戦闘準備するJK。
「うっ……うぅっ……かわいそうですわ……軍曹さんかわいそうですわぁぁっ」
キャロちゃんってば蜘蛛に感情移入しすぎだって。
私だってちょっとやり辛いなって思ってたけどさ……。
「二人とも、これだけは言っておくぞ。あいつは私達が倒さなきゃいけない相手だし、一度お嬢を殺してる。それを忘れるな」
「そ、そうでしたわね。悲しい過去があっても……やらなければいけない事もありますものね。わたくしが間違っておりました」
涙を拭ってなにやら決意したような表情になるキャロちゃん。
相変わらず言動がアニメじみている。
「それに、わたくしは二人の為に戦うと決めたのですから、迷っていてはいけませんわよね!」
「お、頼もしいな。キャロには期待してるぞ。こいつは本気で戦わないと勝てないだろうから中途半端な悩みは消しといてくれ」
「わかりましたわ!」
もう完全に闘志に燃えている。
一度殺された私の方がやる気の面で負けているってどういう事だ。
確かにめちゃくちゃ気持ち悪かったし怖かったんだよなぁ。
でも、こいつ乗り越えないとアーニャと先に進めないから、やるしかない!
あ、アーニャと先に進むっていうのは、その……二人の関係を進めるって意味じゃなくて。
「なにニヤけてんだあんたは」
「ひゃいっ!?」
ちょっと妙な事を考えている時に急に声かけてくるから変な声でた……。
「とにかく、しっかりしてくれよ。一応作戦は考えてあるからその通りに動いてくれ。今から説明するぞ……」
アーニャは私達に作戦を説明する。
地面に小石で図式を描きながら分かりやすく説明してくれたのでなんとかなるだろう。
むしろ問題なのは回復薬が無いって事。
蘇生薬はあるけれどなんでこんな時に限ってアーニャったら補充を忘れちゃったりするかなぁ……。
悪びれたそぶりもなく、ヤバくなったらすぐに帰るから気にするな。の一言で済ませるし。
まぁそういう子だからしょうがない。
あとは私達がきちんと実行して、思った通りの成果を出せれば何とかなる筈。
「準備はいいか?」
「おっけー♪」
「はいですの☆」
よっしゃーっ! とにかく細かい事考えずにあたって砕けろ!
じゃだめだ。当たって砕け!
私はまずひっそりと大回りで後ろに回り込み、岩山を登る。
出来る限り気付かれないように息をひそめて、且つ可能な限り早く。
まさかダンジョン内でロッククライミングする羽目になるとは思わなかったけれど、この怪力のおかげかすんなりと這い上がる事が出来た。
岩山の頂上に立ち、眼下の蜘蛛の背中を見据えて覚悟を決める。
……今回はぜってーぶっ殺す!
ついにあの巨大蜘蛛と再戦です!
彼女たちがどのように戦いを乗り切るのか、そもそも勝てるのか?
ごゆるりとお付き合い下さいませ☆






