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いちゃいちゃするJK。

 

「こうしちゃいられない。お嬢、ダンジョンに行くぞ」


「え、今から?」


「今からだよ」


「でもケーキあるよ?」


「……食べてからにする」


 自分に正直なアーニャ可愛い。


 でも私は彼女が抱える物が全然理解できてないんだと思う。

 家の事情が複雑なのはお互い様だけど、アーニャはそれで悩んでるそぶりとか全然見せないし私みたいにギャーギャー騒いだりもしない。

 全部自分の中に抑え込んで、抑え込み過ぎていろんな感情が体の中でとぐろを巻いてるんだよきっと。


 ミステリアスって言えば聞こえはいいけど、私からしたらいつ破裂するか分からない風船を見てる気分。


 彼女の心の中が分かる日は来るのかなぁ?

 親友としては分りたいし支えられるなら支えたいって思ってる。

 私が支えてもらってばっかりだしね。


「さて、ケーキ美味しかったよ。ありがとな。じゃあそろそろ行くか」


「まってアーニャ」


「なんだ? まだ何か……」


「口にクリームついてる」


 そのままにしておいても可愛いんだけど、本人が気付いた時に絶対「なんで早く教えなかった?」って怒るに決まってる。


 私はティッシュで拭こうとしたけれど、手が届く範囲に無かったから面倒になって指でそのクリームを拭った。


 ちょっと軽率だった。


「なっ、ばっ! 何すんだ殺すぞ!!」


 アーニャが顔を真っ赤にして怒る。

 めっちゃかわいい。

 でも彼女こういうのダメなの忘れてた。


「ごめんって。そんなに怒る事ないじゃん。せっかく教えてあげたのにー!」


 クリームが勿体ない気がしてペロッと舐めたらアーニャが私の頭を叩いた。


「そういうのを辞めろ殴るぞ!」


「やってから言わないでよ……」


 照れくさいからなのか本気で怒ってるのかよく分からない。

 アーニャが何を考えているのかは私は全然わからないや。探ってみてもなかなか心を開いてはくれない。

 だけど、どれだけ時間がかかってもやっぱりその心の奥にある物は知りたい。


 まるで彼女の心はダンジョンみたいだ。


「だんじょんインザJKってやつだ」


「……は? いきなり何言ってんだ? それに私達がダンジョンに行くんだからJKインザダンジョンだろうが」


 違うんだなぁ。そういう事じゃないんだよ。


「この場合はこれでいいの♪」


「あんたの言ってる事がわからん。今に始まった事じゃないが……」


 それは私も同じなんだってば。


「まぁ細かい事気にしててもしょうがない! まずは新しくなったダンジョンへ繰り出そうぜっ☆ そしてお宝を手に入れるのだっ!」


「……ふん」


 目を細めて私を見下すようなそぶりをしながら、にっこり笑うアーニャが好き。


 ……勿論友達としてだからね?

 か、勘違いしないでよねっ!


 って言っておけばツンデレみたいになるかな。





今回初めて多少百合の雰囲気が漂いましたが、アーニャには一切そんな気持ちはありません。人嫌いなので恋をするなんて感覚自体持ち合わせてないかもしれませんね。

めんつゆ事件に関しては本気で殺意を感じているくらいです。


お嬢とはいろいろ訳ありで一緒にいるのと、純粋にダンジョン探索の為のパートナーという認識です。

そして、アーニャはお嬢に対しての罪悪感、後ろめたさを抱えていて……それはまたおいおいという事で。

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