哲学するJK。
「キャロちゃんこれ……売るやつでしょ!?」
「そんな事お言いになられている場合ではありませんわ! なんとかせんと死んでしまうところだったとよ!!」
「う、うん……ありがと」
めちゃくちゃになってる口調に押し切られてしまった。
「おいそれより次が来るぞ。頼むから丸のみだけは避けてくれよ? 生き返らせる事もできねぇからな」
そうだった。
まだ何も解決してない……。
やっぱり丸のみされちゃったら終わりかな?
でもすぐに帰還の石使えば多分ぐちゃぐちゃに咬まれてすり潰れた死体くらいは持って帰れるんじゃない?
と、一瞬自分がそうなってる所を想像してしまった。
気持ち悪っ!
私は大虐殺バールを構えて次の攻撃を待つ。
「私とお嬢で対処するからキャロは船を向こう岸に向けて進めてくれ」
「分かりました! キャロにお任せですわっ!!」
よかった。とりあえずキャロちゃんも思ったより取り乱してない。
いざって時にはちゃんと考えて動ける子で安心した。
こういう時にパニックになって大騒ぎするタイプだとどっちみちこの先厳しいだろうし。
「さーて次はどっから来る? 私の腕の仇を取ってやんよ!」
「もうちゃんと生えてるだろうが」
アーニャは冷静にそう答えるけれど、よく考えてもみてよ。
私の腕は奴に食われたんだよ?
食べられちゃったのに、今ここに腕は有る。
元通りに見えるけれど、これは本当に私の腕なの?
さっきまでの私の腕は間違いなくあいつの腹の中。
だけどここには新しい腕。
同じような何かが再現されて腕としてくっついてるだけなんじゃないの?
私の腕、みたいな腕っぽい何かなんじゃないの?
自分の物じゃないみたいでちょっと違和感を感じるけれど、とにかくそう考えるならばあいつは間違いなく私の腕の仇なのだ。
よってぶっ殺す!
神経を集中しろ……。
額からゆっくりと垂れてくる汗がくすぐったくて鬱陶しい。
目に入りやしないかと少しヒヤヒヤしたけれど、目頭の近くを通りぬけて鼻の脇を通り唇の隙間に吸い込まれていった。
しょっぱい。
「来るぞ!」
ざばっ!!
やっぱりアーニャの勘というか、何かを察知する力がとても頼りになる。
おかげで今回は水面から飛び出してくる瞬間までじっくりと見る事が出来た。
これだけ余裕があるなら負けはしない!
私は揺れる船の上で少しバランスを崩しながらも、身体を逸らしてほんの少しだけ奴の軌道から移動して……。
思いっきりバールをそのだらしなく開いた顎へ渾身の一撃を叩き込む。勿論炎もフルパワーで。
「死にさらせぇぇぇぇぇっ!!」
いろいろ難しい事を考えたとしても結局のところ力技で押し切るお嬢でした。
バールの一撃でジョーz……サメを無事に倒す事が出来たでしょうか?






