも回復薬は切れてても蘇生薬ならあるんでしょ?」
「……本当に殺してやろうか……」
「こ、これは……ジャパニーズジョーク、なんですわよね?」
「はぁ? そんな訳ないだろ」
アーニャ、そこは嘘でも冗談だよって言ってあげるところじゃないの?
キャロちゃんうっすら涙目になって困ってるじゃん。
「お、お嬢を殺しちゃ……だめですぅ……」
うん。天使!
お嬢はお金だけは持ってるJKなのです。






