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新たな扉を開けるJK。

 

 私達は学校が終わるとクラスメイトからのカラオケの誘いを断って、まっすぐ私の家へ向かう。


 家についても今日はすぐダンジョンに潜るわけじゃない。


 帰りがけにネットニュースで、これから政府の会見があると発表があったのだ。


 アーニャと一緒にテレビの前でぽてちを食べながら待つ。


「お嬢、紅茶ない?」


「お茶ならあるよ。あとウーロン」


「紅茶もねぇのかこの家は……」


「人の家でその態度がとれる事に私はびっくりだよ」


 そういう自分に正直な所が好きなのだ。


「しょうがないなぁ。何か探してきてあげるから待ってて」


「そろそろ始まるから早めにな」


「ほいほーい」


 私は冷蔵庫までとてとて走り、中にそれっぽい物があったのでペットボトルごと持ち帰る。


「おまちどーっ♪」


「おっ、ちょうど今始まった所だぞ」


 そう言ってアーニャがテレビを凝視しながらペットボトルの蓋を開け、ぐびっと……。


「ぶふーっ!!」


「うわきったねーっ!」


 アーニャが突然盛大に噴き出した。テレビにっ向かって悪役レスラーの毒霧攻撃みたいにぶふーっと一発。


「げっほっげほっ!! てめぇ何飲ませやがった……うぅっ……」


 アーニャが顔真っ赤にしてぽろぽろ涙を零してる。

 ヤバいめっちゃ可愛い。


「……私何か新しい扉開きそう」


「殺すぞ……!? これ、醤油じゃねぇか……なんで紅茶のペットボトルに醤油入れてんだお前の家は……」


「えー、さすがにそんな事しないよ。ちょっと貸して。……あ、これ醤油じゃなくて麺つゆじゃん」


「どっちにしてもあり得ねぇ……」


「多分これ自家製だからさ、他に容器が無かったんじゃないかな」


「……水」


「え、でももう会見始まっちゃったよ」


「水!!」


 アーニャが涙ぐんで目まで真っ赤になっちゃっててさすがに申し訳なくなったので急いで水を取りに行った。


 会見は前置きが凄く長かったので、アーニャが落ち着いた頃やっと本題に入る所だった。


「丁度良かったね♪」


「……忘れねぇからな」


 こわっ。


『ダンジョンについて数多くの新情報の提供がありました。……それも、ダンジョンマスターと名乗る人物から』


 ダンジョンマスター??

 アーニャはめちゃくちゃ険しい顔で会見してるおじさんを睨んでいる。


『ダンジョンマスターと言うのは先日、ダンジョンの管理、運営を任される事になった人物との事であります。勿論未確認の情報ではありますが、他の方々の報告と合わせて考えると概ね真実であるというのが政府の認識であります』


「ダンジョンマスター? その人がダンジョンを弄ってるって事?」


「黙って聞け」


『ダンジョンは楽しく刺激的であるべきだ。毎回同じ場所じゃつまらない。潜る意味が薄くちゃダメだ。だからこそ私はダンジョン内のシステムに多々変更を加えた、との事であります』


 それに続けておじさんが放った言葉にアーニャの目が輝くのが見えた。


『現在ダンジョン内に未知の道具、及び武器防具が入った宝箱が大量に配置されているとの事であります』


「お嬢、私あんたが友達で良かったって今初めて思ったよ」


「それダンジョンが家の中にあるからでしょ?」


「まぁな」


「てか今初めてってどー言う事だこら!」





この世界では各地にダンジョンが現れているので、探索をしている人たちがいるのは一般JK達も把握していますが、普通に危険なので学生でダンジョン探索するような人はそうそういませんし、実際死者も出ていて危険だという共通認識があります。行方不明者が出たら、あぁ、またダンジョンか。くらいの認識ですが。


なので二人は友達などには一切ダンジョンの事は話しておりません。

アーニャは他の人なんかに知られたくないから。アレは自分の物だと思っているから。

お嬢はアーニャと自分だけの秘密の共有をしたいからという不純な動機です。


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